友々素敵

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しかし何のための議会なのか

2022年12月26日 17時14分25秒 | Weblog

 「月収25万円 町議立候補ゼロ」の見出しで、紙面の3分2を使った記事が今朝の朝日新聞にあった。神奈川県大井町で町議の補選に、誰も立候補しなかった。同時にあった町長選の投票率は38.75%と報じている。

 月収が低いことも要因かも知れないが、補選となると1対1のケースが多くなるので敬遠されたのだと思う。定年退職された人なら、月収25万円は魅力だろうが、町議になって何をしたいという意志が無かったのだ。

 昔は町議とか村議になることは一種の名誉職で、地区で順番が決まっていることもあった。記事の中の元鳥取県知事の片山喜博氏の言葉が的を射ている。「議会に活発な議論がなく、住民を引き付ける魅力を欠いている。議会は首長からの提案をそのまま通すだけになっている」と。

 続けて、「住民の関心を失えばなり手が集まらず、議員の質が下がればさらに住民が遠ざかる」と現状を指摘する。議員報酬を引き上げても、議会が今のままでは活性化は望めない。議員が何をしているのか、住民に見えなければ関心も湧かない。

 議会報告を行っている議員は何人いるだろう。住民が議員の活動に関心を持ち、毎日何をしているのかチェックする必要がある。報酬を支払っているのに、議員活動に関心を持たないのは住民の責任であり、これでは議会は議論の場にならない。

 自治体の将来をどう描くのか、議員が勉強して発言しなければ行政も昔のままだ。住民の税金を使うのに、議員にプランがなければ行政の言うがままになる。その方が行政も議員も「楽」かも知れないが、しかし何のための議会なのか。

 議員報酬を引き上げ、多様な議員が多く誕生し、議会が活発な論議の場となるなら、それも方策かも知れないがそれだけでは期待できない気がする。

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