
(BS11のHPより引用。)
豪華客船の旅とは、客船の最上級の客室に滞在し、1,000万円も2,000万円もかけてクルーズするという観念があった。海軍に習って客船にも客室に等級があり、レストランも等級ごとに別で、船内にくっきりと差別があった。
マスコミがあまりに豪華客船と騒ぐので、客船業界には大衆化路線の邪魔になるという意見もあった。だが、クイーンエリザベス号でさえ3世になると、すっかり大衆化して、てごろな運賃で乗れるようになった。そこには、航空業界との競争があったからだ。
今の「豪華客船」はもっと庶民的になった。船全体がマンションを横にしたような形になり、値段も10万円、20万円という単位になった。それなのに、まだ「豪華客船」のイメージで売っている。テレビでは「豪華客船の旅」といった番組を流し続けて「豪華」のイメージを保とうとしている。
だが、ビジネスホテルのような客室で、ホールでジェンカを踊るような船のどこが「豪華客船」だろうか?「豪華」の意味は、懸賞が自らの賞品を「豪華賞品」と自称しているのと同じである。