ＢＡＳＡＲＡ～謀略の城③～換骨奪胎は、難しい・・・

久々の晴天・・・随分と春めいて。

一昨日からの続きです。

『マクベス』の冒頭は、三人の魔女で始まるわけですが・・・

『綺麗は、穢い・・・。穢いは、綺麗・・・。』
オドロオドロしくて、物語の悲劇を予感させるイントロ・・・。

魔物（魔女）に予言、大恩ある領主の寝込みを襲い、自分が領主の座につく・・・ということを、やってのけた松永弾正（マクベス）ですが、本来は、心優しく、いいヒトだったようです。
でも、魔物の予言を信じたつやの方（マクベス夫人）に、唆されて、結局、破滅への道を進む訳ですが。

このつやの方（マクベス夫人）を演じたのが、花組芝居の座長さんの加納幸和さん。
夫を唆し、領主夫人の座を手に入れたものの、心休まる暇もなく、だんだん壊れていく狂気を、加納さんならではの演技力で、演じておられました。
舞台では、女形ということだけれど、特に女形でなくても・・・と思うことしばし・・・。
身長も高いし、結構、骨っぽい・・・今度は、極めつけの男の中の男なんて役柄は、如何でしょう？

なかなか、悪人になれない根は、いいひとを、そのままのヴィジュアルで演じられていた天宮良さん。
1月には、『リチャードⅢ世』に出演されていて、今年は、シェイクスピア続きですね。

不思議な雰囲気を醸し出していた花組芝居の植本潤さん・・・。お医者さんの役でしたが、（たぶん）ご自分よりウエイトのあろうかと思われる天宮良さんを、お姫様だっこ・・・。
役者さんって体力があるんですね・・・。
この方、どんな役でもこなしてしまう不思議な役者さん。素顔は、とても可愛らしい。

美男優の集団　スタジオ・ライフからも何名が、お名前があったのだけれど、最近、ご無沙汰のスタジオ・ライフなもんで、どなたがどなたやら・・・。ちょっとわからんかったです。

この『ＢＡＳＡＲＡ～謀略の城』の中で、ひときわ端正だったのが、細川玄信役の森田順平さん。
重厚で、上品、理性的で、そして少しの野心をもつ細川玄信役を巧みに演じられておりましたね。


どうも、あの劇団☆新感線の『メタル・マクベス』が、オーバーラップしてしまい、換骨奪胎の難しさをしみじみ感じた舞台でした。
エピローグは、『朧の森に棲む鬼』を思い出してしまい・・・。

シェイクスピアを、脚色するなら、思い切って、大胆に変えてしまったほうが、ある意味、すっきりするのではないか・・・なんて、シロウトながら、そう思ってしまいました。

上演時間2時間・・・料金のわりには、楽しめた作品でした。

ＢＡＳＡＲＡ～謀略の城②～戦国シェイクスピアと言うものの・・・。

どんよりとした曇り空。

昨日の続き。

さて、空席が目立つ今回のお芝居・・・
前回もかなり空席の目立った『サド公爵夫人（拙ブログ2008年10月19～21日あたりをご参照下さい）』と出演者が同じ。
主役の松永弾正秀久役に天宮良さん。夫人のつやの方役が加納幸和さん。
シェイクスピアの『マクベス』戦国版ってことだそうです。

かなりスピード感のあるプロローグ。
俳優座のあのあまり広い言えない舞台で、群舞形式での殺陣。

ストーリーは、『マクベス』そのもので、人物の設定だけ変えたようです。

私的には、もっと松永弾正秀久的マクベス（意味不明ですが・・・）を期待していた訳です。
日本史に燦然と輝く、『悪いヒト』みたいな・・・。
・・・なのに、やっぱ『マクベス』なんですよね・・・（いや、いいんですよ。『マクベス』なんだから・・・）。
でもさ、もっと、大胆に筋書き変えちゃえばいいのにな・・・とも思うんですけどね。
松永弾正じゃなくても・・・別にいいじゃん・・・と思ってしまった訳でして・・・。

