季節が初夏に変わって、冷たい麺類が美味しい季節になってきた。
夏の麺の代表と言えば、やはり、素麺(そうめん)でしょうかね?
冷やし中華なども、季節もので、街の中華料理店でも、
『冷やし中華始めました。』
などとお知らせの貼り紙やのぼりなんかが立ってくるのもこの季節。
昔(昭和の後期頃)の冷やし中華は、不味かった・・・と思う。
ラーメンなどの中華麺を冷たくして、胡瓜、トマト、錦糸卵、ハムなどがトッピングされて、ツンっとする人工的な醸造酢(しかもヘンな甘さ)の味で、これは、お店で食べるのでも、自宅で、袋麺で作るのでも大して変わりがないような気がして、好きになれなかった。
ある時期から、この冷たい中華麺に、胡麻だれをかけて食べるものが登場した。
(・・・ああ、これなら・・・!)
などと思っているうちに、爽やかな黒酢を使ったものだの、高級化しつつある。
ラーメンが進化するとともに、冷やし中華もコレでは、イカン・・・と思ったのか、高級化してきた。
それまでは、家でもほとんど作らなかったけれど、最近、今頃の時期から、涼しくなる9月の終わり頃までは、時々、作って食べている。
普通の(私が行くような場末の)中華料理店で、冷やし中華の価格は、650円くらいから高くても900円前後だとおもうけれど、観劇などの際のハラゴシラエで食していた冷やし中華(これもひと夏に一度くらいしか食べないが)は、2100円くらいした(今年は、もっと値上がりしていると思う)。
冷やし中華というネーミングではなくて、『涼麺』というヤツで、麺は、蕎麦粉、味付けは、胡麻か黒酢のどちらかを選ぶようになっている。
蟹や海老、帆立貝などの高級食材をメインにしたどちらかと言えば、海鮮系である。
似て非なるものに、韓国の冷麺があるけれど、コレもまた不思議な食感の麺と冷たいスープは、牛の骨で取り、キムチやカルビなどを乗せて食べると美味しい。
生憎、お気に入りの韓国料理店というものを開発していなかったので、店舗で食べたことはない。
焼き肉屋さんなどへ行けば、食べられるけれど、冷麺をメインとして食べるのは、ちょっと・・・と思うし、焼き肉屋さんも、ここ暫くご無沙汰である。
冷たい麺類が、美味しい季節に入ったけれど、一緒に供する飲み物は、まだ暖かいもののほうが、嬉しい。
本格的な夏には、まだ少し時間があるせいだろう。