長野県立美術館は素晴らしい建物だった(写真1)。善光寺の東にあり、広い公園の一角にあるモダンな美術館は、2021年春にリニューアルオープンとある。ここまで来たのは、メナード美術館でチラシを見たカミさんからの提案である。
昼食は美術館の2階にあるレストランで、「ダリ仕立てのランチ」をいただいた。少し遅めの方が混んでいないだろうと判断し、午後1時近くに入ったが、3組が食事中だった。窓から善光寺の本堂が見え、公園で遊ぶ子どもたちが眼下に見える(写真2)。
シュールレアリスムは私の課題であったが、最近はカミさんが関心を寄せてくれるので、その都度出かけさせてもらっている。美術館で開催されていたのは『ダリ版画展 奇想のイメージ』(写真3)。ダリの版画をよくこんなに集めたと感心する。作品には木口木版とあるが、版画と言うよりも1点物の作品のような印象を受ける。係りの人にそのことを話すと、「よく知らなくてごめんなさい。勉強になりました」と恐縮する。
カミさんは「(ダリの夫人)ガラにお尻を叩かれたのよ」と、量産の秘密を解読する。ダリ本来の油彩画は絶対に時間がかかるが、版画はテーマも漫画風で長時間を要しない。売店のコーナーでは、1作品が40万円程で売られていた。
本館の隣りに「東山魁夷美術館」があり、そのまま歩いて行ける。長野県生まれでもないのに、どうしてここに美術館が出来たのか、係りの人に聞いてみた。東山魁夷は信州の山々が好きで、よく絵を描きに来ていたのが縁だと言う。確かに、山や森を多く描いていたことを思い出した。
もっと驚いたのは、2会場とも身障者手帳を見せると、同伴者とも無料で見られることだ。同伴者と合わせて1人分の入場料を取るところは多いが、無料と言うのは初めてだった。さすが「教育の長野」と感心した。それに美術館で働く人も、バスの運転手も、土産物売り場の店員も、長野の人はみんな親切で優しい。
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