再造林放棄地拡大する。未来に残せるか・

2007年10月06日 | 信州の木材
今朝の信濃毎日新聞に「再造林放棄地・天龍村で拡大」の報道があった。
再造林放棄林とは木を皆伐といって一斉に伐った場合、その後植林(造林)をしない山のことである。

 木材の低迷が続いていたので、民有林では幸か不幸か木を伐って売るという人はまず稀だった。確実に赤字だからである。その造林費用がでないために本来は伐る時期がきたものでも、間伐といって間引きをして次世代に送ってきたわけである。

 長野県でもいま山を守るために森林税の導入が検討されている。

 今回の例はたぶん採算のある木材があつたのたのだろう。しかしその後の植林の費用も問題なのだが、苗木を植えてもシカの食害になるという伏兵もいたらし、造林が進んでいないという。
山は水源地である。個人に山といえども、みんなの水源にかかわることでもあるのだ。魚を採るために木を植えるというのは知られたところであるが。


 最近県の林務課の方と話した時、伐採をしてもそのままでも大丈夫という話があって、唖然とした思いをしたことがあった。今年の4月のNHKのクローズアップ現代で熊本の禿山が放映され、暗澹たる思いがした。私はそう思ったのに視察をしたお役人は大丈夫のようですよ、という見解がでたということか。

 今までは木を伐るなんてことはなかったが、合板会社の国産材への移行が進み始めれば、変わってくる可能性があるということだ。その時に植林をしない方向に進んでいってしまうことを恐れる。

 地元不在の森林所有者も多い、今でもそのために間伐も進んでいない。森林税がそのためにうまく使われることを望む。未来に私たちが残さなければならないプラスの財産のために。

                           美恵子
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

住宅のチラシ読んでみました。

2007年10月06日 | 信州の木材
 週末には住宅会社のイベントや内覧会のチラシが入る。この頃○○ホームなどの横文字の会社が多く私でもつくり手の顔が見えないと思う。

 先日地場の工務店さんのモニターハウス募集のちらしが入った。それは工務店さんの思いが一杯詰まった暖かい広告だと思い眺めていた。

 「家族が幸せに暮らせるおうちをじっくり考え、その話をじっくり聞いてくれ、めんどうくさがらない家づくりのプロ・職人さんと納得の家づくりがしたい」
「値段も努力して安くしてくれる工務店にたのみたい!!安いだけ、後悔ばかりの家づくりはしたくない」人のために企画したという。先代の社長さんを知っている私は頑張っているんだと、ほほえましい気持ちで若き社長の写真を見ていた。

 モニターハウスの応募に規定条件があると、小さな字で但書きがあったので、それを探して隅から隅まで読んでしまった。
 そしてそこでギョッとした。相談会が今週末で今月末までに契約して、11月末までに着工できる方とあったからである。大きな字で書いてあったこととあまりに矛盾ではないか。注文住宅で自由設計ともうたっているのに。

 あまりにつくり手の都合が見えていてびっくりした。住宅と生命保険は一生の内の大きな買い物だ。まあ工務店さん自身はそんなに気にも留めずに一応載せただけかもしれないが。

 当社で今月ご契約のお客様は今から1年前に来社いただいた方が多い。来社いただいてからどんなに少なくとも半年・多くの方は1年の時間をかけられる。納得の家づくりには時間も必要だと思っている。

 気になってあちこちの広告に目を通した。そして小さな但書きを読んで見た。
原価公開住宅とって価格表が表示されているが、但書きに坪単価は法定床面積ではなく工事床面積ですとのこと、付帯工事は当然別だが。これは建築業界の人ではなくては理解しがたい表現だ。

 広告は入口といってしまえばそれまでだが。いい家づくりにたどり着くのは大変なことだと思った。 
                           美恵子
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする