院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

駅伝はなぜ人気があるのか?

2013-01-03 05:25:02 | スポーツ
 正月恒例の箱根駅伝が行われた。いつも不思議に思うのだが、駅伝はなぜこんなに人気があるのだろう。海外でも Ekiden とそのままの名称で行われているらしい。

 私はマラソンなら面白味が分かる。マラソンは一種の鉄人レースで、選手が個人個人、駆け引きを繰り広げながらタイム(順位)を競う。2時間余りのドラマがそこにはある。

 しかし、駅伝は要するにリレーなんでしょう?個人個人はとにかくタイムを出すことに必死になればいいんでしょう?そこにもマラソンのようなドラマが生まれているのだろうか?

 マラソンはギリシャ時代からあった。すなわち歴史がある。ところが駅伝は80年程度の歴史しかない。私が察するに、駅伝が成立するためには選手を中継地点まで車で運ばなければならない。だから車が実用化されるまで駅伝は存在しえなかったのではないか?

 駅伝に人気があることは、沿道の観客の多さからも分かる。箱根駅伝は大学ごとにチームを作っている。早慶戦や東京6大学野球のように、大学ごとに応援団がいることは理解できる。出場大学のOBや関係者が熱くなるのも分かる。でも、それらは当面、私には関係がないことである。

 箱根駅伝では選手の出身高校まで放送していた。駅伝に人気があるのは、もしかしたら「地域ナショナリズム」のようなこともあるのではないか?高校野球は地域ナショナリズムがもっとも端的に表れる。

 私は愛知県豊橋市に住んでいるが、高校野球好きの人は(豊橋から代表が出ることはめったにないから)愛知県の高校を応援する。もし豊橋の高校が甲子園に出たら、豊橋の町はえらい興奮につつまれるだろう。

 これと類似した心性が駅伝にはあるのではないか?だから放送局は選手の出身高校まで紹介するのではないか?そうでもないと、駅伝という競技の人気の説明がつかないと私は考えているのだが、どうか?