シェイクスピアの『マクベス』の中で、かなりなウエイトを占める三人の魔女達の扱いも、和洋折衷というか・・・メルヘンチックなヒラヒラ・フワフワのお衣装にホワイトシルバーのボブカット・・・ってのは、どうも・・・。魔性のものなら、メルヘンでもいいのか・・・と、チョット、突っ込みたくなるけれども・・・。
戦国の血腥さの中での一服の清涼剤というポジションなのか・・・。
随分、可愛らしい魔女達だ。
正統派での『マクベス』だったら、この魔女達でも充分なんですがね・・・。
もっと着物チックで、いかにも『和風』にした方がよかったんじゃないかしらん・・・。
劇団☆新感線の『メタル・マクベス』のときは、右近健一さんが、『Miki House』のトレーナー着て、林さんという魔女役でしたからね・・・。如何様にも変えられるんじゃなかろうか・・・と思ってしまうのだけれども・・・。

松永弾正（マクベス）を唆す魔女の預言が、ことごとく的中するというシチュエーションの中、肝心の
『女から生まれた男に、マクベスは、殺せない。』
という予言の成就が、割愛されてしまっていて、残念。
このあたり、シェイクスピアの一番面白いところなのに・・・。
戦国時代の日本に、『帝王切開』の技術があったかどうかは、また別の問題なのか・・・。

もう少し、脚本が練れていたらな・・・折角、戦国シェイクスピア・マクベス＝松永弾正って設定にしたのだったら・・・。

ＢＡＳＡＲＡ～謀略の城

午前中は、強風で、電車・・・大丈夫かな・・・と思っていたのですが、自宅を出た14時半頃には、暖かな春めいた陽気になりました。

それでも、やはり朝晩は冷え込んでおります。
都心へ向う電車の8割の方は、まだ冬支度。
午後からの外出で、気温１４℃だから、冬物だと暑いかも・・・なんて、季節の変わり目は、お支度にもいろいろ手間がかかります。
薄手のラムのカーディガンの下に、所謂、ババシャツという防寒シャツを着込んでいたのが、２月・・・。
・・・この気温で、ババシャツだと、やっぱ・・・、電車の中とか・・・暑いよな・・・。
薄手のシャツに変更するか・・・なんて、ああでもない・・・こうでもない・・・とタンスの抽斗を漁るものの、普段からきちんと整理されていない衣類達は、冬物、夏物・・・もうごっちゃまぜ状態・・・。
出発予定時間は、刻々と迫ってくるのに何ひとつ、整わない・・・。
これも、平素の心がけの悪さと反省もして、ようやく車に乗り込む・・・ものの・・・いつもだと空いているハズの道路が、何故か渋滞・・・。
・・・これは、天が、ワタシの外出を阻止しようとしているのか・・・？？？
それでも、予定していた電車にギリギリ間に合って、無事、都内入り。

池袋西武の『藪伊豆』のお蕎麦で、早め軽めの夕食。

本日は、六本木の『俳優座』へ、『ＢＡＳＡＲＡ～謀略の城』を観劇に行きました。

この『俳優座』へは、十数年ぶりで、訪れました。
前回は、たしか、『第三舞台』の公演を観にいったきりだから、やはり、相当前だね・・・。

どうも、この六本木の交差点って、頭上に高速道路があって、視界が、遮られているせいか、あまり印象に残らなくて、
『さて、どっちだったかな・・・。』
と、地下鉄の出口さえ、間違えなければ、１分かからないのに、やはりウロウロしてしまいました。
もともと、青山・原宿・六本木エリアってのは、なんか、街自体に、拒まれているような気がして、居心地が悪いんだけど・・・。

この劇場・・・小さいし。年季の入った劇場なんですよね・・・。

そして、不況のあおり・・・なのか・・・。
本日も、土曜のソワレだというのに、空席が目立ちました。
特に右サイドは、前３列１５席の客席にいたのは、わずか２名のお客様・・・。
センターと左サイドは、そうでもないに・・・。
今回、ワタシは、センター右側通路側で、ベスト・ポジションといえば、そう言えなくもないよい位置だったのですが・・・お隣は、空席でした。

いつもの如く、長い前振りとなってしまいましたが、肝心の劇評は、また明日。

激しく降り続く雨の中で・・・。

雨音で、目がさめる・・・そして本降りの一日。
時々、雨脚が激しくなって、『水は、溜まるけれど、カネは、貯まらない会社』で、今日は、自転車も使えないから、朝、昼の現場事務所行脚も徒歩・・・。
雨に打たれて・・・。
足許は、水浸し・・・。
・・・それでも、部門同士の併合で、引越しした先のあの事務所の中にいるよりは、数倍マシ・・・というもの・・・。

