鼎子堂(Teishi-Do)

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『真田十勇士』・・・ブレまくった時代劇???

2013-09-14 02:06:25 | Weblog

昨日。13日の金曜日。
失業モラトリアムのこの身にとっては、別にどうでも良い日では、あった。
・・・それなので、都内、赤坂ACTシアターへ『真田十勇士』を観劇に。

失職した身で、観劇なんてしちゃって、世間の皆様には、大変申し訳ございません。

でも、このチケット・・・まさか、この公演を見る前に、失業するなんて、思いもしなかったので・・・。
発売が、4月頃だったのです。

さて・・・私の大好きな軍師の物語である。おまけに忍者もの!
真田幸村役が、上川隆也さんですもんね~~~。
期待していた訳です。
しかも、脚本が、劇団☆新感線の座付き作家・中島かずきさんだし。

序盤、まだ駆け出しの真田幸村と古狸・徳川家康(里見浩太郎さん)という魅力的な構図で始まったものの・・・。
まだ青二才の域を出ない幸村は、大阪城の澱君(賀来千賀子さん)、大野修理(小須田康人さん)に阻まれ、奇策を弄じることが出来ない。
そんな真田家に、猿飛佐助(柳下大さん)と由利鎌之助(松田賢二さん)の忍びが加わり、十勇士となる。

このドラマは、豊臣対徳川、真田幸村対徳川家康といった対立の構図を明確にしながら、いつしか、物語のブレが生じてくる。
・・・最後は、猿飛佐助とはなの恋が、テーマにすり替わってしまうという・・・本線を外した物語が、展開されていくのには、閉口した。

序盤を引っ張るのは、由利鎌之助・服部半蔵(山口馬木也さん)・霧隠才蔵(葛山信吾さん)なのだろう。

その贅沢な布陣に、芸達者な花組芝居の植本潤さん(望月六郎役)、劇団☆新感線の粟根まことさん(根津甚八役)、サードステージの小須田康人(大野修理役)が、絡んでくる。

こんなにインパクトの強い役者を集めながら、やはり女性演出家(宮田慶子さん)の手に、軍記ものは、あまるだろうか・・・迫力に欠ける舞台となった。

私としては、この配役で、マキノノゾミさんの演出が見たかったけれど、別の『真田十勇士』を手掛ける予定のようだ。

ラスト・シーンでは、中島みゆきさんの歌で、お涙頂戴・・・なのだろうけれど、私的には、何故か、これみよがしで、シラケタ感じは隠せない・・・。
素直に、感動できないのであった。


しかし、これは、これ・・・この『真田十勇士』は、真田の赤が、美しい舞台と言えるかもしれない。