(現在のシンセサイザー。ECHIGOYA MUSIC ONLINE のHPより引用。)
PC-8801/9801シリーズのマシンの裏側には、インターフェイス基盤を挿入するスロットが付いていた。PC-88/98の仕様は外部のハードと接続することを前提にしていたのだ。
そのころ、キーボード付きのシンセサイザーが廉価で売られるようになり、私はヤマハのDX-7とローランドのMKS-7のキーボードなしのモデルを購入した。廉価になったとはいっても相当な散財だった。(DX-7と聞いてピンとくる人は、ある程度の年配でかなりの音楽好きである。)
このブログの読者なら私が音楽好きであることはご存じだろうが、私が弾ける楽器はクラリネットやサキソホンなどの木管楽器だけである。ピアノやギターは弾けない。木管楽器は和音が出せないので、一人で弾いていても面白くない。
そんなとき登場したのがシンセサイザーだった。シンセサイザーなら一人でオーケストラができる。でも、私はキーボードが弾けないから、パソコンでシンセサイザーを操作することにした。
シンセサイザーでオーケストラをやることは、レースを編むような地道で根気が要る作業だった。シンセサイザー用のパソコンソフトがまだ十分でなく、BASICで書かれたと思われる遅くて低機能なソフトを購入した。そのソフトで各楽器の音程と長さをコツコツと入力した。
それでも、たった一人でオーケストラ演奏ができる。どんな名人でもやれないようなバカテクの演奏ができる。パソコンでシンセサイザーをドライブすることは、まだ30歳台だった私の重要なホビーとなった。
◆ 今日、心にとまった短歌
大きめのセーラー服着て自転車でひょろっと一回よろけ出て行く (松本市)山本公策