院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

エベレスト第一主義を疑う

2013-01-22 05:00:32 | スポーツ
 「そこに山があるから登るんだ」という台詞はあまりにも有名である。

 エベレストに登る人たちも同じ気持ちで登るのだろうか?エベレストの登山道は今、捨てられた酸素ボンベやレトルト食品の容器などでゴミの山だという。

 最近も、高齢の女性登山家や、ツイッターで登山の様子を逐一流す青年がエベレストに挑戦している。彼らに限らず、エベレストをゴミの山にするほど多くの人たちが登頂を目指してきた。

 無粋かもしれないが、そんなに頂上に立ちたいならヘリコプターで頂上に降りればよいではないか。8000メートル以上のところまではヘリコプターが飛べないというのなら、ベースキャンプくらいまではヘリコプターを使ったらどうか?ベースキャンプに行くまでだってかなりの費用がかかるのでしょう?だったらヘリコプターのほうが安上がりではないですか?

 どうせチベットの町までは飛行機や車で行くんでしょう?そして酸素ボンベやレトルト食品など文明の利器を使うんでしょう?

 昔の富士山レーダーはヘリコプターで作られ取り壊された。だから、ヘリコプターは少なくとも4000メートルくらいまでは飛行できるはずである。ヒマラヤ越えをする渡り鳥もあるらしい。鳥が飛べるのだからヘリコプターも飛べるような感じがする。

 むろん、頂上に登るだけが目的なのではないという意見があることは承知している。じっさい、車ではなく自転車で世界一周をすることに価値が置かれることもある。

 しかし、話がエベレストになると、なんというか俗受けを狙っているような匂いが拭えないのだ。

 エベレスト登山の様子をライブでツイッターで流す青年にも、登山という泥臭い行為になぜインターネットという最新鋭のシステムを使うのかという疑念が残る。この疑念は、昔、登山に酸素ボンベを使用することが批判されたのと同類のことだろうか?

 ヒラリーやテムジンの時代ならいざ知らず、未だにエベレスト、エベレストと言っていることが私には解せないのである。