◇ 「21世紀の森公園」で写生
5月の連休最後の8日に、松戸市にある「21世紀の森と広場」という公園に出かけた。柏の葉公園より大きい感じ。
かつてちょうど今頃ここで新緑の樹々を描いたことがある。 気温の高い日で汗だくで辿りついた。自転車で40分かかっ
た。
親子連れやカップルが思い思いに楽しんでいる。小さな田んぼで小学生の一団が地元の農家の方と先生の指導を受け
ながら田植えをしていた。親子連れの子供らは小川の魚獲りに夢中になっている。
すでに新緑もかなり深緑に近づいた感じであったが、切られた樹木もあり少し印象が変わっていた。
陽の光が樹木の葉できらめく様子を表現したかったがうまくいかない。やはり塊ごとの輝きになってしまう。
人物がいた方がポイントになっていいような気もするが、森閑とした感じも捨てがたいのでそのままにした。
CLESTER 6号
(以上この項終わり)
◇『PRIDE池袋ウェストゲートパークX』著者:石田衣良 2010.12文芸春秋社刊
気になっていた作家ではあるが、なかなか読む機会がなかった。この作家は昭和35年(1960)生まれ。
既婚者で小2の子供もいるが、多彩な作家で小説だけでなくエッセイ、作詞なども手掛けている。
オール読物推理小説新人賞受賞作「池袋ウェストゲートパーク」のシリーズ作品を初め、多くの作品が
コミック化、TV化されたりしている人気作家のひとりである。、ご本人もTVや映画に出演するなど八面六臂
の活躍をしている。
『PRIDE』は池袋ウェストゲートパーク(通称『IWGP』というらしい)シリーズの最新版。中にはオール
読物に掲載された『データBOXの蜘蛛』、『北口アイドル・アンダーグラウンド』、『鬼子母神ランダウン』、
『PRIDE』が収録されている短編集。
主人公は八百屋の一人息子で普段は店番をしている真島誠(マコト)。時々店を抜け出して事件解決に
乗り出していく。
タカシというかっこいいスーパーマン(池袋のキング)が友人で、時折そのこわもてグループの助けも借りて
地元池袋の事件に取り組む。
マコトは地元ではトラブルシューター(紛争調停者=もめごと始末屋?)として知られる存在。
ちょっと独特の文体スタイルであるが、若者には受ける軽いテンポで、最近はやりの時代もの、例えば『研
ぎ師人情始末記 兄妹氷雨』(稲葉稔)や『隠れ浪人事件控 悪徳掃除』(喜安幸夫)のような時代小説の現
代版といったところ。
(以上この項終わり)
◇ 文旦とパイナップル
パイナップルが200円で売られていた。知人から頂いた文旦と持て余し気味の林檎(王林)と一緒に描いた。
パイナップルの果皮の部分はいろんな色が踊っている。頭の葉の部分も粉をふいたような独特の青みがかっ
た特徴がある。
いつもながら背景に一工夫が欲しかった。
それにしても文旦は大きい。
パイナップルは値段の割にはとても美味であった。
CLESTER6号
(以上この項終わり)
◇ 『ユニット』著者:佐々木譲 2003.10 文芸春秋社刊
佐々木譲は北海道警が登場すると安心する。
今回も北海道警の警官が登場する。それにしても北海道警も相当ゆるんでいますな。少なくとも佐々木譲の世界では。「こ
んなにひどくないよ!」と道警から佐々木譲に苦情が出はしないかと要らぬ心配するのは我が家人。
今回の『ユニット』は、少年凶悪犯罪の裁き方、DV(Domestic Violence=家庭内暴力)被害者の庇護という二つの現
代社会病理の課題がテーマである。
登場人物は①妻子を17歳未満の少年に殺されたサラリーマンと②家庭内暴力を振るう警官である夫から逃れる子連れ
主婦③それに会社業務と家事を押し付けて来たために妻に逃げられた中年男性の工務店経営者。 この三人が偶然「ハロ
ーワーク」で出会う。それぞれにその時点ではほとんどよれよれになった状態。帰り道の地下鉄で、またも偶然にも人身事故
(ホームから転落)の女性を助ける側に。
ここでは少年犯罪に甘い法執行・罪刑執行システムがもたらす復讐という私的制裁の危険、家庭内暴力から追われた女性
