今朝の読売新聞に、「女性の老いと性 赤裸々に」の見出しで、映画監督の松井久子さんの初小説『疼くひと』が5万部に達した記事が載っていた。小説で取り組んだ「老いと性の問題」は、「映像表現では、どうしても触ることが出来なかった」と話す。
「性愛がいかに人間が生きていく上での根源的なテーマであるかと改めて実感した」と言う。主人公の女性が15歳年下の男性に、「私が求めているものは、安心と信頼。そして本当の解放です。それらを私は、男性とのあいだで一度も味わったことがない」と告白する場面を引用し、「男と女が本当にわかり合い、愛情を交換し合うとはどういうものか」を描いたと語る。
松井さんに小説を書くように勧めた上野千鶴子さんは、「高齢女性の性的な欲望を肯定してもいい時代がようやく来た」と分析し、「性愛は人とつながりたい、生きていたいという欲望で、人生の豊かさとつながる。そうした欲望が高齢女性にはないことのようにしてきたのが、これまでの日本。もっと高齢者のこの分野が育つことを期待したい」と話す。
私は15年にわたって女性と付き合い、4度ベッドインしたのに挿入に至らなかった友だちを思い出した。女性たちは挿入されることの喜びを語るけれど、愛情が大きすぎて出来なかった男性の存在を知らない。機会があれば生きているうちに、友だちとそんな話がしたい。
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