院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

アルコール依存症

2008-03-23 16:40:19 | Weblog
 アルコール依存症、いわゆる「アル中」は昔はなかった。

 酒は高級品で、しょっちゅう呑めるものではなかった。だから、アルコール依存症もなかった。

 アルコール依存症が始まったのは、産業革命以降である。産業革命によって、簡単にアルコールが作れるようになり、値段も下がった。

 産業革命当時は、夫婦共働きの家は、赤んぼにアルコールを呑ませて寝かしつけて、働きに出たということがあるほどだ。なんたることかと思うが、産業革命時代には本当にあった話である。

 私の行きつけのバーの主人の説であるが、戦国時代にキリスト教の布教に来た宣教師は、みなワインで民衆を魅きつけたという。異人が何の手土産も無く、民衆を魅きつけることはありえないというのが、バーの主人の説である。

 事実、大航海時代には大量のワインが船に積まれた。このワイン呑みたさに民衆は宣教師の元に集まったのだろう。

 それから300年後には、アルコールは貴重品ではなくなっていた。宣教師は純粋に奉仕でもって布教せざるをえなくなったのである。