潰した工場から来たひとたちも、なんとなく、よそよそしいし、自分達は、自分達っていうスタンスだし・・・（まあ、当然と言えば、当然か・・・来たくて来たわけじゃないもんね・・・）
再編で、目一杯、押し込められた事務所は、通路も狭くて、キツキツ状態・・・。

次から次へと増える仕事・・・
・・・なのに、残業は、ＮＧ！
いかに効率良く1日8時間で、仕事をこなすか・・・今は、それが課題。

解雇する予定の派遣者の引継ぎさえ、決まっていないのに、4月からどうやって運用していくんだろう？

『社員は、有り余っているんだから、遊ばせておくな・・・！』
棘のある言葉が、事務所内を飛び交う・・・。

ギスギスした雰囲気・・・。
こんな事務所にいるよりは、寒くても、雨が降っていても、構内を歩いていたほうが、まだマシ・・・というもの・・・。
ワタシは、濡れネズミだけれど・・・。

穏やかに笑いながら
『こんな会社、辞めてやる！！！・・・ってみんな思いながら耐えているんだよね。単なる思いつきで、仕事増やしてさ・・・。』
管理職に、聞こえないように、誰かが呟く。
薄笑いを浮かべながら、みんな頷く。

こんな再編ってあるんだろうか・・・。

水と油同士を併合して、水の良さも油の良さも蔑ろにして・・・。
悪いところだけが、浮き上がってくるようで・・・。

そのうち、身売りさせられるんだろうな・・・。
利益の上がらない子会社同士をくっつけて、そして、お荷物は、一気に、捨ててしまおう・・・。
そんな未来しか、今は、見えない・・・。

一日遅れましたが、『雛まつり』

このところ、雨やみぞれ・・・そして、どんよりとした曇り空の日ばかりです・・・。

ここ数年間、毎年のことだけれども、月末・月初は、会計の仕事が忙しくて、月末・月初の行事には、無頓着になってしまっていましたが、昨日は、桃の節句・・・お雛様でした。

まだまだ、寒い三月の初め・・・。
それでも、三月と聞いただけで、やはり、『春』を感じてしまいます。

ひな祭りの頂点・・・雛壇の最上階のお二人は、婚礼の日だそうで・・・。
毎年、毎年、結婚式をやる訳ですが・・・。

冬の寒さも緩んで、まったりとした春の宵。
雪洞に薄明かりが灯り・・・。
美しい二人の婚礼の夜・・・。

ひらひらと桃のはなびらも舞って・・・。

こんなに美しい行事は、他には、ないような気もしてきますね。

こんなに美しい行事にふさわしい宵は、やはり三月・・・。
二月じゃ寒いし、四月じゃ、派手すぎ・・・。
やっぱ、三月でしょ・・・と、どうしても三月でないと・・・雰囲気がでません。

いいなぁ・・・三月生まれの女の子は・・・。

雛壇の前で、おでんをサカナに、ビールなんて飲んでいるあたり、もういけない・・・。

今年の桜の開花予想では、桜は、早そう・・・。

三月・桜・春が来た！

お雛様は、終わってしまったけれども、これから来る春を充分に楽しみたいな・・・。

今更・・・なんなんですが・・・『天地人：初回』

世間様とのタイム・ラグは、日増しに大きくなっていき、この週末やっと『篤姫』最終回を見終わり、そしていよいよ『天地人』初回を、見ることが出来ました。
初回放送から2ヵ月後、録画で見ると言うのも・・・。

最近の子役ちゃん達って、すごく上手なのね。
ほんと・・・演技じゃないみたい・・・。
直江兼続の子供時代の与六役の可愛さ。
上杉景勝の子供時代の喜平次役の上品さ。
いやはや・・・オトナ顔負けの演技力・・・しかもこのお子ちゃま達、成長後の妻夫木聡さん、北村一輝さんの面影があるような・・・そんな雰囲気。
初回から、視聴者をのめり込ませるくらい達者な子役達の起用で、一気に盛り上がるか・・・。

