Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ウダー?ウーだ?う○だ?…「キーボードのこれから」~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年10月09日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

 「バンバン!ケンバン♪はままつ」では、Pがコーディネーターを務める「大正琴の文化史」の他、「鍵盤楽器の生産と芸術表現」、「オルガンの文化史」、「キーボードのこれから」の合わせて四つのシンポジウムが開催されます。これだけで十分、「学会」してます。どれもお勧めなんですが、先日、学生にエレベータの中でこんなことを聞かれました。
 「先生、ウダーって楽器、知ってます?」
 ウダーって何ですか?読者の方々、知ってます?
 Pおじさんの世代は、ウダーと聞いても、「ウーだ」となります。「ウー」は、ウルトラマンに出てくる怪獣です。悲しいお話でしたから、今でもしっかり覚えています。なんたって幼稚園の時は、将来は「ハヤタ隊員なりたい」って思っていたくらいですから、筋金入りのウルトラマン・ファンでした。もう一つ、ウダーは、なんとなくひじょうに身近な苗字とか大阪の地名の省略のような…。いるじゃないですか、苗字で「梅田」とか、よくある名前が。大阪にもありますよね。この地名。
 で、ですね。よく聞くと「ウダー」という楽器は、宇田道信さんという人が作った電子楽器なのです。宇田さんのフルネームを入力してググってみてください。宇田さんのこと、ウダーのことがいろいろわかります。
 さて、最後に本題。この宇田さん、「バンバン!ケンバン♪はままつ」の二日目、最後のシンポジウム「キーボードのこれから」に、パネリストの一人として登壇します。でも、ウダーには、もはや「ケンバン」が存在しないんです。ということは、キーボード音楽の将来は……。ケンバン音楽から、「ケンバン」がなくなったら、ただの「音楽」じゃないか! いやいや、そんな単純ではありません。今や、バーチャルなキーボードで音楽が作れる時代。さあ、キーボードのこれからは、どうなるんだ?その疑問を体いっぱいに抱えたまま、ぜひ、このシンポに参加してみてください。なお、シンポジウムは無料のイベントです。

シンポジウム「キーボードのこれから」
 日時:10月21日(日) 15:00~16:45
 会場:静岡文化芸術大学 南176 大講義室

 詳細は公式HPをご覧ください。http://ban-ken.jp/

これまで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」に関する記事は、以下の「「バンバン!ケンバン♪はままつ」非公式ブログを読もう」の頁にすべてURLが掲載されています。ぜひ、ほかの記事もご覧になって、ご興味のあるものがあれば、おいでください。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/aa8e328b5e75c2e0c17b7f50d9de9776

 

 

 


「バンバン!ケンバン♪はままつ」非公式ブログを読もう

2012年10月07日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

 バンケン♪が始まる10月20日まで約2週間。ということで、スタッフの誰にも相談していませんが、これまでのバンケン♪に関する記事はすべて、勝手に「バンケン♪非公式ブログ」にしちゃいます。この頁にリンクされているPのブログは、まったく個人的見解なので、「俺の見解とは違う」とか言って、学生に八つ当たりしたりしないでくださいね(そういう事例はまだありません。ご安心を)。でも、どれに行こうか迷ったら、クリックして読んでみてくださいませ。本日のこのブログの頁(http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/aa8e328b5e75c2e0c17b7f50d9de9776)にリンクを貼ってもらってもかまいませんし、今後、新たに加えるものも、ここにURLを加えていく予定です。

「バンバン!ケンバン?はままつ」公式HP 
http://ban-ken.jp/
   上記のHP、次々と更新されていくツイッターなどからも情報を得ることができます。日々、更新のHP。一日のおすすめコースなんていう頁もあります。

以下はこれまでPのブログで書いたもの。

「バンバン!ケンバン!はままつ」紹介
  開催1か月前、このブログの書き込みから「バンバン!ケンバン♪非公式ブログ」が始まります。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/4d532792747f130248197e5948eee151

浜松だからできること~最後に言いたいこと(10月15日更新) NEW
 
非公式ブログ、とうとう最終回です。3週間、読んでくれてありがとう。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/ac2ece7c0f42b69c30ce3902a8a44c8f

