【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・1

2019年05月18日 08時28分47秒 | 華文俳句
俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・1〜

◆2020年『俳句界』月号が発行されました。
◆Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ①が掲載されています。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

俳句大學國際俳句學部的通知!

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・1

◆2020年『俳句界』1月號已出版。
◆刊登Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ①。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。
◆請各位多多支持指教。

華文俳句(俳句界)1月号
永田満徳選評•洪郁芬訳

薛心鹿

張開雙臂深呼吸

〔永田満徳評論〕
此景應是作者結束了一天的工作,在外頭行著深呼吸。季語使用「雁」,相當貼切。晚秋至初春的雁飛時期,呼吸清新空氣,藉此釋放身心的疲憊,頗能引起讀者共鳴。

薛心鹿

両手を広げて深呼吸する

〔永田満徳評〕
仕事を終え、外に出て、「深呼吸」をしている情景である。「雁」という秋の季語が効いていて、「雁」の頃の清々しい大気を吸って、疲れを癒す様子を詠んでいるところが共感できる。


楊博賢

醫院長廊的腳步聲
霜降
〔永田満徳評論〕
走廊的腳步聲在安靜的醫院裡顯得特別響亮。適逢寒冷時期更是如此。藉著季語「霜降」於此兩項對照組合裡的運用,巧妙地描述了冬天的嚴寒與寂靜。

楊博賢

病院の長い廊下の足音
霜降
〔永田満徳評〕
廊下の「足音」は静かな病院であるがゆえに耳につくものである。ましてや、寒い頃であればなおさらである。「霜降」との取合せによって、冬の厳しい寒さとともに静けさがよく捉えられている。


郭至卿

窗外盛開的紫藤
愛情小說
〔永田満徳評論〕
兩項對照組合的場景是現今盛開庭園的紫藤,窗外灑入暖煦的光,麗人正入迷地讀著戀愛小說。此俳句巧妙地勾勒出春天平穩的氛圍。

郭至卿

窓外に溢れんばかりの藤
恋愛小説
〔永田満徳評〕
今を盛りに咲き誇っている庭の藤との取合せによって、窓から差し込む暖かい光を浴びて、「恋愛小説」に読み耽っている麗人の姿が目に浮かぶ。春の穏やかな雰囲気がうまく描き出されている。



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「華文俳句社」Kabun Haiku ③

2019年03月17日 14時04分13秒 | 華文俳句
俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku ③〜

◆『くまがわ春秋』3月号が発行されました。
◆Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ③が掲載されています。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

俳句大學國際俳句學部的通知!

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku ①〜

◆『くまがわ春秋』3月號已出版。
◆刊登Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ①。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。
◆請各位多多支持指教。


華文俳句(くまがわ春秋)3月号
永田満徳選評•洪郁芬訳


離畢華

春寒料峭的清晨
茶葉在杯裡旋舞  
〔永田満徳評論〕
初春的早晨還留著冬天的寒冷。作者細細的觀賞茶葉在杯裡緩慢旋轉。面對那溫暖早晨的飲品,作者沉醉於平靜時刻的氣氛真好!

離畢華

春寒の朝
茶葉がお茶碗で旋回している
〔永田満徳評〕
まだ寒さが残る春浅い朝、お茶の葉が茶碗の中で渦巻いているのを眺めているのであろうか。温かい飲み物を前にして、しばしの安らぎを楽しんでいる雰囲気がいい。


紫澤望

鳳凰樹
十字路口的迷惘
〔永田満徳評論〕
畢業時期開花的鳳凰木下,作者正站在十字路口。「十字路」的用詞極佳,穩妥的表達了畢業生正面臨選擇未來方向的情景。

紫澤望


鳳凰の木
十字路の迷い
〔永田満徳評〕
卒業期に開花する「鳳凰」の木の下で、十字路に立っている情景。「十字路」という措辞がよく、卒業したばかりで、これからの進路を思い描いていることを表現している。


