院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ものの値段

2013-01-26 03:00:42 | 経済
 ゴッホのひまわりが4億円とか、ピカソの何たらが10億円とか、私にはその値段のつけ方が分からない。美的価値だけではないと思う。歴史的価値とか記念碑的価値が含まれていなければ、わずか一枚の絵にそんな法外な値段は付かないだろう。

 ものの値段には私が理解できないつけ方が他にもある。焼き物の備前焼の値段がそうだ。ある陶芸家から聞いた話だが、備前焼は陶器としての価値より作者名が優先するのだという。作者名でものを買うということがあるのだろうか、とも思うが、昔の有名野球選手のサインが何十万円もする。サインに美的価値なぞないから、これは純粋に名前に付けられた値段だろう。

 ビートルズのサインはとりわけ人気があって、値段が高いという。人気があるとは、それだけ欲しい人がいるということだ。

 ここで、昔論じたオークションの考え方が出てくる。欲しい人がいれば、それだけ値段が高くなるという論理だ。

 でも、世の中のほとんどの物品はオークションに馴染まない。食物がそうだ。食物をオークションで売り買いはしない。一方で、ある野菜が不作だと、その野菜が値上がりすという。どういうメカニズムで値上がりするのか私は知りたい。

 また、穀物相場というものがある。これはどういう論理で値段が決まるのだろうか?

 以上のような素朴な疑問に明瞭に答えてくれた人は、まだいない。医者は医学のことしか知らない。ものの値段の決まり方は誰が知っているのだろうか?どういう人に尋ねれば私の疑問を氷解させてくれるのだろうか?