友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

次女夫婦タイへ戻る

2007年03月25日 22時00分14秒 | Weblog
 15日に帰国した次女夫婦がタイに戻っていった。
 二人の日本での10日間は毎日がとても忙しいものだった。それでも会いたかった人に全て会えたわけではないと言う。そんなに気張らなくてもまた、今度でもいいじゃーないか。姪っ子の卒業式にも参列し、お世話になった先生方とも再会をして、目一杯に動き回り、帰って行った。ご苦労様でした。

 朝、みんなで二人を空港まで送り、帰って来て、文勤会館での『カルメン』を観た。オペラ『カルメン』のできそのものはさておき、私はむしろ男と女の愛について再び考えた。再びというのは名演での『オセロ』を思い出したからだ。オセロは愛するがゆえに女が不貞をしていると思い込まされて殺してしまう。ホセもまた愛するがゆえに自由に生きようとする女カルメンを殺してしまう。カルメンは確かに自由を求めた。しかし浅はかな女であった。カルメンは若く美しく妖艶な時はそれでもよかったであろうが、しかし、人はいつか老いる。ホセは愛だけでなく、老いた後の生活つまりは現実的な生活を考えていたはずだ。ところが美しいことにのぼせてしまっているカルメンは先が見えない。いや、カルメンにとっては先のことなどはどうでも良いことなのだ。今この時に自分を愛してくれない男は何の価値もない。愛だけに生きることは同時に何ものからも束縛されない自由でもあるのだ。

 舞台は演出の効果もあって面白かったが、オセロといいホセといい、そしてカルメンといい、私の友人や私自身も、愛することと生きていくことと、どのように整理していくのかと考えさせられた。そんなことを思いながら最終日となってしまった二科展を見るために県美術館へと急いだ。時間が午後4時を過ぎていたので、作者である画家や彫刻家や写真家などが会場に詰めていた。何人かの知り合いに合うことができたし、作品について解説している場面にも出会った。二科展に出品している私の知り合いの女性は80歳になるが、折りしも彼女の作品について高く評価しているのを聞いて、他人事なのに嬉しくなった。

 家に戻ると次女から「無事にタイに着きました。いま、家に帰るところです。お世話になりました。また連絡します」とルス電が入っていた。
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