Angel Tsukimori

熟成的梅酒
翻動的舊相片
〔永田満徳評論〕
作者一手梅酒,一手入神的翻閱令他眷念的舊照片。「梅酒」與「舊照片」的兩項對照組合絕妙。作者沉靜的陶醉於片刻的夏夜,此景歷歷在目。
Angel Tsukimori

熟成の梅酒
めくる古写真
〔永田満徳評〕
美味しい梅酒を片手に懐かしい古い写真に見入っているのである。「梅酒」と「古写真」との取り合わせがよく、夏の夜のひと時をじっくり味わっている様子が読み取れる。

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華文詩誌『流派』9期 2018.10発行

2019年03月13日 07時12分10秒 | 華文俳句
俳句大学国際俳句学部よりのお知らせ!

〜華文圏で初めて「二行俳句」紹介さる〜

華文詩誌『流派』9期 2018.10発行
〔洪郁芬〕(抜粋と訳)
◆俳句は日本の伝統の詩であるが、今や世界各地で色々な言語で詠まれている国際的な文学である。「世界で一番短い詩」に魅せられ、作者や詩人は本国語での俳句の創作を試している。
◆俳句は上句(5)、中句(7)、下句(5)の形式です。これまでの華文俳句は三行書きの現代詩、または三行書きの中国古典詩が主な内容になっている。英語俳句も三行書きが主流である。
◆しかし、俳句の美学は、三行の形式、季語、瞬間の感動の他にもう一つ大切な要素、「切れ」がある。
(…切れの意味と例)
◆ですので、この投稿では日本俳句の切れの美学を実践とする、華文二行俳句を提唱する。瞬間の感動を読む短詩を楽しんでください。

◾️各華文二行俳句の作品(抜粋)
〔郭至卿〕

一聲雷
成績單上的紅字
【郁芬訳】
雷鳴一つ
通信簿の赤字

桌上的咖啡杯
翻開的詩集
【郁芬訳】
机のコーヒーカップ
開かれた詩集(無季)
③蘭陽平原的冬天
山邊農舍的炊煙
【郁芬訳】
蘭陽平原の冬
山辺に農舎の炊煙

〔永田満徳〕

一灣的光束啊
元旦初景
【郁芬訳】
一湾に光の束や
初景色

一人離去兩人離去
暮色裡的櫻
【郁芬訳】
一人抜け二人抜けして
夕桜

犀牛角
來頂撞人世的春天罷!
【郁芬訳】
犀の角
この世の春を突いてみよ

〔趙紹球〕

花落滿階
半夢半醒的早晨
【郁芬訳】
落花の階(きざはし)
うつらうつらの朝

秋月
石碑上的青苔
【郁芬訳】
秋の月
碑(いしぶみ)の青苔

海口遲暮
情人橋上眺望的麗人
*情人橋在台灣的淡水
【郁芬訳】
港湾の日暮れ
情人橋で眺める佳人
*情人橋は台湾の淡水にあります

〔洪郁芬〕

一痕飛機雲的傷
夏日晴空
【郁芬訳】
飛機雲の傷跡ひとつ
夏の空

風獅爺斗篷
翻轉時間
【郁芬訳】
シーサーのマント
時間を翻す
*シーサーは台湾海峡の島々で、強い風から島民の生活を守る守護獅子です。島人達は、シーサーに色々な柄のマントを付る。

魚鱗雲
地球彷彿那方
【郁芬訳】
うろこ雲
向ふに地球あるやうな

〔吳衛峰〕

手夠不到鬧鐘
春曉
【衛峰訳】
目覚まし時計に手が届かない
春のあけぼの

爬格子
發情的貓走過
【衛峰訳】
もの書けば
恋猫が通り過ぎる

蟬聲
夜行路長長的影子
【衛峰訳】
蝉の声
夜道に伸びる人の影lこ

※画像:『流派』表紙と華文二行俳句のコーナー

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詩刊「流派」10期(2019.01.)

2019年03月13日 06時31分10秒 | 華文俳句
詩刊「流派」10期(2019.01.)

