予防は治療に勝ると・・・・若月先生は・・・。

2007年10月23日 | 家族
 度々「佐久総合病院」が登場するが、今更ながらこの地に住む安堵感を感じた。
先週の土曜日「テレビ信州」で取り上げたのは、地域ケア科なるものであった。

 南牧村診療所の若き医師 田邉 哲先生に1年近くの密着取材をしたものであった。南牧村のことが一番わかる医師である。

 田邉先生は当社のОBのお客様でもある。人柄を知っているだけに興味深く番組をみた。

 この佐久総合病院のすばらしさは「若月俊一」先生の農村医学に対する心意気が今も連綿と続いているところである。

 「予防は治療に勝る」の考えの下に、演劇などをセツトにした出張診察や衛生活動の啓発に努め、死亡率を下げたことは有名である。
ベツト数1000床もの大病院になつた今も、その気概がひしひしと感じられる。
「若月学」にあこがれて、この病院の医師になる方も多いと聞く。

 田邉先生もそのお一人だろう。
地域ケア科の基本理念として「障害をもっても住み慣れた地域で安心してくらせめために」「いつでも、どこでも、だれでも、必要なサービスがうけられる」「介護を必要とする人と、その介護者に」「命を守る援助=在宅医療」「生活を守る援助=在宅福祉」を活動の柱としている。

 「死ぬ時は自分の望む場所で」のための訪問看護を続けているのだ。
介護をうける者も、介護する者もどれだけ安心しているのかが、放映から伝わってくる。

 私の母は今年で90歳になる。その母が病院の医師が大好きなのである。
ちゃんと名前で呼んでくれ、きちんと話をきいてくれる。私が付き添う時、お忙しい先生にお気の毒と思うほど、母の心のケアをしてくださる。ひざの裏が痛いと訴える母に私が「運動がたりないのでは」と言葉を添えると、先生は「これは私達が経験していない(年齢)ことなので、分らないことなのですよ」とやさしくフォローしてくださる。

 母の診察が月1度から2月に1度になって、母がつまらなそうとは姉の言葉。

 十数年前、父が亡くなる前、担当医が「いつでも受け入れますから、自宅で家族と共に人間らしく過ごした方がいい」とぎりぎりまでの在宅での介護をすすめてくださった。いっでも・・・・の言葉はどんなにか心強かったろう。

 若月先生の意思を継いだ医師たちのおかげで、この地域の人々はどれだけ安堵感に包まれているか計りきれない。
心から感謝せずにはおられないと、テレビを見終えての一番に心に浮かんだ気持ちである。

                        美恵子

 
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