リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

S.L. ヴァイス:メイキング・オブ・ミッシングパート(23)

2020年10月29日 13時45分06秒 | 音楽系
今回は第3楽章のまとめです。

参考音源↓
第3楽章

音源は例によって機械的ですのであしからず。

一般的に二部形式では繰り返し記号をつけて繰り返すのが通例ですが、本楽章では繰り返し記号も区切り線(複縦線)もなく、通しで書かれています。おまけに繰り返しと部分のバスが変わっているところもあります。ですので、メロディも1回目の変奏という形では無理があるところもありますので、変化したバスに合わせて変奏(というか装飾的音型)を書きました。もっとも全面的にバスが変わっているわけではなく、即興的に変えたという雰囲気です。

実際に演奏するときは、ここに書かれた装飾的音型以外のフレーズを使ってもいいでしょうし、当時の演奏スタイルからすればむしろそうすべきだろうと思います。もちろんリュートももっと沢山自身のアイデアで美しいフレーズを奏でるべきでしょう。

次回から最終楽章に入ります。