【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2021・3〜

2021年02月26日 11時30分05秒 | 華文俳句

俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

 

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2021・3〜

 

◆2021年『俳句界』3月号が発行されました。

◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。

◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。

◆ 二行俳句の個人句集では、洪郁芬氏が『渺光乃律』(2019、10)を〔華文俳句叢書1〕として、郭至卿氏が『凝光初現』(2019、10)を〔華文俳句叢書2〕として、次々に刊行しています。ついに、全季節を網羅した「歳事記」は10月に発行されました。これで季重なりの問題が解消されるでしょう。

◆さらに、2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。

◆2020年『俳句界』3月号の特別レポートにおいて、「熊本大学」で行われたラウンドテーブル「華文俳句の可能性」の報告が8頁に渡って掲載されました。

◆どうぞご理解とご支援をお願いします。

 

俳句大學國際俳句學部的通知!

 

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku  2021・3〜

 

◆2021年『俳句界』3月號已出版。

◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。

◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。

◆2020年『俳句界』3月號以八頁的篇幅特別報導了於「熊本大學」舉辦的「華文俳句の可能性」座談會。

◆請各位多多支持指教。

 

華文俳句【俳句界】2021,3月号

 

永田満徳選評・洪郁芬訳

露兒

  •  

手搖水晶球內的童話胖妞

聖誕節

〔永田満徳評論〕

「水晶球內的童話胖妞」是受歡迎的聖誕禮物。加上手搖的措辭,使光芒四射的水晶球和球內的可愛胖妞,更顯得俏皮活潑。聖誕節拿到這樣的禮物,孩子一定相當開心。

 

露兒

  •  

揺れるガラス玉の中のポニョ

クリスマス

〔永田満徳評〕

「ガラス玉の中のポニョ」は人気のある「クリスマス」プレゼント。「揺れる」という表現がよく、きらきらと輝く「ガラス玉」とその中に入っているかわいらしい「ポニョ」とが目に浮かぶ。さぞかし、プレゼントされた子供は大喜びしていることだろう。

 

 

胡同

  •  

庭院練唱腔的票房

寒梅

〔永田満徳評論〕

大概是新手的票房吧! 相當認真的在庭院練習賣票的唱腔。季語「寒梅」有等候初春的涵義,字詞之間乍見作者關懷的眼神,也表露作者期望票房的練唱有果效,有朝一日能成為獨當一面的人選。

 

胡同

  •  

切符売り場の庭で節回しの稽古をする

寒梅

〔永田満徳評〕

駆け出しの売り子であろうか。一生懸命に「切符売り」の呼び込みの稽古をしているのである。初春を待つ気持が含まれている「寒梅」という季語から、稽古の成果が表れて、人並み以上の売り子に成長してほしいと願っている作者の優しい眼差しが窺われる。

 

 

丁口

  •  

彩券行前等開獎

手足乾裂

〔永田満徳評論〕

描述某人將僅有的些許金錢拿去買彩卷,並於彩卷行前引頸等待開獎的情景。由「手足乾裂」聯想到那些需要碰水的工作,例如清潔。雖然只是日常生活的一景,卻是庶民追夢的大舞台。

 

丁口

  •  

宝くじ屋の前で当たりを待つ

皸(あかぎれ)

〔永田満徳評〕

なけなしの金をはたいて買った宝くじの「当たり」の発表を今か、今かと待っている風景である。「皸」という措辞から、つらい水仕事に従事する労働者の姿が浮かび上がってくる。ささやかであるが、必死に夢を追う一庶民の様子をうまく切り取っている。

 

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〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2021・1〜 

2020年12月24日 00時36分40秒 | 華文俳句

俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

 

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2021・1〜 

 

◆2021年『俳句界』1月号が発行されました。

◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。

◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。

◆ 二行俳句の個人句集では、洪郁芬氏が『渺光乃律』(2019、10)を〔華文俳句叢書1〕として、郭至卿氏が『凝光初現』(2019、10)を〔華文俳句叢書2〕として、次々に刊行しています。ついに、全季節を網羅した「歳事記」は10月に発行されました。これで季重なりの問題が解消されるでしょう。

◆さらに、2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。

◆2020年『俳句界』3月号の特別レポートにおいて、「熊本大学」で行われたラウンドテーブル「華文俳句の可能性」の報告が8頁に渡って掲載されました。

◆どうぞご理解とご支援をお願いします。

 

俳句大學國際俳句學部的通知!

