前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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福井県議会。新幹線、フリーゲージトレイン開発を中止し、300億の財源で在来線特急存続を

2016年06月17日 | 福井県政
 昨日もひきつづき県議会委員会で新幹線問題、在来線問題などの議論がつづきました。
 私は、新幹線にともない、在来線特急のサンダーバードとしらさぎ号が廃止され、関西・中京圏への利用者が全員、往復とも敦賀駅での乗り換えが発生するという致命的に利便性が低下する問題の解決を訴え、存続を求めてきました。この主張は、最近の福井商工会議所の提言にも盛り込まれました。
 今回は、そのために、開発が難航しているフリーゲージトレインの開発中止を求めました。フリーゲージトレインの事業費は約300億円であり、これは、国や福井県、JRなどの負担となります。
この見込みが困難な開発をこの際、中止し、その財源を在来線特急の存続運行にふりむけ、JRなどと交渉をおこなうように求めました。
 県は「在来線の経営絵分離と新幹線と競合する特急廃止は新幹線の条件」という従来の主張を繰り返しますが、わたしの提案は、特急存続によってJRの新幹線利益が減少する分をフリーゲージ開発、高額な車両製造と維持費などの負担をなくすことによって、当面の特急存続をもとめる交渉カードにすべき、との提案であり、JRだけが損をするという話ではありません。
 そもそも国が費用対効果の問題で敦賀駅での乗り換え問題を重視し、フリーゲージトレイン導入を
決めたわけですから、それが実現しない以上、国としても責任をもって、関西・中京と北陸の新たな「壁」となりかねない障壁を除去することに責任があります。今回の提案は、財源問題ふくめて提案したわけであり、国も県もJRも真摯に検討していただきたいと思います。

 このほか、3000種の生物多様性がある中池見湿地保存と新幹線トンネルの影響について、「ルートをずらしたとしても、影響がでると、湿地の源である泥炭層がなくなりかねない。水月湖の年縞に勝るとも劣らない貴重なもの」と指摘しました。県側はきちんと確認しながらすすめていく、などと答えました。
 また、在来線の流動予測調査やJRの資産を県が買い取るために調査した内容についての情報提供を求めました。