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キリスト教と仏教の違いはどこにあるのか

2020年05月18日 17時24分28秒 | Weblog

 子どもの頃、お寺で「地獄絵」を見せてもらったことがある。閻魔大王がいて、死んだ人の行き先を決める図に始まり、火あぶりや釜茹でなどが描かれた恐ろしい絵だった。父にその話をすると、「昔の人は文字が読めなかったから、誰でもわかる絵を見せて教えたのだ」と教えてくれた。

 お坊さんが我が家に来て、お経をあげてくれる時は、仏壇の前に座らされた。我が家は永平寺を本山とする曹洞宗で、「摩訶般若波羅蜜多心経」が読まれた。けれど、何を言っているのかさっぱり分からない。「羯諦 羯諦」と聞くと、もうそろそろ終わると分かった。

 父に「どうしてお経は分からない言葉なの」と聞くと、「お釈迦様の教えを漢字で表記したものを読んでいるからだ。庶民には分からない方が、ありがたく思われたんだろう」と言う。中学生になって、キリスト教の教会に通うようになり聖書を読むようになった。私でも分かる日本語である。

 大人になって、キリスト教と仏教の違いに興味があった。釈迦は神ではなく、現実の世界で悩む人であった。どうすれば良いのかと考えた末に辿り着いたのは、自分を変えることだったと思う。自分が何者か、この現実の中で生きるため、修行と瞑想を繰り返し、悟りを得る道を選んだ。

 キリストは神の子として生まれ、戒律を厳守できない、罪から逃れられない人々に、「私を信じなさい」と教えた。「右の頬打たれたら左の頬を差し出しなさい」と、逃げ出すことより「愛すること」を教えた。釈迦の教えは、万物は流転する世界で暮らす東洋人にはよく理解できたのにどうして分からない言葉をそのまま残したのだろう。


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2 コメント

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Unknown (鈴木よしひこ)
2020-05-19 17:30:29
ありがとうございます。読んでみます。
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般若心経の現代語訳 (kondo)
2020-05-19 17:15:55
M口君の「写経」という一言で興味をもち
図書館で瀬戸内寂聴訳(挿絵、横尾忠則)と
新井満さんの自由訳を借りて読んでみましたが
言葉(解釈)の違いもあって
抽象的というか哲学的というか初心者向けでも
私には難解でしたが何となく解るような気もしました。

YouTubeで観る、聴く事のできる
ミュージシャンで現役僧侶の薬師寺寛邦(キッサコ)さんの
テクノ風「般若心経」も私は良いと思います。
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