上杉謙信役の阿部寛さん、仙桃院役の高島礼子さんも美男・美女の姉弟役もピッタシ・・・。

毘沙門天・北斗七星と・・・何故か、阿部寛さんは、『北斗の拳』のケンシロウのイメージが抜けないのですが、チョット、ラオウが入ってるかな・・・今回のあのいでたちの謙信役は・・・。

それでもって、小栗旬さんの石田三成というのも・・・。
更に、織田信長は、吉川晃司さんですか・・・イメージ通りですね。

美男ばっかりですね・・・今回の大河ドラマ。

しかし・・・です。
妻夫木さんのあの総髪・・・というか・・・あの前髪・・・時代考証としては、有りなのでしょうか・・・。
お小姓スタイルでしょ。アレ・・・。初回は、何歳の設定でしょうか・・・イントロでは、22歳ってことだったみたいだけど、まだ元服してないの・・・？？？
・・・疑問が残るけれども、いいのか・・・美男だから・・・あの髪型のでも・・・。ドラマだし・・・。
一昨年の『風林火山』のＧａｃｋｔさんの上杉謙信は、垂髪だったもんな・・・ヴィジュアル重視ってことで・・・。

・・・とまあ、期待通りでしたが、今回は、５０歳代以上の所謂『大御所俳優』さん達の出演が、初回を見た限りでは、ないようなんですが・・・。
去年の『篤姫』では、高橋英樹さん、北大路欣也さんといったご常連がいたのに、今回は、いらっしゃらない・・・。
出演者の年齢層が若くなっているのかしら・・・。
そんな中、豊臣秀吉役の笹野高史さん・・・老年期の秀吉役には、ぴったりなんだけれど、若い頃の秀吉役の時は、お気の毒なほど、老人っぽい・・・もうちょっとナントカなりませんかって感じだけれど。
このひと・・・とっても上手いのに・・・。

・・・といった世間様から、２ヶ月遅れての今年のＮＨＫ大河ドラマ『天地人』初回の感想でした。

ヘレンド：うさぎの小箱

曇り空でのスタートとなった3月。

雇用危機だというのに、衝動買い的に購入してしまいました。

実際・・・無くても生活には、何の支障もなく、そして、具体的に、何を入れてよいのか分からず、未だに、箱にはいったまま、ただ、単に、ワタシの手許にあるというだけの陶器・・・。

以前、ヘレンドというハンガリーの陶器メーカーに、ずっぽり、はまり込んでしまっていましたが、去年の暮れに、某デパートでみつけたのが、今日の画像。
小さな小さな小物入れです。

ワタシは、耳に穴をあけていないので、ピアスは、もっていませんが、外出先からもどって、外したピアスを保管しておくとか、リングとか、ネックレスとか、そのまま置いておくと紛失の可能性のあるものなんかを、ちょっと一時的に仕舞っておくのに、よさそうです。

お気に入りのブルーガーランド（2008年11月8～10日の拙ブログをご参照下さいませ）の球形の小物入れにうさぎがちょこんと乗っている可愛らしい仕様。

ちょっと複雑な？表情で、ピンクのリボンをつけたうさぎが、なんとも可愛くて、必要もないのに、購入してしまいました。

・・・やがて、迎えるであろう経済危機にも無頓着な頃（・・・といっても、まだ、2ヶ月くらい前の頃です）、買ってどうする・・・なんてことを、考えもせず、買ってしまったので、衝動買いの一種ですが・・・。

本来は、何をしまっておくためのモノなのでしょうか？

薬とか、角砂糖とか・・・食品系だとすると、洗う時、神経を使いそうですから、やはり、身の回りの小さな小物を仕舞っておくものなんでしょうね。

いつも、出しっぱなしにして、朝になって、アレがない！コレは、どこいった？？と大騒ぎしているワタシには、きちんと使えれば、これほど、重宝するものもないと思うのですが、ガサツなワタクシなどは、フタを取り落として、割れた！壊れた！！なんてことは、火を見るより明らかなので、未だに、使用出来ずにいる訳ですが・・・。

お勤めなどしなくても、生活の成り立つ、時間に追われず、優雅に暮らしている人達のもののような気もしますが・・・。

すまん・・・。分不相応のワタシが買っちゃって・・・。ゆるしてくれ・・・。ヘレンド・・・。