「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:シンポジウムまたまた「大正琴の文化史」(10月12日更新) NEW
やっぱりPがコーディネータだから、いっぱい宣伝しないと。テーマはアジア各国に根付いた大正琴ワールド。大正琴はもはやアジアの楽器です!
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/dcb0fc42a5960c1c9b0560614976785f

浜松市楽器博物館のイベント(両日)の時間が楽器博物館のHPにアップ (10月11日更新) 
 大阪のバリのガムラングループのPの友達が出演するでー。音楽ド派手やで。時間はHP見てなー。みんな来てやー。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/017aecd8835a0f0387e082a2864bf692

学内チケット絶賛・好評発売中:今日からプログラムも発売開始 (10月10日更新) 
 
「ヘい、いらっしゃい!」(魚屋じゃねえぞ)。平日の11:00~15:00まで、静岡文化芸術大学北棟2階ラウンジでチケットの販売とプログラム販売中。学生・一般の方問わず、welcomeだよ。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/a499eac730c99378ede3d2033b538d3c

「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:シンポジウム「キーボードのこれから」 (10月9日更新) 

 「ケンバン音楽」の将来はどうなるのか?もしかして「ケンバン」がなくなっちゃう?そうしたらただの「音楽」やんか! 今後のケンバンの行く末に興味のある方、必聴のシンポ。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/07f37454f9ffbe3fff5602cf880a6740

「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ロバの音楽座 
  なぜ「ロバの音楽座」から始まったのか?まったく意味はありません。たぶんこのイベントのスタッフS君が、猛烈なロバ・ファンであり、私に熱くこのグループについて語るからだと思います。熱意に負けたのね…。 
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/9353b532faf88c24497bf2961df8bda5

「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ヒカシュー  
  僕の青春の音楽の一つ。あの頃の僕はむちゃくちゃ「尖って」ました。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/3feb67e2c68ac2e4b6bfb641a1fdb6f9

「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:(鍵盤楽器の伴奏付)サイレント映画上演とトーク
  映画といえば池袋文芸座の世代。ちなみに4月に赴任して、浜松のシネマイーラに行ってみたら「いちご白書」やっていて、感動しました。いい映画館です。家から歩いて2分。最高です。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/89619a6bdfea0a60146ed2c5ec7d9407

「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:シンポジウム「大正琴の文化史」 
このシンポジウムはPが司会兼パネリスト。Pが誰だか知りたい人はぜひいらっしゃいませ。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/6fcca44a5b15da361c9191b38955b023

「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :栗コーダーカルテット 
 このブログを読んで、九州に住んでいるかつてのゼミ生が、アンデス25fを注文したそうです。観客は増えないけれど、楽器販売に貢献しました。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/3c982540f272b5806de0871a7890a786

「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:略語「バンケン♪」について 
 大学に歩いて通っていますが、その間に考えた文章。結構「ハイテンション」。この日の朝、うまく目玉焼きが作れたからだと思うな。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/c716e0304be0c72ecb5716418bbbbe33

「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:「鍵盤」が「ケンバン」とかかれる理由 
 前日にはじけたので、今回は真面目に書いたんですが、企画している学生に「いやー、そうなんですか、勉強になりました」と言われました。えっ?
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/bf63f0a8c8d4f923bdf4176562e61c09

「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:小倉貫久子 歴史的ピアノ(コンサート) 
 鍵盤楽器イベントの王道。やっぱり、こういうコンサートに行って、18世紀、19世紀のヨーロッパの芸術音楽を直接感じなくてはいけません。
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/bd4dd67b84318d9f3b200a645b985f8b

「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:木村かをり 現代音楽コンサート
 現代音楽を聴いたことのない方々は、このコンサートを聴くと、きっと音楽の新しい世界が開けます。さあ、新しい扉を開けるんだ!
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/51375fc063e6cedc5b331246bcc57279


武満徹のピアノ作品におもうこと~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年10月05日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

 「バンバン!ケンバン?はままつ」で行われるイベントの一つにピアニスト木村かをり氏のコンサートがある。木村かをりさんといえば、日本には数少ない現代音楽演奏のスペシャリストとして名高い国際的なピアニスト。4月にこの大学に赴任してバンケン♪のプログラムを手にしたとき、まず最初に目についた演奏者の一人。

