さて米大統領選、日本時間の6日20時前に米ABCがトランプ当選確実を報じ、各種メディアも決着着いたとのことで、先行していた市場もトランプ復活をフルに織り込み始めた。
すでに日本時間の午前から激戦州とされたペンシルベニアなど7州の一部で優勢見込みで、前週までは巻き戻されていた(米金利高、ドル高の)いわゆるトランプトレードが、再び復活していた。
正直言って、当選者確定までに相応の時間を要すると見ていたので、本日日本時間午前の値動きは、いわゆる思惑先行のノイズ的なものと見ていた。
ただし、接戦ゆえに両候補当選の可能性から、今週のNY金については2700ドル割れから2800ドル超まで中心レート100ドルの範囲の振れを読んでいた。それほど議会選を含め選挙結果による政治リスクの振れ幅と政権発足後の政策の見通しによる金市場への影響は、強弱入り混じるものと思われた。
結果的に地滑り的なトランプ当選と共に上院も共和党が多数を取ったとなると、主要人事も通しやすくなることから、かなり強権的なものを含め政策は変化するとみられる。
下院の情勢を見る必要はあるが、一方で掲げる政策を通しやすくなるため、財政などで想定されていたリスクは後退することになるため、ゴールドにとっては目先的には売り要因となる。おそらくここまで見られなかった幅の押し目ということになりそうだ。
2700ドル割れは、10月に政治リスクヘッジで買い上がった反動ということになる。
市場横断的な影響を見極めたうえで、押し目買いの下値目途を計る展開に。