(オルガン用パンチカード。ウィキペディア「自動演奏」より引用。)
写真のように実際の楽器を使った自動演奏はむかしからある。録音再生ができるようになってから、自動演奏はすたれたが、録音再生ではナマの音が出ないと再び実際の楽器による自動演奏が行われるようになった。現在ではコンピュータが発達しているから、自動演奏は造作もない。名人上手の演奏を自動演奏で再現することができる。
だが自動演奏は、実物の楽器を使用していても何かが足りないのだ。いかに上手い演奏でも足りない。それは演奏者と私が、いまここで同じ空気を吸っているという実感がないからである。ライブであるということは、生物としての人間にとって凄く重要なことのようだ。
つまらない会議にナマで集まる必要はない、テレビ会議で済ませろという意見が多くなってきた。だが、ライブでなければならない会議もあるのだ。首脳会談はライブでなければならない。大きな商談もライブであるべきだ。人が抱き合うことも殴り合いをすることも、やろうと思えばできる距離に近づくことが、生物としての人間には必要なのだ。
2013-04-29 でも述べたように、録音再生や通信技術がいくら発達しても人間が生物である以上、ライブは欠かせないものである。