院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

放送大学の講義には、やさしすぎるものがある

2014-05-29 05:20:07 | 教育

掛川市のHPより引用。)

 私がテレビで野球やサッカーを見ないことは 2013-05-28 の記事に書いた。だが、ほかのチャンネルで面白い番組をやっているかというと、同じような芸人が騒いでいるバラエティー番組ばかりで見る気がしない。仕方なく私は「放送大学」を見ることになる。

 放送大学はしばしばNHKの教養番組より面白い。知らないことが沢山あるなぁと感じさせてくれるし、むかし知っていたことなら、いつの間にかここまで進歩したのかぁと思わせてくれる。

 放送大学では理系の授業も文系の授業もある。私にとって理系と文系の講義はそうとうに違うように見える。

 文系の授業は文化論や社会学や福祉学などをやっているが、ぜんぜん分からないという講義がない。前からなんとなく知っていることを整理してくれるような内容が多いので、まあ理解できてしまうのだ。

 それに比べて理系の授業にはぜんぜん理解できないものがある。例えば位相数学だ。講師はCGまで使って説明してくれたのだが、まったく理解できなかった。

 この前は、細胞の中のリボソームという器官でたんぱく質が作られる仕組みの講義があった。リボソームにmRNAがくっついて、遺伝情報に基づいてアミノ酸が結合させられていくのだが、この授業は文系の人は理解できないだろう。

 私はたまたま大学で生化学を習っていたし、元素記号にも馴染みがあったから、なんとか理解できた。しかし、DNAが塩基配列でできていることや、塩基3個で1個のアミノ酸が合成されること、またアミノ酸が立体構造を作りながらたんぱく質が出来上がっていくことなどの予備知識がなければ、まったく理解できないだろう。

 もしかしたら、放送大学の文系の講義は普通の大学のそれより簡単すぎるのではないか?放送大学の理系の講義は理系の私にとっても難しいから、余計にそう思うのだ。