院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

金沢一泊旅行記(1)ー金沢は文化の地

2014-06-03 05:12:24 | 文化
 金沢というと「加賀百万石」という言葉が思い出される。金沢には「金持ち」のイメージがある。私は幼少のころ下の邸宅を見ていたから、余計にそう思う。


(旧前田邸。ウィキペディア「駒場公園(目黒区)」より引用。)

 当時、東京には旧前田邸ほどではなくても、それを小ぶりにしたような洋館がけっこうあった。庶民の子の私から見れば、世の中にはすごい金持ちがいるものだなぁと思わざるを得なかった。じじつ当時の貧富の差は、いまからは考えられないほど大きかった。

 現在では極度の貧乏人がいなくなった代わりに、とんでもない金持ちも少なくなった。六本木ヒルズの億ションなんて、当時の邸宅から見ればままごとのようなものである。

 加賀の前田家は歴史的にはそう古くはない。加賀百万石となったのは、前田家の先祖が関ヶ原の合戦で徳川側に付いたのが原因で、家康から広大な領地を賜ったことによる。それ以前の歴史ははっきりしない。一向一揆の一向宗が100年間くらい加賀の地を支配していたこともあった。

 ただ、前田家は和漢洋の学問を重んじ、能などの芸術を保護したから、文化的な風土の地ではあったのだ。その上、先の大戦で金沢は爆撃を免れたから、人間はもちろん多くの文物が戦後まで残された。

 今回の旅は、そうした空気を吸いに行こうと思ったのも一因ではあるが、主たる目的は金沢の有名料亭で食事をすることだった。