院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

漫才師「爆笑問題」はタダモノではない

2008-03-26 07:08:07 | Weblog
 昨夜、NHKのバラエティー番組を見た。漫才師「爆笑問題」が司会をして、京大の教授や学生とトークをする番組である。

 ものすごく面白いので、見入ってしまった。「爆笑問題」(特に背の高い方)は、「金星は自分の意志で太陽を回っているのではないか?」とか「創造力と言うけれど、無から有を生じるものだろうか?」とか「天動説はそんなにいけないか?」といった本質的な問題を、京大生や10人ほどいた京大教授に投げかけた。

 この問いの深さに、マトモに反応したのは教授のうち二人だけだった。二人とも文系の教授だった。理系の教授の反応はお粗末だった。彼らはたんに「科学教」の信者で、自然科学は絶対だと思っていて、「爆笑問題」が投げかけた質問に本質的に答えられなかった。

 学生にも「自然科学絶対論者」がいて、彼らは「爆笑問題」の問いかけを理解できなかった。

 一流大学の学生や教授がこれでは困る。もっと、自身の学問に対する「疑念」や「哲学」を持ってほしい。「自然科学」は自明ではないのだ。

 この番組は、体裁はバラエティーだけれども、私には教養番組に思えた。このような企画をするNHKのプロデューサーをすごいとも思った。