〜日本俳人 永田満徳 俳句〜

◆中国最大の民間詩刊「流派」10期(2019.01.)が発行されました。
◆この詩刊はいつもは現代詩で、日本人の俳句は初めてで、「日本俳人 永田満徳 俳句」として紹介されました。
◆中国では松尾芭蕉、正岡子規の翻訳本の俳句はありますが、現代の日本俳人の俳句はあまりありません。
◆松尾芭蕉などは三行に訳されていて、日本俳人の二行俳句の翻訳は私の二行俳句の訳が初めてです。

【双翼】
日本俳人 永田満徳
俳句作品
[翻译洪郁芬]


北斎の波の逆巻き寒戾る

葛飾北齋的逆捲波
早春还寒
(葛饰北斋是日本江户时代后期的浮世绘师)


蓑虫の蓑や防備か無防備か

结草虫之蓑
设防或不设防


一人抜け二人抜けして夕桜

一人离去两人离去
暮色里的樱


通勤車月の出づれば旅となる

通勤车
月娘赏脸即是旅途


照紅葉身にあまるほど湯を使ふ

日照枫红
浸泡过多的汤泉


破蓮やところどころに雲映す

破莲
这儿那儿照映的云


筋肉はをのこの衣装寒祭
肌肉为男人衣裳
寒季

日本俳句大学校长、俳人。1954年生。
日本俳人协会干事、杂志《未来图》同人、杂志《火神》总编辑。
文学研究方面有三岛由纪夫和夏目漱石俳句的论考。
著作: 《寒祭》 (文學の森).
《漱石熊本百句》(合著,創風出版)、
《新くまもと歳時記》 (合著,熊本日日新聞社)

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「華文俳句社」Kabun Haiku ②

2019年02月17日 06時47分08秒 | 華文俳句
俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜Facebook「華文俳句社」Kabun HAIKu ②〜

◆『くまがわ春秋』2月号が発行されました。
◆Facebook「華文俳句社」のKabun Haikiu ②が掲載されています。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

俳句大學國際俳句學部的通知!

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku ①〜

◆『くまがわ春秋』2月號已出版。
◆刊登Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ①。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。
◆請各位多多支持指教。


華文俳句(くまがわ春秋)2月号
永田満徳選評•洪郁芬訳


吳衛峰

窗外飛雪
唇齒間融化的巧克力
〔永田満徳評論〕
以「飛雪」與「巧克力」的兩項對照組合,讓外頭的冰冷氣候與口中融化的甜蜜形成對比。如此紀錄了寒冬的一個情景。
吳衛峰

窓外の吹雪
唇と歯の間に溶けるチョコレート
〔永田満徳評〕
「吹雪」と「チョコレート」との取り合わせで、外の凍るような寒さと口の中にとろける甘さの対比が素晴らしい。寒い日の一場面をうまく切り取っている。



林國亮

以手掌溫酒的驛亭
小雪花
〔永田満徳評論〕
在一個雪花紛飛的車站裡,作者設法以手掌溫酒並飲用。引起讀者共鳴的是因為寒冷,所以想喝酒來取暖的共同體驗。

林國亮

駅舎にて手のひらで温める酒
小雪の花
〔永田満徳評〕
小雪の舞う寒い駅で、少しでも掌で暖かくして酒を飲もうとしている場面である。寒いからこそ、酒を飲んで体を温めたいという気持ちは共感できる。



離畢華

秋月清暉
漆成白色的房子
〔永田満徳評論〕
或許描述滿月的清輝。明亮的月光使白色的建築物更顯得突出。這是寫生俳句的最佳榜樣,描寫了一幕綺麗的夜景。

離畢華

秋の月明り
白いペンキ塗りの屋敷
〔永田満徳評〕
満月の「月明り」であろう。明るい月の光でなお一層白い建物が印象鮮明に浮かび上がってくる。写生句の見本のような句で、美しい夜景が描き出されている。

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