猛暑の続く中、エアコンの効いた部屋に閉じ籠っている。読みかけの本を読むか、それとも高校野球の愛知県大会の決勝戦を見ようかと迷いながら、テレビをつけたまま本を読もう選択をしたのに、結局はテレビを見続けてしまった。
1回に中京大中京がホームランで2点先取したので、これはどうやら中京の勝ちだなと思った。ところが愛工大名電が4回に逆転してしまう。中京は2回以降は0が続き、名電は5回に1点を追加したが、6回からは0が続き、名電4点対中京2点のままだった。
試合そのものは拮抗していて、どちらが勝ってもおかしくない、高校野球らしい展開だった。中京が8回にまたしてもホームランで1点入った時は、いよいよ中京の逆転劇かとさえ思った。でも、後が続かなかった。
9回の表、名電はノーアウト満塁のチャンス、ここで1本出れば確実に、勝利は名電のものになる。なのにダブルプレイで点は入らない。ならば流れは中京かと思うが、チャンスは生まれたが、名電のピッチャーに抑えられて4対3でゲームセット。
ハラハラドキドキは高校野球ならでは醍醐味である。スッキリしたところでパソコンに向かった。読みかけの本は、原田マハさんの『リボルバー』で、こちらも目が離せない。「リボルバー」は拳銃のことで、物語はゴッホとゴーギャンを扱っている。
ゴッホは拳銃で自殺したが、その拳銃をゴーギャンの孫が持っていたという想定で、ゴッホとゴーギャンのふたりの愛憎というか、ふたりの思いのすれ違いに触れていく。ゴッホの提案を受けて、ゴーギャンは共同生活を受け入れたが、長く続かなかった。
この史実は多くの人が知っている。ゴッホは自らの耳を切り落としてしまう。ゴーギャンが逃げ出すのは無理ない状況である。ポスト印象派の作品を模索していたふたり、これからどうなるのかと、ハラハラドキドキして読んでいる。
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