週明け8月29日のNY市場の金価格は、小幅続伸で終了。先週末のジャクソンホールを受けた乱高下の余韻の残す地合いで、アジアの時間帯はまずは売りから入る軟調展開でスタートすることになった。
週末に米政府機関CFTC(商品先物取引委員会)が発表したデータでは、8月23日時点のNY金先物取引でのファンドの買い越し残は29万4609コントラクト、重量換算で916トンと前週の883トンから増加していること . . . 本文を読む
さてジャクソンホールを巡る動き。この先の景気後退が来た場合のFRBの対応策について量的緩和策などいくつかの手法の有効性を取りあげたイエレン講演。その冒頭には、報じられているようにテーマを離れて米国景気の見通しと政策判断に触れた。自身の今回の発言に対する市場の注目度の高さを考慮したものであるのは、言うまでもないだろう。
しかし、その内容については8月17日に発表された7月のFOMC議事録要旨と大 . . . 本文を読む
日本時間の今夜午後11時から予定されているイエレンFRB議長の講演内容とおそらくメディアとの間で交わされるであろうインタビュー内容に耳目を集めている。大勢的には目先の利上げを示唆するような発言はないと思われるが、同じ発言でも市場関係者の受け止め方によっては、市場を動かす材料になる可能性はある。
しかし、米国の金融政策の方向性にのみ関心が集中するというのは、裏を返せばそれだけ他に目立った動きはな . . . 本文を読む
昨日は午後3時から都内丸の内(日本工業倶楽部)で、貴金属需給の調査で知られるトムソン・ロイター・GFMS社のセミナーだった。主催は、田中貴金属工業。GFMSは、金の需給統計を1967年から発表しているロンドンベースの(いまや)老舗。以前は年1回、いまでは四半期ベースのリポートを出すなど、頻度も上がっている。
セミナーは2本立てで、最初が金と銀、2コマ目がプラチナとパラジウムさらにロジウムまでカ . . . 本文を読む
年始から金価格が2月、3月と騰勢を強めるにしたがい金価格の数倍から10倍程度の値上りをしたのが主要金鉱株だった。5月中旬にはあのジョージ・ソロスが世界最大の金鉱山会社カナダのバリック・ゴールドを1-3月期に大量取得していたことが話題となった。その数、1940万株。ところが8月中旬に明らかになったのは4-6月期に107万株に持ち分が激減していたことだった。この間の値上りで利食ったということになる。 . . . 本文を読む
今週は夏休み中ということもあり、他に材料が乏しい中でメインイベントとしてカンザス連銀主催の金融シンポジウムがある。ワイオミング州の避暑地ジャクソンホールで開かれる夏休み中のイベント。25日から26日まで3日間の予定で開かれる中日、26日にイエレン議長の講演が予定されている。
テーマは、「Designing resilient monetary policy framework for the . . . 本文を読む
結局、議事録要旨ではメンバー間の意見の相違が確認されることになったが、総じて当初声明文から受けた印象から離れるものではなかった。
多くのメンバーは経済の基調や労働市場、物価動向を評価するために追加の情報が必要とし、数名は利上げを再開する前にインフレ率の上昇を確認したいとの見方を示していた。その一方で、完全雇用に近いとの見方を示し何人かは早期の利上げを主張している。ただし、投票権を保持しているメ . . . 本文を読む
昨夜は時間がなく、書けなかったことを少し詳しく書いてみよう。
16日のNY金市場(コメックス)は通常取引開始10分後に発表された7月の消費者物価指数(CPI)が予想に届かず、インフレを懸念する状況にないことを受け1360ドル台中盤まで買い進まれた。そして、その直後から急反落となった。引け値(清算値)は9.40ドル高となったが、一時は前日比マイナス圏に沈み、先週12日金曜に続き“行って来い”状態 . . . 本文を読む
今夜は日本時間の夜に入りスルスルとドル円が100円に迫り突破というイレギュラーな動きがあった。もっとも、ドル・インデックス(DXY)が94ポイント台に入ったので、ドル円だけの動きではなく、主要通貨に対するドル安という動きだった。何があったか背景は不明だが、とにかくドル売りの流れ。こうなると金も反応し、ジワジワと1340ドル台後半に水準を切り上げていた価格は一気に1350ドルを突破という展開に。相 . . . 本文を読む
雇用者数の増加が米国経済の明るさをイメージさせるのだが、7月中旬まで好調な発表が続いていた米国関係の指標が、ここにきて再び陰りを感じさせるものが続いている。そもそも先月29日に発表された4-6月期GDP速報値が前期比年率1.2%と予想の2.4%を大きく下回ったことが始まりだった。ただその懸念も、好調な7月の雇用統計でイレイズされて、なんだ大丈夫なのか・・・・と思わせた翌週には労働生産性の落ち込 . . . 本文を読む