 

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku  2021・1〜

 

◆2021年『俳句界』1月號已出版。

◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。

◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。

◆2020年『俳句界』3月號以八頁的篇幅特別報導了於「熊本大學」舉辦的「華文俳句の可能性」座談會。

◆請各位多多支持指教。

 


華文俳句【俳句界】1月号


永田満徳選評・洪郁芬訳


 

洪郁芬

  •  

三兩個天融在一塊兒

秋色澄明

〔永田満徳評論〕

滿天稀疏的雲朵散佈著,相互連接或分開,是秋空常見的景像。將淡雲重疊的部分形容成「融在一塊兒」,聚焦在遼闊的秋空,更顯現此刻秋色澄明的情境。

洪郁芬

  •  

いくつもの空溶け合つて秋気澄む

〔永田満徳評〕

多くの雲がまばらで広がっている雲が結ばれたり、離れたりする秋の空はよく見かける情景である。薄い雲と雲との重なりを「溶け合つて」と表現しているところが、澄み渡った秋の空をうまく切り取っていて、いかにも季語「秋気澄む」と言ってよい。

 

明月

  •  

奶粉罐手作的復古風

秋燈籠

〔永田満徳評論〕

餵養愛子的「奶粉罐」閒置一旁。秋燈籠黯淡的燈彩,將鐵罐漆上一層復古的色調,凸顯了手作的溫暖觸感。此俳句生動地描繪親子之間日常的互動情景。

 

明月

  •  

粉ミルク缶は手作りのレトロ調

秋の燈籠

〔永田満徳評〕

「粉ミルク缶」は我が子の授乳用のものであろう。‘秋灯し`ともいうべき薄暗い「燈籠」に照らす「粉ミルク缶」は、なお一層、レトロ感が浮かび上がり、「手作り」の良さが際立つものである。親の子に対する普遍的な情景をうまく描いている。

 

旭維

  •  

竿尾彎成九十度

鯊魚

〔永田満徳評論〕

不經意的釣魚,竟然釣到一尾鯊魚!手裡魚竿的竿尾已經彎成九十度。雖然沒有言及釣客,但是他慌張的神情歷歷在目。一個釣魚的驚險時刻凝聚在這一剎那。

 

旭維

  •  

釣竿の穂先が九十度に曲がる

〔永田満徳評〕

魚釣りをしていたら、「鮫」が釣れてしまったのである。釣竿の曲がった角度を具体的に「九十度」と言ったところがよく、大物が掛かって、大慌てしている様子を的確に表現していている。一つの魚釣りの一齣をうまく切り取っている。

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華文俳句【俳句界】12月号

2020年12月03日 00時56分23秒 | 華文俳句

華文俳句【俳句界】12月号

【永田満徳選評】【洪郁芬訳】

Facebook「華文俳句社」より

洪郁芬

  •  

畫上音符的靈譜

波斯菊

〔永田満徳評論〕

「畫上音符的靈譜」是饒富詩意的描述,大概是指身體內部的韻律。風中的波斯菊搖擺,整個畫面是秋天的景象。搖盪的波斯菊與靈魂的旋律似乎有相同的波動,乃是作者細膩觀察之處。

 

洪郁芬

  •  

魂の楽譜に音符秋桜

〔永田満徳評〕

「魂の楽譜に音符」とは詩的で、身の内にあるリズムのことであろう。一方、「秋桜」が風を受けて揺れる様はいかにも秋の花らしい。「秋桜」の揺れと「魂」のリズムとの波長が合ったと表現しているところに繊細さを感じる。

 

雨靈

  •  

牆壁的技術士執照

鰻魚飯

〔永田満徳評論〕

描寫一幕碰巧發生在鰻魚店的情景。牆壁上掛著「技術師執照」,表示店裡的廚師有實力。也難怪眼前的鰻魚丼如此美味! 此俳句捕捉了作者在鰻魚店裡的所見所思。

 

壁にある調理師免許証

鰻重

雨靈

〔永田満徳評〕

たまたま入った鰻屋での出来事。「調理師免許証」が掲げてあるところを見ると、腕のしっかりした料理人であることが分かり、「鰻重」がおいしいのもそのはずだと思った瞬間を詠んでいる。店全体の特徴を的確に掴んだ句である。

 

 

胡同

  •  

鐘敲了十二響

壁虎

〔永田満徳評論〕

緩慢移動的蜥蜴搭配午後十二時的掛鐘聲響,營造一種夏日溽熱中時光慢慢流逝的氛圍。乍見之下僅是描述眼前的情景,卻因為切入的角度獨特而散發光芒。

 

胡同

  •  

掛け時計が十二回鳴る

蜥蜴

 

〔永田満徳評〕

のっそりと動いている「蜥蜴」と午後零時の「掛け時計」の少々長い音とを取り合わせることによって、暑いながら、ゆったりとした夏の午後のお昼時の雰囲気を描き出している。何気ない描写であるが、切取りのうまさが光っている。

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月刊誌「俳句四季」11月号!

2019年10月21日 06時57分00秒 | 華文俳句
月刊誌「俳句四季」11月号!

