〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」20〜
◆『くまがわ春秋』10月号が発行されました。
◆俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」20が掲載されています。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。
October aout de [Kumagawa shunnjuuくまがわ春秋」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜
◆Le October de aout de Kumagawa春秋 vient d'etre publie.
◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.
The October issue of 「Kumagawa shunnjuuくまがわ春秋」!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the October issue of Kumagawa春秋 has just been published.
◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase
今月の秀句(くまがわ春秋10月号)
1
Jeanine Chalmeton
●
automne serein ~
elle graisse ses boots d'équitation
〔Commentaire de Mitsunori NAGATA〕
On voit la préparation parfaite pour l’équitation, Le Kigo “automne serein”décrit le moment joyeux de l’automne.
【美音訳】
ジャニン シャルメトン
●
秋うらら
乗馬のブーツに油脂を塗る
〔永田満徳評〕
乗馬の楽しみに胸膨らませながら、その準備に余念のない様が目に浮かぶ。「秋うらら」の季語によって、幸福な秋のひと時が詠み込まれている。
2
Francesco Palladino
●
Far far a steam train
Evening cold
[Commented by Mitsunori Nagata]
It is successful to describe the scene of steam train in the distant view and with Kigo `evening cold`we feel the loneliness of winter evening.
【千秋訳】
フランシスコ パラディノ
●
はるか遠くの蒸気機関車
夕寒し
〔永田満徳評〕
蒸気機関車の通り過ぎる情景を遠景に持ってきたところがよく、「寒し」という季語の斡旋によって、冬の夕べのうら寂しさが詠み込まれている。
3
Sarra Masmoudi
●
l'odeur du pain emplit la bourgade~
lune de l'aube
〔Commentaire de Mitsunori NAGATA〕
La scène du village est décrite avec l’odeur du pain, cuit tôt le matin. Avec le Kigo “lune de l’aube”, on resent la paix du village.
【美音訳】
サラ マスムディ
●
パンの匂いが村を満たす
夜明けの月
〔永田満徳評〕
パン屋が早起きして焼く「パンの匂い」に包まれている村を描き出している。「夜明けの月」が照らす、のどかで平和な村を詠んで、秀逸である。