 演奏曲目は、公式ホームページで確認していただきたいが、ケージ、ブーレーズ、メシアンなどの作品のほか、私が若い頃から大好きな作曲家、武満徹の作品が二曲演奏される。彼はいわゆる「現代音楽」の作曲家として知られているが、そんな側面はほんの一部で、「世界音楽」を自らの作品で体現した作曲家である。ジャンルなんて線引きはたぶん彼の中には存在しない。彼の著作集を読めばそんなことは一目瞭然だ。

 現代音楽は「わからない、意味不明な音楽」ではない。確かに聞きなれない音楽かもしれない。しかし私は、武満のピアノ作品を聴くと、その音世界に一気に引きずり込まれ、なかばそこからぼんやりの浮かびあがる自然の風景に陶酔してしまうのだ。今回演奏される《雨の樹素描》(1982)、《雨の樹素描~オリヴィエ・メシアンの追憶に》(1992)はどちらも4分程度の短いピアノ小品である。しかし、僕は武満の作品は時間芸術というよりはむしろ、個々の聴衆の脳裡の中で描かれる空間芸術のように思えてならないのだ。曲が鳴りやんだ後もなお、聞き手は、その聞き手だけが思い描く、「雨の樹」の世界の中に身をゆだね続ける。その「樹」を窓の中から眺めているかもしれないし、そんな「樹」のすぐ下に立って、不規則に落ちてくる滴を、手の甲でうけとめているかもしれない。時には、いつのまにか涙となって頬をなめらかに滑り落ちるかもしれない。大事なことは、音楽に身をゆだねること。滴を避けてはならない!その時に、武満のピアノ作品は、聞き手の体全体に吸い込まれていく。

 木村かをり ピアノ演奏
 日時:10月21日(日) 15:00~、 16:00~ ともに45分
 場所:静岡文化芸術大学講堂
 演奏者のプロフィール、プログラム等はこちらの公式HPで http://ban-ken.jp/cast.php?p=info&id=7187

Pのブログ中の「バンバン!ケンバン!はままつ」紹介
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/4d532792747f130248197e5948eee151
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ロバの音楽座 
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/9353b532faf88c24497bf2961df8bda5
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ヒカシュー
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/3feb67e2c68ac2e4b6bfb641a1fdb6f9
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:(鍵盤楽器の伴奏付)サイレント映画上演とトーク
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/89619a6bdfea0a60146ed2c5ec7d9407
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:シンポジウム「大正琴の文化史」
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/6fcca44a5b15da361c9191b38955b023
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :栗コーダーカルテット
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/3c982540f272b5806de0871a7890a786
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:略語「バンケン♪」について
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/c716e0304be0c72ecb5716418bbbbe33
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:「鍵盤」が「ケンバン」とかかれる理由
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/bf63f0a8c8d4f923bdf4176562e61c09
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:小倉貫久子 歴史的ピアノ(コンサート)
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/bd4dd67b84318d9f3b200a645b985f8b

 

 


歴史の音を聞くということ~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年10月04日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

  ピアノは昔からずっと今のようなピアノだったわけではない。発音する基本構造は変わらなくても、楽器そのものは「進化」し続けて、現在のピアノへと変わってきた。だからといって、演奏される作品の多くは昔の作品である。18世紀のピアノを使ってモーツァルトが作曲したピアノソナタを、私たちは今のピアノで弾き、聞く。別に驚くことではないし、今や18世紀や19世紀のピアノなんて、身近には存在しないから不思議なことではない。ピアニストは、現代のピアノを通して、約200年前にヨーロッパで作曲された作品をどう表現するかを追及するのである。

  しかし、当時のピアノで演奏されるモーツァルトやべートーヴェンの作品を聞いた時、その響きがまるで違ったものであることに愕然とするはずだ。かつて音楽大学に通っていた時、昔のピアノで演奏されたリストの曲を聞いた友人の一人が「まるで別の楽器で弾いているみたいだ」と冗談交じりに笑いながら話していたことを思い出す。

