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ノーベル平和賞は核兵器廃絶国際キャンペーンに

2017年12月11日 17時26分20秒 | Weblog

 ノーベル平和賞が非政府組織のICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)に贈られた。このNGOは各国で核兵器廃絶を訴えてきた。その活動は国連総会で「核兵器禁止条約」となり、多くの国の賛同を得たが、核保有国や「核の傘」の日本などが反対し、成立しなかった。日本政府は北朝鮮の「脅威」を理由に、核兵器廃絶は現実的でないと主張する。

 ならば核保有国は、そして唯一の各被爆国である日本は、どのように核兵器を無くそうというのだろう。互いに核開発に力を注ぎ、相手よりも有利な兵器を持つことしか戦略にない、「核抑止力」しか私たち国民にプランを明かしていないのに。アメリカ大統領トランプ氏もアメリカの兵器を売り込むことしか頭にない。

 世界の政治家、賢者であるべき政治家が、世界平和に向かってどのように進めるのか、プランを話さない。彼らは現実の目先しか見ていないので、そもそも平和への道筋など考えたことが無いのかも知れない。政治家は誰もが「戦争はいけない」と口にするが、戦争を始めると「正義の戦争だ」と強調する。テロリストたちも皆、「正義の戦い」と言う。この連鎖を断ち切ることが必要で、現実的と私は思う。

 ICANの活動に共鳴し、被爆者としてノーベル平和賞の授賞式で演説したサーロー節子さんは、「核兵器の時代を終わらせることは可能であるし、私たちはそれを成し遂げるという大いなる希望を(平和賞は)与えてくれた」と言う。そして、「世界が大爆発して終わることも、緩慢に毒に侵されていくことも受け入れません。大国と呼ばれる国々が私たちを核の夕暮れからさらに核の深夜へと無謀にも導いていこうとする中で、恐れの中でただ無為に座していることを拒みます。私たちは立ち上がったのです。核兵器と人類は共存できない」と。

 ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏も母親が長崎で被爆したと話していた。「核兵器と人類は共存できない」とより多くの人が確信する世の中になって欲しいと思う。この後は飲み会、私の周りは実に平和だが、世界は戦争と貧困が続いている。


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