鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

寿命

2010-06-24 21:03:53 | Weblog
蒸し暑さ、ひと休み。カラリとした乾いた暑さ。

ヒトでも、モノでも、寿命というか、もうヒトでなくなったり、モノでなくなったり(モノとしての機能がなくなったり)と、ソノモノで在り続けることができなくなった状態を、寿命と言っていいのだろうか?

ことほぐ(寿)いのち(命)だから、本来は、そんな意味では、ないのかもしれないし、或いは、ソレ・ソノモノでなくなることは、目出度いことなのかも知れない。

・・・もう、15年くらい過去のことだけれど、私は、自分が、『ガン(癌)』なのでは、ないか・・・と思い悩んでいた時期があった。
・・・それらしき症状があるのなら、病院へ行って、サッサと白黒つけたほうが、余命を悔いなく過ごすことができるのではないだろうか・・・と思う反面、やはり、『ガン』だと言われたら、この先、生きて行けないような気がして、病院へ行くのが躊躇われた。

・・・結局、もし『ガン』なら、それも運命だし、抗がん剤の辛い治療なんかゴメンこうむりたいと思い、病院へ行くことは、しなかった。
『ガン』で死ぬなら、仕方のないことだと諦めた。
正直なところ、怖くて、病院へ行けなかったのである。

それで、どうしたのか・・・と言えば、『ガン』の進行を抑えるような食生活を試みる・・・という無謀な実験を行うことだった。
随分と間の抜けた話で、申し訳ないのだが、この時点で、特に『ガン』という診断を受けたわけでもなく、余命宣告をされた訳でもなかったのだ。

・・・医療機関と一切、縁を切るというは、頼るものを失い、自分ひとりのかなり過酷で、孤独な戦いとでも
言うのだろうか・・・。
何度も申し上げる。
別に、このとき、『ガン』だと宣告された訳でもなんでもないのである。
ただ、自分が、『ガン』と思い込み、勝手な妄想で、戦い?をはじめたのだった。
バカな話である。

自分を『ガン』だと信じ込んで、かなり厳しい食事制限を行った。

できるだけ、主食は、玄米ご飯にして、動物性タンパク質は、ヨーグルトと少しだけ魚類を食する。
鶏卵は、時々なら、OK。砂糖や人工的なお菓子もNG。
ベジタリアンを目指した。

そんな食生活を、3年近くしていたら、体重が、39Kgまで、落ちてしまった。
自宅にいるときならよいのだけれど、観劇等で、外出した際の食事には、大いに困った。
都内のベジタリアン・レストランに良く通ったものだった。
しかし、休日・祝日は、休業の店舗も多く、ほんとうに困った。

今は、とても真似すら出来ない。

今なら、たとえ『ガン』と診断されても、寿命なら仕方がないと思っている。