  文化人類学でかつて、「文化の真正性」が盛んに議論された時代があった。もちろん、今だって色あせた言葉ではないし、文化を考える上では重要なキーワードだろう。音楽の世界においては、ピアノの作品はピアノの発展とともにその楽器に適応しながら、楽譜も新たに校訂され、演奏法も変わっていった。誰も「今のピアノで演奏されるベートーヴェンの音楽はニセモノだ」なんて言いやしない。何がホンモノで何がニセモノだ、なんて議論そのものが、たぶん存在しない世界である。しかし、他方で、「200年前のモーツァルトやベートーヴェンの音楽はどんな音がしたのだろうか」という疑問や、その音楽を聴きたい(演奏したい)という欲求があっても当然といえよう。「歴史の中に存在した音」を、今、もう一度、耳にしたい」という欲求である。

  今回の「バンバン!ケンバン♪はままつ」では、国際的にも歴史的ピアノの演奏者として知られた日本人ピアニスト、小倉貫久子さんによる演奏がある。こうしたピアニストが演奏会をする場合、楽器博物館などでの演奏でもない限り、会場に歴史的ピアノはないので、自身で持参することが多い(もちろん、脇にかかえて持ってくることのできる大きさではないけれど)。今回も、自身で所有するベートーヴェンの時代に使われていたピアノのレプリカを大学に運び入れて、それを使ってコンサートが行われる。

  歴史的ピアノで演奏されるモーツァルトも「ホンモノ」であり、現代のピアノで演奏されるベートーヴェンもまた「ホンモノ」。私は、歴史的ピアノを通して私たちの耳に届く「歴史の音」を聴いて、これまでに聞いたことのないもう一つの「ホンモノ」を皆さんに知ってもらいたい。新しいピアノ音楽の世界が広がること、請け合いである。そして、「どちらもいいなあ。」「いやー、やっぱり昔のピアノの音は味わいがある。」、「ピアノは今のピアノの音に限るよ」などなど、にわか評論家になってもらいたいと思う。

 小倉貫久子 歴史的ピアノ 
 日時:10月20日(土) 11:00~11:45、 16:00~16:45
 場所:静岡文化芸術大学 文化・芸術研究センター
  演奏者プロフィールと曲目はこちらの公式ホームページをご覧ください。
  http://ban-ken.jp/cast.php?p=info&id=53c8

Pのログ中の「バンバン!ケンバン!はままつ」紹介
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/4d532792747f130248197e5948eee151
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ロバの音楽座 
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Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ヒカシュー
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 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:(鍵盤楽器の伴奏付)サイレント映画上演とトーク
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 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:シンポジウム「大正琴の文化史」
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 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :栗コーダーカルテット
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Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:略語「バンケン♪」について
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Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:「鍵盤」が「ケンバン」とかかれる理由
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浜松市楽器博物館で「板」の音楽を楽しもう~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年10月01日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

 「けんばんがっき」を漢字で書きなさい、という問題が出た場合、いうまでもなく「鍵盤楽器」とするのが正しいのだろう。「鍵盤」は、keyboardの訳語なので、keyには「鍵」、boardには「盤」という字を充てたと思う。きっと明治時代に入ってからだろうが、ぼくはその辺のいきさつも歴史も知らない。boardを英和辞典で調べれば、訳語には「板」も「盤」も両方あることに気が付く。確かにピアノの鍵盤は「板」というには厚すぎるし、幅が狭すぎたのかもしれない。そう考えると消去法で「板」ではなく「盤」になったのか?
 しかし、今回、浜松行われるイベントは、「バンバン!鍵盤♪」ではない。あえて「ケンバン」とカタカナ表記である。バンバンをカタカナにしたから、ついでに「ケンバン」もカタカナにしたとは到底思えない(その逆と考えるのが常識的な捉え方である)。カタカナの「ケンバン」はそんな、薄っぺらな表記ではないはずだ。
 目を皿のようにして、今回のバンケン♪(省略形を使用)のプログラムを見てみると、あることに気が付く。それは浜松市が誇る浜松市楽器博物館で行われる音楽イベントのほとんどは、いわゆる「鍵盤音楽」にイメージできる楽器が使用されていないことだ。タイの木琴、インドネシアのジェゴッグや金属製ガムラン、どれをとっても木琴、竹琴、青銅琴をたたく打楽器だが、これを「鍵盤」と書いて違和感はないだろうか?あるいはそう言われてみると違和感はないだろうか?
 一般に鍵盤楽器といわれるものは、細長く、ある程度厚みのある「鍵盤」を押したり、打つことにより、空気が押し出されたり、弦を叩いたり、はじいたりすることで、空気振動が生じて音が出る。電気的に増幅させることもあるだろう。鍵盤は空気振動を作り出すための装置であり、「打つ」「押す」行為により、装置が作動して、空気振動を生み出すのである。しかし、木琴、竹琴、青銅琴はそれを「叩く」ことで、その「琴」そのものが振動して音を出す。厚みも薄い。いわゆるザックス=ホルンボステルの楽器分類法で使用される「体鳴楽器」なのである。日本では「琴」と書くその形態は「板」である。木琴だって、鉄琴だって、発音体は「鍵板」なのだ。
   「鍵板楽器」という表現は今だ専門家の間でしか使用されない。しかし、木琴もピアノもすべて「鍵盤楽器」と言ってしまうのはいささか乱暴な気がしてならない。そう考えてみると「バンバン!ケンバン♪はままつ」の「ケンバン」は、どちらの意味を含むからこそ、カタカナなのだと私は思う。だからこそ、今回のイベントでは、浜松市楽器博物館において「盤」ではなく、さまざまな「板」の音楽を楽しむことができるのだ。「盤」も「板」も両方楽しめるイベント、これが今回の「バンケン♪」のユニークな側面である。 

