松本地区労組会議結成60周年記念式典が開催され、社民党長野県連合幹事長としてごあいさつをさせていただきました。
松本地区労組会議60周年おめでとうございます。10年を節目として振り返り、次の10年の運動を考えるための大事な会となることをご祈念申し上げます。
本年5月9日に社民党松本総支部前代表の松田章一さんがお亡くなりになりました。1998年に代表をお引きうけいただき、2008年まで11年つとめていただきました。その後を今日まで私がつとめ、松本地区労組会議とともに労働者運動の前進にむけ共に歩んでまいりました。
とくに2007年12月末のアルピコグループの突然の私的整理による再建問題は、県内各地で交通シンポジウムを開催することや、各自治体に対して地域公共交通活性化法の活用による住民の足の確保など、松電労組(当時)や地区労組会議と共に取り組んできました。
また2010年社会保険庁の年金機構への移行問題、セブンイレブンの名ばかり店長問題など、労働現場で起きている様々な問題が政治課題と結びついており、社民党としても全力で取り組んでまいりました。
国の政治は労働者の分断と、搾取の強化が進められています。労働者派遣法の規制緩和により非正規労働者が全ての労働者の三分の一、2000万人に及んでいます。にもかかわらず派遣は一生派遣法、残業代ゼロ法など、資本側の要求ばかりを一層進めてきています。
加えて、新安保法制は間違いなく戦争法案であり、国策により犠牲者を生む法案です。「格差と戦争は手をつないでやってくる」ことは、歴史の事実でありアメリカの現実です。武器輸出三原則の変更がされ産軍複合企業が生まれ、戦争を行うことで利益を生み出すことにさえなります。
平和なくして労働も福祉も教育もありません。地域労働運動といえども、県評・地区評運動時代から引き継いできている国際交流運動も松本地区労組会議の運動の一つでもあります。日本の安全保障環境を改善する道は「歴史認識」の問題であり、歴史の事実に学ぶことは当然ですが、相互の心の交流を通じて尊重し合える関係をつくることが今日本にもっとも問われていることです。
そして私たちがこれから大切にしなければいけないことは、いかに「代をつなぐか」ということでしょう。その意味で、松本地区評・労組会議の運動を支えてきた歴代の役員の皆さん、そして事務局長として奮闘し続けてこられた荒井宏行さんに、あらためて敬意を表するとともに心から感謝を申し上げます。
これからの10年は労働者にとって、いい話は余りないかもしれません。しかし、労働者の力は団結以外にありません。労働者を信じて、労働者とともに、労働者が元気になれる時代を共に切り開いていきましょう。