私書箱の設計も3台目になるが、毎回タイプが異なるので、新設計に近い設計量になる。
納期も短く、不幸なども重なり時間に追われる毎日で何とかでっち上げたものの、ミスが多発した。幸いに設計から製造まで一貫生産の会社なので、ミスのある部分は加工や場合によっては作り直しが発生しても短納期で対応してもらった。
こうして無事、現地(新潟県)まで搬入して安堵してたところ、施工業者さんから連絡が入った。(写真は施工業者さんから送っていただいたもの)
なんと踏み台の高さを間違えていたのだ(仕様では320mmのところ現物は230mmで出来ていた)。
最初に書く、完成図面はちゃんと320mmで設計していたのだが、2台目のデータ(これが230mmで出来ている)を流用して巾は変えたものの高さ変更を忘れたのが原因である。
対応としては90mm高さの木枠を施工業者で作ってもらい、これの飾り板を当社で製作・塗装しボンドで貼り付けすることで了解を取ってもらった。現地まで発送し、今日、検査に合格したとの電話が有り、安堵したところです。
本業は検査なのだが、これを怠った為の致命傷(何とか誤魔化し出来たが)だった。
ファイルをCDに焼く場合、一般的にはDeepBurner を使用するのだが、今回CD-RWにうまく焼けなかったので、ネットでフリーソフトを検索してCDBurnerXP と言うのが見つかった。早速インストールして見る。英国製ソフトだが日本語対応しているし、メニューが単純なので簡単にエラー無く焼くことが出来た。ソフト名はXPと付いているが、Windows2000から7まで対応している(古いバージョンでは98にも対応している様だ)。実際、このパソコンもWindows2000である。
ISOイメージからの書き込みも問題無く出来た。
修理依頼されていたパイオニア製FM/AMチューナーについて、若松通商に注文していたトランジスタが届いたので交換作業に入った。
PNPとNPNの2種類使用されており、2SA725は入手困難な為、代用となる2SA992を使用。2SC1344は同じ物の在庫が有ったので使用することに。L/R-CH当り2個づつ使用している。
2SA725はマニアから言わせると真空管に近い音がする憧れの石らしい。(現在でも高くて良ければ入手は可能な様だが)この前に、手持ちのトランジスタに交換して見ている。
動かすと改善される場合がある2SA725のみ交換してみたがダメで、結局4個/CH全てのトランジスタを交換して良くなった。この音声出力回路は特殊で、可変出力と固定出力が別々のアンプになっているので、出力ジャックも両方確認が必要である。まずは現象(出力が極端に小さく、ガサガサ音が入る)の出ているR-CH側のトランジスタを交換する。パターンの銅箔が薄く、接着力も低下しているので半田こてを当てると簡単に剥がれてしまう。なので、パターンのレジストを剥がし、この部分にトランジスタのリード線を曲げて半田付けする。見た目汚いが我慢してもらおう。
FM/AMシグナルジェネレータから信号を送り、出力にはオシロを接続し波形を見て見る。400Hzと1kHzの変調でしか確認出来ないが綺麗な正弦波が見られ、オリジナルのL-CH側と比較しても殆ど変わらない。あまり、トランジスタの静特性に依存されない回路かもしれない。
依頼者の話では、L-CH側も同じ現象が出ていたとのことだったので、L-CH側のトランジスタも全て交換し、同様に測定。問題無さそうだ。ジェネレータの変調信号を切り換えてL/Rセパレーション調整用と見られる半固定抵抗を調整し、反対CHへの漏れが一番少なくなる点に調整する。この状態で、振動を与えたり、トランジスタを触ったりしてみたが、不良現象は出ない。
12時間動作させてみたが再発はしていない。もうしばらく様子を見て問題無ければ送る予定です。
電源トランスが斜めに実装されているところは電磁誘導を意識しているのか?同じ元設計者としてこの辺の設計者の苦労(工夫)が伺える。