前日30%近く下落した資源大手グレンコア株は会社側が財務の健全性を訴えたこともあり、29日はこれを受け急反発し20%ほど上昇という荒れた展開に。この反発は市場を落ち着かせることになったようだ。ただし、同社が300億ドル(≒3兆6000億円)もの借り入れという、いわばかなりレバレッジを利かせた経営の中でコモディティ需要の低迷の中、苦境に立っているのは事実であり、市場の警戒感は続きそうだ。
需要低 . . . 本文を読む
週明けは、アジア時間に発表された8月の中国の工業部門企業利益が前年同月比で8.8%減少と、2011年に中国国家統計局が調査を開始して以来、最大の落ち込みとなったことから始まった。これが、資源を中心にコモディティ市場のみならず株など金融市場全体にリスク・オフ気運を広める伏線となった。そこにスイス大手資源商社グレンコアの財務内容に関する懸念が急浮上。同社株が30%近く暴落し、市場の警戒感をさらに高め . . . 本文を読む
FOMC(連邦公開市場委員会)では、中国など外部要因を理由に政策転換(利上げ)を見送ったFRB。先週末の講演でイエレン議長は、一気に利上げなしに傾いた市場を牽制する動きに出た。今度は「(足元の外部要因は)金融政策の方向性に大幅な変更を与えるほどではない」として1週間でややトーンが変わった印象。前週の記者会見後のマーケットの反応に意外性があったことを思わせた。自分自身も年内利上げに賛成なんだと、自ら . . . 本文を読む
本日の話題は何と言っても日本時間の6時から始まったイエレンFRB議長の講演会。先週のFOMC以降に株価の下落に拍車が掛るなど、利上げの見送りは“決められないFRB”を印象付けるとともに“利上げに踏み切れないほど先行きを懸念している”と裏読みされたことがある。
「中国を注視」という記者会見での質疑応答で繰り返された言葉も、政策変更は中国次第なのかと揶揄するような飛躍した論評も多かった。(日本時間 . . . 本文を読む
ここまでの需給悪化懸念にVW(フォルクスワーゲン)問題が加わったプラチナ。
金とプラチナの価格差が23日は通常取引の終値ベースで199.2ドルに拡大。少なくとも1984年以来最大のもよう。ちなみにリーマンショックから1ヵ月後の2008年10月27日に記録したプラチナの安値は752.1ドルとなっていた。
中国関連データの低迷(減速拡大懸念)という素材分野全体の売り材料が継続する中で、そこにフォル . . . 本文を読む
週明けの欧州株式市場はフォルクスワーゲンを巡り排気ガス環境規制に関するごまかし(排ガステストを通過するため違法なソフトウェアを使用)が発覚し、大幅下落。会社側もこの事実を認めたことが背景。 東芝の不正会計問題も由々しき事態だが、国際企業という点ではトヨタと販売台数で首位争いをしているフォルクスワーゲンはまさに国際企業。しかも、ドイツ製品は=品質保証のような鉄板イメージが確立しているだけに、言うま . . . 本文を読む
報じられているように米国の利上げは見送られることになった。
意外性があったのは、3点。
まず政策変更ナシの背景の「最近の世界の経済や金融動向が経済活動を幾分抑えた」という声明文についてイエレン議長が具体的に中国を挙げたこと。
政策判断は「データ次第」としてきたが、結果的にその範囲が広がったことを認めることになった。極論すれば、中国の動向が悪化すれば利上げは出来ないことになる。もっとも、その影響 . . . 本文を読む
今夜発表された指標は文句なし。週間ベースの失業保険新規申請件数は26万4000件は、まったく言うことなし。過熱気味という結果。8月の住宅着工件数は7月の120.万6000件に対し112万6000件。予想は116万3000件だった、一方の許可件数は前回111万9000件のところ予想が115万8000件で結果は117万件。このところ住宅市場の回復が目立っているが、そのモメンタムがまだ続いていることを . . . 本文を読む
ここにきてウォール・ストリート・ジャーナルが掲載した各国中銀の利上げの失敗例というか、利上げした後に利下げを余儀なくされた例を挙げて検証するという記事が話題になっている。13日の日曜日の午後に掲載されたもので、いくつかの例は知っていたが、こんなにあるのかというほど多かった。自分としては失敗例と印象強く残っているのが、知識としては大恐慌時のもの。これは伝統的な“早すぎる引き締め”の教材的な感じで語 . . . 本文を読む
本日の上海株(上海総合株指数)は前週末比で高寄り(+0.7%)した後に、ジリジリと値を下げ結局前場は3.2%安となった。先週末発表の中国の8月の鉱工業生産指数と固定資産投資が冴えなかったのを嫌気した形。午後になって取引再開後も軟調展開が続いた。これを見て日本株も日経平均は298円ほど安く終了。上海は終盤でやや戻したものの2.67%安で終了。
今週は言うまでもなくイベント週。ロイターは、「株式市場 . . . 本文を読む