院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

伝聞サウジアラビア(経済編)

2013-01-11 07:02:32 | 文化
 サウジアラビアには貧富の差があまりないように思われる。というより、国民全体の経済レベルが高いのだ。中流家庭でさえ出稼ぎのコックやメイドがいる。上流階級になると御殿のような家に住んでいる。妻が滞在したコンパートメントの付近は高級住宅地で、豪壮な家がたくさんあったという。

 物価は10日間程度の滞在では分からなかったと妻はいう。買い物はお付きの運転手がやってしまうので、妻自身が買い物をしたのは、わずかに旧市街の商店とショッピングモールだけだった。

 旧市街の商店には土産物はいっさい売っていない。地元の人が使用する商品だけだ。そこもほとんど男の世界で、女性の商店主はいることはいたが、ごく僅かだっだという。ショッピングモールは物資が豊かで、ブランド品の店がたくさんあったという。レジは普通、男性だそうだが、このモールには少数の女性のレジ係(むろん「覆面」をした)がいたそうだ。

 サウジアラビア人の人気の職業は公務員だという。それも大して忙しくないらしい。要するにサウジアラビア人はもっぱら消費するだけで、生産をしないように見える。働いているのは外国人労働者だけではないのか?

 中流過程ですでにコックやメイドがいては、国民は働く余地がない。日本にコックやメイドや運転手をかかえている家庭がどれだけあるだろうか?

 私が思うに、サウジアラビアは石油収入だけで成り立っているのではないか?石油を売って、外国人の労働の成果を吸い上げているだけではないか?

 国民が恵まれている分だけ反乱もないのだろう。チュニジアやエジプトで反乱があったのは、国民が貧困だったからではないか?

 チュニジアにもエジプトにも物乞いがいた。サウジアラビアでは、妻が乗った車を勝手に母子が拭きに来て、施しを求めるようなことがあったというが、それがサウジアラビア人であるかどうか疑わしい。

 石油だけを売る生活をしていると、アメリカのシェールガスや日本近海のメタンハイドレートが実用化されたら、サウジアラビアは一気に傾くのではないか?小さいころから労働の習慣がないというから、もう大変なことになるだろう。同じことがボルネオ島のブルネイにも言えるが。

 イスラム金融というのがあって、イスラムでは貸した金に利子を付けてはいけないらしい。その掟をかいくぐって外国と取引をしなくてはならないから、イスラム国はどのような手を使っているのかに興味があった。しかし、妻の短い滞在ではそこまで掴むことはできなかった。