鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

パンドラの箱

2011-03-17 23:21:19 | Weblog
よく晴れて、寒い一日。
地震から7日。
計画停電の実施は、私の居住地では、今のところ、回避されてはいるけれど、事務所の暖房は、止められていて、手は冷たいまま・・・。
パソコンのキーボードに手をのせて、放熱で温める。


パンドラの箱があいて、大量の水と分厚い鋼鉄とコンクリートの無敵の騎士に護られていた『死の天使達』が、次々と飛び出して行く。
静かに、眠って、臨界の時を待ち、めぐみのエネルギーを放出してきた『天使達』は、放射線という人の目には、見えない剣を振りかざし、静かに、静かに、音もなく、姿を現すことも無く、忍び寄る。

絶対にあけることの許されないパンドラの箱をあけたのは、地震と大津波・・・。
自然のもつ驚異のポテンシャルで、いとも簡単に、大量の水と分厚い鋼鉄とコンクリートの騎士を打ち破り、パンドラの箱は、いとも簡単に開いてしまった。

従順で、大人しかった『核』は、制御を逃れ、自然界へとリリースしていく。

高濃度の放射線のシールドは、四方に張り巡らされて、ヒトの侵入を拒む・・・。
ここは、もう自分たちの領域だと・・・。

パンドラは、神々の忠告も聞かず、好奇心に負けて、禍の箱を開けてしまった。

恐ろしい勢いで、飛びだした『禍の天使達』は、四方八方に散って・・・人は、不幸になった。

箱の底に、僅かに残ったもの・・・それは、希望・・・。

パンドラには、『希望』が残された。

・・・この国に、果たして、希望は、あるのだろうか・・・。

石の棺で、覆われた『チェルノブイリ』。
四半世紀後も、石の棺に閉じ込められた『苦蓬』。

この先、『死の大天使』と化したあの残骸は、どうなるのだろうか?
チェルノブイリの石の棺のように、石の棺で覆われるのだろうか・・・???

石の棺に大人しく納まってくれるのだろうか?
かつて、人々に、電力という恩恵を与えた『核』達は・・・。