 浜松市楽器博物館で行われるイベント: 10月20日(土)、10月21日(日) 
  浜松市楽器博物館には、通常料金(大人400円、高校生200円)がかかります。ただし、1日フリー券と引き換えるリストバンドをしている方は、それを提示すると入場できます。
  
 料金などは次の公式ホームページをご覧ください。 http://ban-ken.jp/


 
Pのブログ中の「バンバン!ケンバン!はままつ」紹介 
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 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ヒカシュー
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 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:(鍵盤楽器の伴奏付)サイレント映画上演とトーク
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/89619a6bdfea0a60146ed2c5ec7d9407 
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:シンポジウム「大正琴の文化史」
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/6fcca44a5b15da361c9191b38955b023
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :栗コーダーカルテット
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/3c982540f272b5806de0871a7890a786
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:略語「バンケン♪」について
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/c716e0304be0c72ecb5716418bbbbe33


「バンケン」なる省略形に関する一考察~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年09月28日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

 「ねえP、ちょっと、今日のブログのタイトル固くない?学者だからって、そうそうブログのタイトルまで「読むな」みたいなタイトルつけることないやん?」
 わかっているんですけど。ちょっと「バンケン」なる省略形について考えてみたかったんです。この省略形ですが、私が勝手に作った造語ではなく、主催者が自ら総称している省略形です。なぜなら、そのチラシに「バンケン♪って呼んでね」とかわいらしく記述されているからです(引用典拠を明らかにすることは大切。写真をよく見ると発見できるぞ)。
 確かに「バンバン!ケンバン♪はままつ」は、毎回使うにはちょっぴり文字数が多いわけで、「バンケン」の方が確実に言いやすいですね。しかし視覚情報なしに「バンケン」と聞くと、日本人ならば百パーセント「番犬」をイメージするわけです。つまりそこに齟齬が生じてしまう。そこで企画者は、ワンちゃんのバン(父)とケン(子)のイメージキャラを作ったわけです。それが本日の写真。知らなかったでしょう。でも大学の売店でイメージキャラグッズは販売していません。(誤解を生まないような配慮がすばらしい)。
 ぼくは正直、省略形が嫌いです。だいぶ前のブログに書きましたが、実は巧妙にその意味を隠蔽してしまうことができるからです。「原発」なんてよく言いますけど、これ「原子力発電所」のことで、この二つを並べてみた場合、これを単なる機械的な文字の省略と捉えるのはちょっと短絡的すぎやしませんか?(他の事例をあげて比較することは大事)
 また始まったね、Pの面倒な話。理屈っぽいPの発言なんて無視しちゃっていいんですよ。省略形はね、やっぱり便利なんです。それに、「バンバン!ケンバン♪はままつ」の主催者自身が「バンケンって呼んでね」って言ってるわけだしー。ということで、結論としては、学内では無論のこと、浜松市民の皆さんも、全国に広がるこのイベントのファンの皆さんも、そして出演者のみなさんも、今日から、「バンケン」と呼ぶことにしましょう。さあ、これを読んでいるパソコンや携帯の前で大きな声で言ってみましょう。

