亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

インフレの加速は見られず

2018年05月31日 23時07分38秒 | 金融市場の話題
30日に発表された米国関連の指標では、5月のADP全米民間雇用報告が注目された。就業者数は前月比17.8万人増と前月の20.4万人増、市場予想の19万人増ともに下回ることに。ただし失業率が4%を下回る状況下では、この数字は堅調に推移しているといえる。むしろ、失業率の低下で拾えないような余剰労働力があるというイメージ。さらに明日発表予定の労働省の5月の雇用統計では、雇用者の増加数よりも平均時給の伸び . . . 本文を読む
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イタリアに気を取られていたら米中貿易戦争がまた燻りだした

2018年05月30日 20時15分39秒 | 金市場
日本時間の午後遅めから夕刻にかけてロンドンのオープニング。大陸欧州の取引は先行して始まっているが、債券市場のボラが上がっている(値動きが激しくなっている)ので、目が離せなくなった。昨日のイタリア2年債など、前日比で利回りが2倍以上になったのは驚きだった。ドイツ・イタリア10年債の金利差は一時3%超に。イタリア、スペイン債の値下がりが目立つ。 今月ここに書いたが、国内地銀の中にイタリア国債を買っ . . . 本文を読む
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悪魔が来りて笛を吹く・・・・・南欧のソブリンリスク再び

2018年05月29日 21時19分09秒 | 金市場
昨日、イタリア債とスペイン債の下落(利回り上昇)を取り上げたが、連休明けの欧米市場でその動きに拍車が掛っている。政情不安がもともと財政基盤の弱いイタリア債を直撃し、値動きを大きくしている背景には、欧州中銀(ECB)の量的緩和策、つまり国債買取り策が終盤を迎えているタイミングであることもあるだろう。財政基盤の弱さはスペインも同じで、そもそも10年債が1.5%以下まで買われていたのは、世界的なカネ余 . . . 本文を読む
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ドル指数の上昇止まず(ユーロ下落止まらず)NY金に逆風

2018年05月28日 18時27分35秒 | 金市場
先週24日に、トランプ大統領の発言から6月12日の米朝首脳会談の開催中止あるいは延期観測が広がる中ファンドの売り建てポジション解消の買戻し(ショート・カバー)から急伸となった金市場。25日は、(本日28日がメモリアルデーの休日)3連休を控え取引が薄い中で、模様眺めの小幅に上下動。イタリアからスペインにまで広がった政情不安もあり、引き続きユーロが年初来安値を更新、(その反対側の現象として)ドル指数( . . . 本文を読む
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牽制球を投げ合う米朝

2018年05月25日 22時52分51秒 | トピック
米国が米通商拡大法232条に基づき輸入車に対し25%の関税をかけることを検討と伝えられたこと。またトランプ大統領が6月12日に予定されている米朝首脳会談を中止にする意向を北朝鮮に通告したことが判明。前日には、「来週には、どうなるかわかる」と言っていたが、風向きが変わった様子。この2つを受けて、市場センチメントはリスク・オフに急速に傾くことになった。FOMCの議事録を受けて、反発に転じていた金市場は . . . 本文を読む
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修正される“利上げ加速見通し”

2018年05月24日 23時10分19秒 | 金市場
さて注目の議事録要旨。市場の方が前のめりに織り込んでいると書いてきたように、利上げはするものの加速は必要なしという内容の話し合いが行われていることが判明。それを市場は、ハト派と捉えた。発表前にはマイナス圏で終了していたNY金だが、内容が判明すると反発となった。しかし、戻りは10ドル程度で鈍かった。というのも、タイミングが悪かった。ちょうどロンドンの午前中、NYの早朝の時間帯に発表された5月のユー . . . 本文を読む
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利上げ加速を前のめりに織り込んでいる金市場

2018年05月23日 17時39分15秒 | 金市場
米国関連で主要な経済指標の発表はなく、市場の関心は本日発表の5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録要旨に向けられる中で、市場の関心を集めたものに中国による車の輸入関税の引き下げがあった。週初にムニューシン米財務長官が米朝貿易戦争を一時保留すると述べ、市場に楽観的見通しが広がりリスクオンの株高につながったが、この流れを後押しするニュースといえた。 内容は、7月1日から輸入乗用車に対する関税 . . . 本文を読む
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ドル高が止まらない、23日が目先の節目となるか

2018年05月21日 20時57分26秒 | 金市場
ドル高が止まらない。4月下旬から先週中ごろ辺りまでは、ドル高というよりユーロ安が、結果的にドルを押し上げ、ドル・インデックス(DXY)を押し上げている印象だった。ばら撒き策を前面に打ち出したイタリアの新政権が登場しそうな雲行きに、近い将来、EU内でイタリア政府が矢面に立たされ、一悶着あるのは必至だろう。その点で、ここに来てユーロ売りの材料が域内の景気減速⇒ECB出口戦略の後退というものに、イタリア . . . 本文を読む
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政治リスクから売られるイタリア債、それをユーロも無視できず

2018年05月17日 20時58分35秒 | 金融市場の話題
今朝見て驚いたニュースに、連立政権の樹立をめぐり不安定な状況が続いているイタリアからのものがあった。ポピュリスト(大衆迎合)政党の「五つ星運動」と極右政党「同盟」との連立合意に向けた話し合いが進む中で、協議内容に(これまでの量的緩和策推進に際し)ECB(欧州中銀)が購入したイタリア国債2500億ユーロ(対GD比約10%、約33兆円)の減免を求める可能性があるというのが、それ。 金融政策の手段と . . . 本文を読む
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金市場、売り方は短期勝負か

2018年05月16日 23時34分26秒 | 金市場
本日は、夕刻18時から財布を作っている企業の経営者の皆さんの定例の勉強会に声をかけていただき、1時間余り話をした後に、食事をしながら質疑応答ということをやらせていただいた。金ではなく、トランプリスクや日本固有の金融リスクについてが、話の中心。終了後に有志の方々10名ほどで、近くの店で延長戦となったが、いろいろ話す中で知らない話も多く。こちらも勉強になった。 さて4月の米小売売上高の内容が良く、さ . . . 本文を読む
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