ずっと使っていたシチズン製のソーラー発電クオーツ腕時計が、2年前から気温が下がる冬場に止まってしまうという現象が出始め、1日太陽光に当てても、しまいには動作しなくなってしまった。
ソーラー式であっても、中身の充電池の寿命がある様で、交換しても結構な値段となるので、半年以上100円の腕時計とかストップウォッチで代用していたが、これも直ぐに壊れたりする。
基礎年金ももらえる年齢となったので、父の日に掛けて、(またブログも80万アクセス達成となったので)新しい腕時計を自分にプレゼントすることにしネットで安値検索してみた。
電波時計も安くなっているのでこの機能が付いた物で、金属アレルギーもあるのでチタン製を探した。
シチズンとかセイコーは、まだ私の予算では買いそうに無いので、カシオ製を注文した。
定価の約半値と、手の届く価格帯である。
OVERAND OAW-100TDJ-1AJFという型式で
駆動方式:ソーラー充電
ベルト素材:チタン(TI)
ケース素材:チタン(TI)
タイプ:メンズ
その他機能:電波時計
ただ、心配は会社の仕事で、直流大電流による磁場やサージの発生する溶接機を使うので、これで壊れないかということ。
直接の原因かははっきりしないが、携帯電話が壊れた例もある。
オークションで格安の測定器が有ると、今のが使えるのに、ついつい落札したくなる。修理したいという気持ちも大きいので。
今回購入したのはアンリツ製MTV-17Aという発振器と受信器(レベルメーター)の組み合わせである。
セットで5000円程度では安い方だろう(動作しない部分があるのは承知で)。
発振器は既に3台有るのだが、多く使う周波数で安定度の良いものが無かったので、これが欲しかった(10Hz~20MHz)。
レベルメーターも選択レベルメーターを持ってはいるがフラットレベル測定機能が無いので、これも欲しかったものだ(難有りだが)。
MTV-17Aとは、初めて聞く型式だが、前職で良く使用していたMG442A(シンセサイズドレベルジェネレータ)とML424A(レベルメーター)と外観、性能、機能全て似ている。縦長になった感じである。
「ML424A.pdf」をダウンロード
「MG442A.pdf」をダウンロード
到着して早速動作確認をして見る。発振器側は周波数カウンターを接続、問題無く周波数が出る。オシロでも正常に正弦波が観測された。
一方、受信器側は出品のコメントに有った様に600Ω-BAL-PSOPHOMETERしか信号レベルが表示されない。
ケースを外して見たが、直ぐには判りそうに無い。アナログなので、信号をたどっていけば、何とか原因を見つけることは出来るだろうと思っている。またトラブルシュートで楽しめそうだ。
前職での経験談
アナログの搬送装置の試作で信号原としてMG442Aを使っていたが、どうもスプリアスが規格に入らない。そこで、CR発振の旧型に交換して見ると、ちゃんと規格に入るではないか。MG442Aはシンセサイザー方式で周波数安定度は良いもののデジタル特有のジッタとかの発生で規格のシビアなアナログ機器には問題の出る場合がある。あれから何十年も経過しているから、現在の測定器ではその様なことは無いと思うが、当時はメーカー品で有ってもこの様なことがあったというお話でした。
先日のブログで報告したクラニシ製6565Bカウンターの不具合対応を始めた。
前回はINPUT-A(10Hz~100MHz)がほぼ正常と報告したが、スイッチを入れると最初は正常な周波数を表示しているが、段々と表示周波数が上昇してしまうということで、いろいろと試して見た。
対応点
1.カウンター部基板にあるSN74S112を急冷すると正常な値に戻るというのが有ったので、若松通商より購入して交換することにした。
ところがスルーホール基板でIC(DIP-16P)の部品面ランドまで綺麗に半田が上がっているので、半田面からの吸取りだけでは外れない。こうなったら、ICのリード線をIC付け根から切断して、半田を溶かしながら1本づつ外すことにした。周波数的には100MHzまで扱うので、IC直付けのが良いのだが、何か有った時、簡単に交換出来る様に平ピンのICソケットは使用せず、接触信頼度の良い丸ピンシングルラインソケットを半田付けした。
動作させたが、この現象は同じで改善されない。どうやらICが原因では無い様だ。
急冷することにより、クロックの検出条件が良くなったと思われる。
2.先のブログを見て、アナログ回路に詳しい先輩おもちゃドクターがアドバイスのメールをくれた。
①この基板は紙エポキシ製でスルーホ-ル処理が施していないように見えます。
そのため部品のリードで表裏を繋いでいるのではないですか。はんだが不完全な場所はないでしょうか?
②入力の過電圧処理はどのように行なっているのでしょう。ダイオードリミッタがショートしていませんか。
③基板裏面の画像を見るとプリスケーラ改造部分のジャンパー線が長過ぎるように思います。コイルやコンデンサとならないよう、最短の単線で空中配線がよいです。
④基板全体をシンナーを含ませた綿で清拭し、拡大鏡で観察すると不良箇所が見える場合があります。私はおもちゃでもいつもこの作業をしてから修理に取りかかります。
⑤半固定VRは何Ωですか?以前私が送付した各種VRにこの値がなければ相当のTRと一緒に送ってもいいですよ。何とか直したいですね。
早速実践して見る
①指摘通りノンスルーホールの紙エポキシ基板で、リード線およびハトメで表裏ショートしていたので、半田補強。
②ダイオードが2本使用されており、外して見たが変化なし。
③プリスケーラのINPUT-Bが動作しなくなった(あとで見たら入力同軸の半田が外れており未確認)。
④基板の清浄は丁度、シンナーが見つからず別途。
⑤半固定VRは測定したところ1kΩだったので、当ドクターに以前送ってもらったコパル製に交換。しかし変化無し。UHF帯以上のトランジスタ等は無いので送ってもらうことにした。
振り出しに戻ったので、以前気になっていた、トランジスタ(2SA711-NEC)の金属ケース(C)に触ると周波数表示が正常に戻る点について周辺を見てみた。
C(コレクタ)とE(エミッタ)間にトリマコン(45PF)を入れると正常に表示される様になり経時変化もしなくなった。
入力周波数を10Hz~100MHzまで変化させてみる。
低い方は問題無い。上限は90MHzまでだった。これも可変抵抗を最大値にしないと表示がおかしくなる。もっと大きくすれば、更に上限まで伸びるかも知れないが。
トリマコンを可変しても変化は無かったので固定コンデンサでも良いだろう。
本当の原因としては、このトランジスタの劣化による寄生発振かも知れない。
INPUT-Bは接続の同軸線を柔らかいものに交換し、確認して見る。
6/8 INPUT-B調査
同軸を接続すると表示する様になった。
入力+10dBm(75オーム)の時が、一番正常に表示するので、周波数特性を測定して見た。
すると、40~73、83~93、150~670MHzが正常に表示、これ以外は誤った表示となった。
このプリスケーラIC(MC12080)は1年前に交換したもので、その時は高い周波数の発振器が無く正しい確認が出来なかった。
MC12080は100MHz~1.1GHzの範囲(サイン波)なので、100MHz以下はしょうが無いとして、100~150MHzまでは何とかしたいところだ。これもプリスケーラの端子を触ると良くなる場合があるので「2匹目のドジョウ」では無いが、コンデンサを入れて見て改善するか、また、先輩おもちゃドクターがメタルCANタイプトランジスタ、と広帯域増幅ICを探して送ってくれたので、試してみたいと思う。
入力レベル+10dBmというのも高すぎるので、前段にも問題が有るかもしれない。