(今では被害を受ける男性も少なくないという実態もあるが)をかくまうシステムが、警察という権力機関の手にかかるとその
シェルターの機能が如何にもろいかなどの問題点を題材にしている。
少年加害者の更生機会を与えることを理由に、ひたすら加害者を社会から隠し、一方被害者の人権も不条理な被害結果も
ほとんどないがしろにして憚ることないシステムには、まともな人は反旗を翻し私的制裁に走るだろう。少年犯罪者には罪一
等を減じ、死刑相当の罪は無期懲役にする。仮釈放は通常刑期のの10年経過で審査対象になるのに、それが7年になる。
この7年間罪を犯すことがなければ自由放免になる(通常仮釈放者が再度罪を犯せば、何年経っていようが即収監であるの
に、なんという優遇!)。こんな甘いことでよいのか。と問うているわけである。
DVもしかり。最近でこそ目が厳しくなってきたが、家庭内のことは知らんとばかりに、警察も暴力行為を野放しにする。逃げ
る被害者を匿う仕組みを、警察の身分さえ騙ればいとも簡単にシェルターの在り処を教えてしまう。これも甘い。
仮釈放された少年犯罪者の所在を私立探偵社に依頼するが、ちょっと脅されると依頼人の秘密保持義務など弊履のごとく
捨てられてしまう。これも情けない。
性犯罪・万引き・DV・など社会病質犯罪は病的性癖の問題であって、通常の再発防止システムでは十分な効果が望めない
というのが吾輩の考えである。かれらに刑務所において教育を通じて社会性を身に付けさせる。生来の性癖を変えさせ社会
に順応出来る人間にして世に出すことが果たしてできるのか。否である。ならばどうすればよいか。本人に自らの生まれなが
らの「性癖」を認識してもらっう。その上で認識コードを肌に埋め込む。再犯防止のためには自動追跡システムに頼るしかない
(あの自由の国アメリカでさえそうしているのだ)。彼らが起こす問題を社会として罪と判断した以上やむを得ない。
ところで個人的には、DVの男性が結婚する前は調子よく、愛しているの君は僕の天使だの、死ぬまで君を離さないよだの
調子のいいことを述べたてていながら、結婚するとガラッと変わって突然暴力を振るうようになる。その切り替わりの心理的プ
ロセスがよく飲み込めないのだ。そうした性癖をなぜ女性は気がつかなかったのかとつい思ってしまう。眼にフィルターが掛か
って判断がつかない時期はあるのかもしれないが、この本でもその辺りははっきりと窺えない。暴力を振るった後は泣いて謝
って「もう二度としない。君が離れたら僕は死んでしまう」とか言われて、ついずるずると…。ところがある日また突然暴力を、
という話もある。誰か納得できるDV病理を説明してくれないものだろうか。
いささか話がずれてしまったが、エンターテイメントとしての勧善懲悪小説の落としどころは、善人は救われ、悪者はしかるべ
き懲らしめを受ける。こうであって欲しい。そしてこの本も幸いそうなっていた。めでたしめでたし。
(以上この項終わり)
◇ いま畑では西瓜が
4月23日に植えた西瓜(小玉と大玉)がしっかりと根付いて、子蔓が何本か出始めたので、
敷き藁をした。
◇ 絹サヤ
絹サヤは寿命が短い。自家植えの絹サヤは若いうちに採って食べるのがいい。
◇ トマト
昔から一番ポピュラーな「桃太郎」が花を付け始めたので、支柱を立て、消毒をし、敷き藁
をした。
◇ つるなしインゲン
直植え(畑に直接種を蒔く)をしたつるなしインゲンは10日ほどで芽を出し、元気に育っている。
◇ 落花生
去年育てた落花生の内、姿かたちの良い実をとって、紙袋に入れて日陰に吊るしておいた。
一晩水に漬けてふやかし、畑に蒔いた。やはり10日ほどで芽を出した。2か所ほど鳥にやられた
らしい。
◇ ブロッコリー
ホームセンターで1本69円で買ったブロッコリー。単に「ブロッコリー」と書いてあったのに、大き
い玉にならない。どうやら「スティック・セニョール」という品種のようだ。 まあ、これはこれで食べ
易くて良いが…。
(以上この項終わり)