大気から、湿度が、無くなっていくようで、爽やかな秋へと移行していくよう・・・。
失職して思うこと。
何が、それ程、重要だったのだろうか・・・?
今となっては、私に、あの『仕事』の意味は、全て消え失せたような気がしている。
あれ程、失いたくなかったにも関わらず、一方では、全て、投げ出したい・・・。
そんな矛盾だらけの仕事でもあった。
投げ出せなかった理由のひとつは、経済問題だけ・・・だったことに、今更、気が付く。
なんだ・・・月々、たかが、数十万円のために、私は、働いていたのね・・・。
ただ、それだけ。
こんな馬鹿げた仕事に、『重要性』を与えてしまったのは、まず、私自身であり、あの会社だった。
でも、会社にしてみれば、別に、『私』以外の誰でもよかったのだ。
売上を立てて、利益を計上して、支払先に滞りなく費用を分配できれば・・・それで、何の問題もなかったのだから、別に、何も、『私』でなくてもよかったのだった。
・・・今は、本当に、何もない。
あれだけ、失うことが、怖かったにも関わらず、失ってみると・・・何の感慨も無い。
ただ、虚しさだけが、去来する・・・。
失職したから、虚しいのではなくて、仕事を得ていたことが、虚しい。
あ~~~あ・・・また虚無感だ。
やっても、やらなくても・・・どっちにしろ襲ってくるこの虚無感。
どうでもいい仕事に、無理に、意味付けしていた阿呆な自分。
もう私の手許から、離れていったのだから、私は、追いかけることもしないし、未練もない。
よくやっていたよな・・・あんな、仕事。
或る意味、凄いことだった。
或る意味、偉大な事だった・・・。
偉大な私に、乾杯。
失職・・・バンザイ。
私は、あの仕事の呪縛から逃れて、自由になって・・・そして、貧乏になる・・・(予定)。