遊休農地解消へ

2007年10月01日 | 信州の木材
 東条勝洋さんは、信濃毎日新聞の記者だ。3年前年賀状の中にこの方の名前があった。一瞬どなただったか思いつかなかったが、前年秋に唐松の取材を受けた記者だったと気がついた。・・・ご丁寧にとその青年を思い出した。

 そんな訳で新聞に彼の署名入りの記事を見ると特に念をいれて読んでしまう。
彼の専門が私の範疇のせいかもしれないが。

 30日の日曜日は「遊休農地解消 規制緩和で」「川下から進出 企業に存在感」という見出しで、遊休農地解消策の一つとして、民間企業による農業参入についての記事だった。

 遊休農地なんて聞いたところはいいが、早く言えば耕作放棄地。これがどんどん増えている。
このあたりは川上村や草越などの高原野菜の産地に行くと、「わー、みんな耕されている。」と感動物だが、その他の地域は高齢化に比例しているのでは思うくらい荒地が多い。

 我が家でさえ、遠い場所から荒らし始めている。しかし近所に耕作地があれば、近所迷惑になるので草取りだけは続けなければならない。田のあぜ草も今年はもう5回も刈ったとのこと。
かって桃畑だった隣が、持主が亡くなった後、分譲されて小さな団地になった。冗談に団地の皆さんに100坪づつ、菜園に借りてもらったらどうでしょう、と提案したら、「かあちゃん交渉してみて」とボールを貰ってしまった。我が家の場合も深刻なのだ。

 今年のプルーンの収穫は昨年の半分にも係らず、まだ身体から疲労感が抜けない。日頃鍛えていない身体がいかに「やわ」なのか思い知る。みんな退職したら、故郷に帰って田畑と親をみてねと思っていたが、これまた簡単なことではないようだ。

 国は「骨太の方針2007年」で、5年程度を目途に、農業上重要な地域を中心に耕作放棄地ゼロを目指すとの目標を設定。・・・・現実をみれば理想論だと思うが、何としても日本の食を考えれば何か方策を考えなければなるまい。

 先日来の報道後、マーケットで中国産の生姜と国産の生姜があれば、価格は倍でも国産を選ぶ私。人は食べたものでできている、いや生きているとなれば、どんな補助食品を摂ることよりも、三度の食事は大切なこと。

 その食の根本である農業の現実を見た時、企業の進出もいかし方がないかと思う。そしてこれがまた既存農家と競合してその経営を圧迫していくという、悪循環に陥っていくにしてもだ。・・・・その位農業従事者の高齢化は急速なのだ。

                        美恵子


 
 

 
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