 「バ・ン・ケ・ン」 (よくできましたー。)

 「ねえ、バンケンのチケット買った?」なんて、ちょっといい感じじゃありませんか。
 僕はね、スタッフに悪い虫はつかないように今日から「バンケン」の「番犬」になりまっせ。
 「えっ?おまえが一番危ない?」
(結論、破たんしてます。)

バンケンの公式HPはこちら  http://ban-ken.jp/

Pのブログ中の「バンバン!ケンバン!はままつ」紹介 
 http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/4d532792747f130248197e5948eee151
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ロバの音楽座
 http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/9353b532faf88c24497bf2961df8bda5 
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ヒカシュー
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/3feb67e2c68ac2e4b6bfb641a1fdb6f9 
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:(鍵盤楽器の伴奏付)サイレント映画上演とトーク
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/89619a6bdfea0a60146ed2c5ec7d9407 
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:シンポジウム「大正琴の文化史」
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/6fcca44a5b15da361c9191b38955b023
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :栗コーダーカルテット
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/3c982540f272b5806de0871a7890a786




栗コーダーカルテットとアンデス25~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年09月27日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

沖縄のおっちゃんとPの会話 
 「バンバン!ケンバン?はままつで、栗コーダーカルテット呼ぶなんてすごいさ。
きっと会場は満員になるんじゃない? 超有名だし、ピタゴラスイッチの音楽を知らない『ウチナンチュ』も『ヤマトゥンチュ』もいないさ。NHKはどこでも見れるよ。」
 「まあね。でもピタゴラスイッチの音楽を知っていても、それを栗コーダーカルテットが作曲して演奏していること、知ってる人は多いかな?」(しばし沈黙)
 「ところでさ、Pに一つ聞きたいんだけど」
 「何さ(ちょっぴり沖縄風に言ってみる)」
 「栗コーダーカルテットって、リコーダーやギターやチューバってイメージなんだけど、なんで鍵盤なわけよ?」
 「おっちゃん、アンデス25知らんの?」
 「アンデス25?そんなの知らんさ。どんなグループよ。AKB48、モンゴル800、カチンバ1551とかよ。最近、数字が後ろにつくグループがやたら多くてかなわん。アンデス25は、ブラジルかアルゼンチンのグループ?うちの親戚、ブラジルに移民して向こうにいっぱいいるよ。」
  (カチンバ1551を知っているところ、ブラジルに親戚が多いところが、さすが「うちなんちゅ」である。)
 「アンデス25は、楽器の名前だよ。鍵盤楽器で、鍵盤ハーモニカみたいなんだけど、音がリコーダーなわけ。」 (写真は復刻版のアンデス25F)
 「アイ! ぜんぜん、知らんかったさー」
 「そんなら、youtubeに栗コーダーカルテットがアンデス25を使っている映像あるから見てみたら?」
 「あとで見てみようね。ニヘーデービル!(ありがとう)」

 Kuricorder Quatet - APAO'S TRIP
  http://www.youtube.com/watch?v=f7nf5Lo323s  (50秒くらいまでウクレレの演奏を楽しみましょう)

  ちなみにアンデス25は、浜松が誇る鈴木楽器製作所が開発した鍵盤吹奏笛です。Wikipediaによれば1985年に発売された後、早い時期に生産中止になるものの、栗コーダーカルテットが使用することによって注目され、2007年にアンデス25Fとして復刻されています。「バンバン!ケンバン♪はままつ」で栗コーダーカルテットはアンデス25を使用するようですが、気に入ったら、ぜひ、みなさんもアンデス25Fを買って、「笛吹くな!」と怒鳴られるなど、近所迷惑にならない程度に家で楽しみましょう。ちなみに「笛吹いてねえよ」なんて言い返したら絶対にいけません。

