11月5日(土) 晴
この日のために、大阪から夜道をひた走ってきた次男が午前零時に到着し、同2時半に母子就寝。
今朝は長男夫婦と次男、手が抜けない仕事を交代していただけた長孫と、さくらの5人で、名張市斎場に向かう。
家族全員がみるくを抱き、頬ずりをして名残を惜しんだ。
巷間、ペットは家族だと謂われているけれど 私たちも例に漏れないのであった。
抱擁の時が過ぎペット用の焼却窯に向かう前、祭壇の前に置かれたみるくの遺影を前に、般若心経1巻を捧げた。
いつの頃からであったか、みるくは朝の読経の時、さくらの膝の上に勝手に上がって、読経のお相伴をするようになった。
お水を替えたり花筒を持ち歩くさくらの前を、訳知り顔に長い尻尾を立てて、先導するのが常であった。
百均で買い求めた黒いお数珠を首に掛けてやり、朝の日課を済ませて朝食(たいていはブランチ)を摂って、さくらの一日が始まる。
今日、さくらとみるくの最後の般若心経は、粛々と終わった。
いったん自宅に戻り、1時間後にお骨拾いに行く。
係りの方が丁寧に応対してくださり、胸を篤くしながら竹と木の箸でお骨を拾った。
「これが、喉ぼとけですよ」、「ほんとうですね、袈裟を召した仏さまが合掌しておられるみたい…」
しっかりと形の残った喉ぼとけを最後に拾い、これまでに飼った犬と猫の遺骨を納めた骨壺の一番上に置いた。
壺はいっぱいになり、「こののち、ペットはもう飼わないから。 もう、飼えないから」、「だって、私の寿命のほうが保たないから、ね」。
言わずもがなの一言を付けて、家族に無視された。
夜までみるくの話題が尽きず、巷間謂われるように、ペットは家族なのだと思い知る一日となった。
逝く前は、昼となく夜となく鳴いて、そのたびに餌をやったり撫でたりしましたが、皆が睡眠不足になり大変でした。
その後1か月ほどで逝きましたが、今となってはもっともっと世話をしてやりたかったです。
みるくちゃんのご冥福をお祈りいたします。