参院選挙が告示された。選挙区が広いから街宣車が回ってくることもない静かな選挙の幕開けである。街のポスター掲示板もなかなか埋まっていかない。男がひとりでポスターを貼っていたが、金で頼まれたアルバイトのようだ。
昨日は日本記者クラブ主催による9政党の党首討論が行われ、朝日新聞も中日新聞も大きく紙面を使って報道していたが、それぞれの政党への配慮からか、無難にまとめて報じているからか、2紙を読み比べても対立点がよく分からない。
投票に行く人は既に支持政党が決まっているから、他の政党の主張を読み比べてみる気が湧かないのだろう。新聞を読んで、こっちの政党よりこの政党の方がよいと心変わりする人がいるのだろうかと思ってしまう。
私は憲法第9条こそ世界平和への道と信じているので、改憲に反対の立場の政党を支持する。立憲民主は改憲反対を鮮明にせず、「目の前の人口減少や地方の衰退、教育の格差を改善していくことが重要」と主張している。
どっちの立場なのか「ハッキリせい!」と言いたくなる。共産党は自衛隊は憲法違反の立場だが、自衛隊を有効に活用すると言い出している。一貫して自衛隊は憲法違反を主張していた社会党が政権入りして、首相となった村山さんが自衛隊を合憲と認めると、社会党は一気に凋落してしまった。
国民の関心は物価高にあるからと各政党は物価抑制を掲げているが、どう実現するかはハッキリしない。「れいわ新選組」は消費税の廃止を主張しているが、消費税で賄っている福祉政策の財源までは踏み込んでいない。
現実問題は国民の関心事ではあるが、その解決策となると難題である。国全体のありようを述べ、そこへ向かうプランを示してくれるといいのだろうが、それは無理なんだろうか。そもそも政党って何だろう。どのような価値観、どのような人々の集まりなのだろう。
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