〜俳句大学 Haiku Column 「Today's KIGO」〜

◆俳句総合誌『俳句四季』11月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「Today's KIGO(今日の季語)」から季語の紹介と選句を掲載しています。また、「俳句四季」4月号から毎月連載して行きます。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
また、KIGO(季語)を使ったHaikuの可能性を追求して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、8月1日に出版しました。また、今年末には「国際歳時記」の第1段として【春】を出す予定です。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日に二行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

Le Novembre d'avril de「HAIKU SHIKI」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum
◆Le Novembre d'avril de HAIKUKAI 俳句四季 vient d'être publié.
◆il contient les meilleurs haikus du mois avec KIGO selectionnés par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer à publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

The November issue of 「HAIKU SHIKI]!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the November issue of HAIKU SHIKI has just been published.
◆It contains the best haikus with KIGO selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.

【俳句四季11月号(KIGOとHAIKU)】

秋の季語月刊「俳句四季」俳句四季用秋の季語と句(11月号)

夜長 よなが yonaga / long night / nuit longue


‎タンポポ 亜仁寿‎

long night
chamomile tea beside the bed
タンポポ 亜仁寿‎
夜長
ベッドの横にカモミールティー

Bruno Robert

longue nuit
penser à repeindre le plafond
ブリュノー ロベルト

夜長
天井を塗ろうかと思う

Grace Vee

two teacups in a small garden
Long night
グラス ヴェー

小さい庭に二つのティーカップ
夜長


月 つき tsuki / moon / lune


Sarra Masmoudi

l'odeur du pain emplit la bourgade~
lune de l'aube
サラ マスモウディ

パンの匂いが村を満たす
夜明けの月

Florence Mühlebach

la lune se mire dans la piscine ~
plongeon
【美音訳】
reflection of the moon in the swimming pool~
diving
フロランス ミュールバッハ

月はプールに写る
ダイビング

Ayung Hermawan

moonlight line
sea ​​foam splits coral on the coas
アユング ヘルマワン

月光の帯
海の泡は沿岸の珊瑚を分ける


秋の風 あきのかぜ akinokaze / autumn wind / vent d’automne


Sofyan Hadi

autumn wind
yellow ginkgo leaves in the temple grounds
ソフラン ハディ

秋の風
黄色い銀杏の葉が寺の地面に

Michèle Lila Harmand

mille-feuille -
les pages de ses saisons au vent d’automne
ミシェル リラ ハルマンド

ミルフィーユ
秋の風に季節のページ

Kamel Meslem

vent d'automne
bâton en main le vieillard revient en soupir
カメル メスレム

秋の風
棒を持った老人がため息をつきながら戻って来る


稲妻 いなずま inazuma / lightning / éclair


Soucramanien Marie

Éclairs-
La lame vive des coupeurs de cannes à sucre
スークラマニエン マリー

稲妻
サトウキビを刈るナイフの鋭い輝き

Francesco Palladino

lightning-
naked on this earth
フランチェスコ パラディノ

稲妻
この地球上で全裸

Bulle DesTerres - ljb

de nuages en nuages les éclairs blancs
larmes dans tes yeux
ビュル デ テール

雲から雲へ白い稲妻
お前の目の中の涙


渡り鳥 わたりどり wataridori / migratory bird / oiseau migrateur

Rina Darsa Bonanza

migratory birds
train slowly crosses the bridge
リナダルサ ボナンザ

渡り鳥
列車がゆっくりと橋をわたる

Agus Maulana Sunjaya

adding the last chapter
migrating bird
アグス マウラナ スニアヴァ

最後の章を加える
渡り鳥

Li

the house is empty without occupants
migratory birra
リー

住む人のない空っぽの家
渡り鳥


秋の蛇 あきのへび akinohebi / autumn snake / serpent d’automne


Rina Bonanza Darsa

autumn snake
sound of friction dry leaves in the dark
リナ ボナザ ダルサ

秋の蛇
暗闇で乾いた葉のこすれ合う音

Isni Heryanto  

branching tongue licked the wind
autumn snake  
イスニ ヘヤント

枝分かれした舌が風を舐める
秋の蛇

Cucu Hermawan

autumn snake skin on rock -
today is my birthday
クク ヘルマワン

秋の蛇の抜け殻が岩の上
今日は私の誕生日

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シンポジュウム「華文俳句の可能性」

2019年09月02日 12時44分04秒 | 華文俳句
「中国語圏における俳句の受容と実践に関する比較文学的研究」
ラウンドテーブル
「華文俳句の可能性」

(日 時)令和元年12月14日(土)14:00~16:30
(会 場)くすの木会館レセプションルーム
(参加費)無 料(事前申し込みは必要ありません)

第1部 特別講演(14:00~14:50)
(講演題目)「世界共通の俳句の型について」
永田満徳(俳句大学学長 日本俳句協会副会長 俳人協会熊本県支部長)

(コメンテーター)西槇 偉(熊本大学大学院教授)

第2部 パネルディスカッション(15:00~16:30)

「華文二行俳句の展開」

(全体司会) 呉 衛峰(東北公益文科大学教授)

(パネリスト)
「華文二行俳句とは何か」
呉 衛峰

「華文俳句社における華文二行俳句の実践」
洪 郁芬(台湾華文俳句社主宰)

「『華文俳句選』を読む」
西槇 偉

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