(講談社刊。)
AKB48を初め、いまはアイドルグループの戦国時代といわれている。その中で、ももいろクローバーZがなぜ突出して人気があるのかが分からなかった。他のグループに比べて芸があるわけでも美人なわけでもない。
ロックグループやフォークの歌手はむかしから紅白歌合戦などのテレビ番組には出なかった。それは、テレビに出ると安く消費されて、神秘性がなくなってしまうからだと思っていた。むろん、それもあったようだ。
だが、最近の野外ライブは楽曲そのものが野外ライブ用に作られているらしい。楽曲自体がテレビで観客なしに演じるには向かないのだ。
サビは楽曲の途中から出てきて曲を盛り上げる部分だが、最近は「前サビ」といってあらかじめサビを提示してしまう。さらに、一曲内で何度もサビを繰り出して、ライブ客を乗せまくるのだという。
ももクロの楽曲はすべてその調子で、野外ライブで客が飛び跳ねるのを織り込んで作曲されている。客のほうもわざわざ飛び跳ねに来るので、そのような曲を好む。そこには、出演者と客の了解がすでに出来上がっているのだそうで、座らないで飛び跳ねるライブのスタイルが確立しているらしい。
また、最近のタレントはライブの入場料でだけで稼ぐのではなく、同時に売り出されるグッズの比重が相当に大きくなっているという。タレントの写真やロゴが入ったタオルや団扇がけっこうな高値で売られているわけがようやく分かった。
以上は上の本に書いてあった。ゴーストライターが書いたのだろうが、内容はマキタスポーツのものだろう。娯楽さえもセオリーに従って「工業的に」量産されているというのが、著者の主張である。読みやすく、面白かった。
AKB48を初め、いまはアイドルグループの戦国時代といわれている。その中で、ももいろクローバーZがなぜ突出して人気があるのかが分からなかった。他のグループに比べて芸があるわけでも美人なわけでもない。
ロックグループやフォークの歌手はむかしから紅白歌合戦などのテレビ番組には出なかった。それは、テレビに出ると安く消費されて、神秘性がなくなってしまうからだと思っていた。むろん、それもあったようだ。
だが、最近の野外ライブは楽曲そのものが野外ライブ用に作られているらしい。楽曲自体がテレビで観客なしに演じるには向かないのだ。
サビは楽曲の途中から出てきて曲を盛り上げる部分だが、最近は「前サビ」といってあらかじめサビを提示してしまう。さらに、一曲内で何度もサビを繰り出して、ライブ客を乗せまくるのだという。
ももクロの楽曲はすべてその調子で、野外ライブで客が飛び跳ねるのを織り込んで作曲されている。客のほうもわざわざ飛び跳ねに来るので、そのような曲を好む。そこには、出演者と客の了解がすでに出来上がっているのだそうで、座らないで飛び跳ねるライブのスタイルが確立しているらしい。
また、最近のタレントはライブの入場料でだけで稼ぐのではなく、同時に売り出されるグッズの比重が相当に大きくなっているという。タレントの写真やロゴが入ったタオルや団扇がけっこうな高値で売られているわけがようやく分かった。
以上は上の本に書いてあった。ゴーストライターが書いたのだろうが、内容はマキタスポーツのものだろう。娯楽さえもセオリーに従って「工業的に」量産されているというのが、著者の主張である。読みやすく、面白かった。