  公演日時: 10月20日(土)13:00~13:45、18:00~18:45 の二回公演
  場 所:   静岡文化芸術大学講堂
  
 料金などは次の公式ホームページをご覧ください。 http://ban-ken.jp/


Pのブログ中の「バンバン!ケンバン!はままつ」紹介
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/4d532792747f130248197e5948eee151
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ロバの音楽座 
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/9353b532faf88c24497bf2961df8bda5
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ヒカシュー
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/3feb67e2c68ac2e4b6bfb641a1fdb6f9
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:(鍵盤楽器の伴奏付)サイレント映画上演とトーク
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/89619a6bdfea0a60146ed2c5ec7d9407
 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:シンポジウム「大正琴の文化史」
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/6fcca44a5b15da361c9191b38955b023
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:略語「バンケン♪」について
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/c716e0304be0c72ecb5716418bbbbe33
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」紹介:「鍵盤」が「ケンバン」とかかれる理由
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/bf63f0a8c8d4f923bdf4176562e61c09
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」のイベント:小倉貫久子 歴史的ピアノ(コンサート)
http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/bd4dd67b84318d9f3b200a645b985f8b

 


シンポジウム「大正琴の文化史」~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年09月26日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

 大正琴? それなーに?
 なーんて方、読者に絶対いるはずです。だって、「おじいちゃん、おばあちゃんが公民館でやってまーす」とかいう人じゃなければ、21世紀に生きる日本の若者が大正琴と触れあう機会なんてそうそうないって。だいたい琴って、ケンバンと関係あるわけ? となっていくわけで……。

 「大ありですわ。大正琴には鍵盤ついてまっせ」

 そうなんです。大正琴は大正元年に名古屋で誕生した鍵盤付の弦楽器で洋楽器です。和楽器じゃないんです。日本で最初に誕生した洋楽器だと思います。
 そして、超すごいのは(僕が一人で感動してるわけですが)、この楽器が戦前にアジアに広く伝播し、それが各地域に定着して、それぞれの地域の「民族楽器」となって受容されていることです。たとえば、インドでは、バンジョーとかブルブルタランという名に変わり、もちろんインドの音楽に適応するように改造されていますし、私が研究するインドネシアでも、ノリン、マンドリン、プンティン、ブンドゥリなどさまざまな名称となって伝播し、変容しています。
 写真の楽器は、今月、ロンボック島でいただいてきたマンドリンです(たくさん持っていて、興味があるならと本当にくださいました)。1970年代に東ロンボックで制作されたものです。屋台の飴屋さんが、これを首から下げて演奏しながら人を集めて売るんですよ。鍵盤の部分、壊れたタイプライターのキーが使われているし、弦はバイクのブレーキのワイヤーをバラバラにした細いワイヤーを使用しています。そしてこの楽器が日本で誕生したことなんて、誰も知りません。だって、ロンボックの伝統楽器だと信じているわけですもの。それにしても、このペンキがいい味出してますねえ。
  今回「バンバン!ケンバン!はままつ」のイベントの一つとして行われるシンポジウムでは、日本の大正琴研究の第一人者である金子敦子先生、インド音楽研究者の田中多佳子先生、中国・台湾音楽研究者の尾高暁子先生、そしてインドネシア音楽の研究者Pの4人で、アジアに伝播して変容していった大正琴について発表・討論をします。後半はフロアーの方々ともお話できたらいいと思っています。楽器も展示しちゃうぜ。なんといっても、浜松は日本の大正琴の生産の拠点!
  浜松市民をはじめ近隣の方、学生の方、大正琴ファンの方、楽器の伝播や伝承に興味のある方、Pのファンの方(いるわけねーか)、いらしてくださいませ。

 日時:10月20日(土) 13:00~14:45 (14時すぎに休憩が入ります)
 場所:静岡文化芸術大学 南278大講義室
 料金:無料

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サイレント映画と鍵盤音楽~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年09月25日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

