友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

カタツムリの飼育

2015年01月30日 17時42分31秒 | Weblog

 ルーフバルコニーで作業をしているとケイタイが鳴った。久しぶりの電話だ。彼との出会いは奇遇で、話してみるといろんなところでつながっていた。私が新任で勤めた学校の卒業生であったり、議員秘書をしていた時の親しい後援者の知り合いであったり、彼の友だちが私の知り合いであったり、不思議な縁で結ばれていた。若いのに尺八を演奏し、話し出すとなかなか理屈っぽい。

 この日も15分くらい続いた。彼は今、カタツムリを養殖している。タマゴから孵して育てているようで、「ジッと見ているとこれが可愛い」と言う。「世の中はどんどん変化していくけれど、カタツムリは何億年も前から変わることなく、ゆっくりゆっくり進む。慌てずにのんびりと生きていくことを教えてくれます」。「19歳の女子大生が『殺してみたかった』とか、本当に人の命が軽んじられている。こういう時だからこそ、カタツムリを飼育してみませんか、と私は思うのだけど、どう思います」と続く。

 彼の言うとおりだろう。カタツムリを育てることで優しい心が育つなら、ぜひとも子どもたちに、そして孤独な大人たちに、ペットとして飼育してもらうこともいいだろう。「もっと多くの人に知ってもらいたいので、知恵を貸してください」と言う。たくさんの人へ発信したいというのであれば、インターネットの世界だろうが、残念ながら私にはその能力はない。いまだにペーパー人間で、新聞や書籍の方が安心できる。

 私は生き物を飼うのがなんとなく苦手だ。子どもの頃、ハトを育てたことがあるが、ヘビに襲われ飼うのを止めた。子どもが友だちからもらってきたインコを飼っていたこともある。結構長生きしたけど、ある時枝から落ちた。おそらく老衰だったのだろう。悲しくて、生き物を飼うことの辛さが身に染みた。時々、植木鉢から出てくるミミズがいるので、可哀想に思って土に返してやるが、ミミズを可愛いと思ったことはない。カタツムリに愛情を注ぐ彼のレベルからはかなり遠いようだ。

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