 20世紀初頭、映画は映像だけで、音がないいわゆる「無声映画」だったから、映画館には音楽家や弁士がいたものだった。高校生の時、エリック・サティのバレー音楽《本日休演》の幕間に上演されるサイレント映画〈幕間〉の音楽を、映画とともに1台4手ピアノの伴奏付で見たことがある。ピアニストは高橋悠治と林光。今までに見たことのない不思議な世界だった。それが忘れられなくて、一度、沖縄の大学でもやりたいと思っていたのだが、結局、念願はかなわなかった。
 音がない映像は実にシュールだ。観客は各々にその映画の中で鳴り響き、奏でられている音を想像する。そう思うだけで実に愉快だ。明日から、テレビの音量をゼロにして見てごらん。ぼくらの音世界をめぐる想像の領域は限りなく広がるはずだよ。
 「バンバン!ケンバン♪はままつ」では、浜松市民映画館シネマイーラで、鍵盤音楽の伴奏でサイレント映画を上演する。以前は映画とともにシアター・オルガンやピアノが演奏されていたのだが、それを再現しようとするものだ。今回はピアノだけでなく、シアターオルガンの雰囲気を味わってもらうために、ローランドの協力を得て、シアター・オルガンの機能を備えた「ローランド・オルガン・ミュージック・アトリエ」を使用。ちなみに、ローランドは浜松の企業。
 映画と音楽好きな方、ぜひシネマイーラへ!演目や演奏者はチラシをご参照ください。ピアノ演奏者の柳下美恵さんは、プロのサイレント映画ピアニストで、世界各国の映画祭で活躍なさっているそうです。こういう方、いらっしゃるんですね。驚きです。

 日時:10月20日(土) 15:45開場 16:00開演
 場所:浜松市民映画館シネマイーラ  全席自由
 料金:一般2,000円、学生1,000円、中学生以下 無料(要整理券)
 この会場のみ、「バンバン!ケンバン♪はままつ」の1公演券、1日フリー券は使用できません。お間違いなく!

 購入はこちらで
  チケットぴあ(pコード177-511)
  静岡文化芸術大学(北棟2階ラウンジ:10月1日~19日、平日11:00~15:00)
  浜松市民映画館シネマイーラ
  なお、中学生以下無料券は「バンバン!ケンバン♪はままつ」専用窓口へ  080-6984-3688 
                                                 e-mail: info@ban-ken.jp

 「バンバン!ケンバン!はままつ」公式ホームページ  http://ban-ken.jp/
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 Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ヒカシュー
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ヒカシューって、あのヒカシューのこと?~バンバン!ケンバン♪はままつ

2012年09月24日 | バンバン!ケンバン♪はままつ

 Pの東京で過ごした高校時代は、1970年代後半から1981年にかけてなので、当時はテクノポップで日本の音楽シーンは溢れていました。ラジオをつければYMO一色。いわゆる歌謡曲だってテクノ歌謡全盛期でした。思い浮かべるだけでも、矢野顕子《春咲小紅》、イモ欽トリオ《ハイスクール・ララバイ》、松田聖子《ピンクのモーツァルト》などなど。矢野顕子なんて大学浪人中、聞きまくってました。
 ところで本題のヒカシュー、僕がこの音楽を聴いたのは大学に入ってからです。友達に「うわさの人類」のレコードを借りました。正直、最初に音楽を聴いたとき、意味不明な音楽だと思いました。テクノっぽいんですが、人間味に溢れすぎていて、いわゆる「テクノ」とはちょっと違うわけ。でも、聞いているうちに「ハマッた」音楽の一つです。ちなみに写真のCDは、数年前に購入したヒカシューの初期ベスト盤の紙ジャケCDです。P研究室にあるぞ。
 5月くらいだったか、「バンバン!ケンバン♪はままつ」の仮プログラムを見たときに、正直、驚きました。「ヒカシューって、あのヒカシュー?」。だって、ぼくがヒカシューを最初に聞いてからもう30年が経過していて、巻上公一氏個人の活動ではなく、あのヒカシューが「まだ存在していた」ことを僕はうかつにも知らなかったからです。
 静岡、名古屋のテクノポップを愛する(あるいは愛した)皆様! あのヒカシューが「バンバン!ケンバン♪はままつ」に出演します。まじっす。招聘する側の学生は、ヒカシューがどんなにとんでもなくすごいバンドであるか、頭ではわかっていても、肌で感じられないかもしれません。だから、おじさんであるPが声を大にして広報します。
 「ヒカシューは、あのヒカシューだぜ!」 

 公演情報は以下の通りです。
  日時: 10月21日(日) 13:00~13:45, 16:00~16:45の2回
  場所: 静岡文化芸術大学 ギャラリー (大学で上演しちゃうところがまたスゴイ!)

料金などは次の公式ホームページをご覧ください。 http://ban-ken.jp/
Pのブログ中の「バンバン!ケンバン!はままつ」紹介 
 http://blog.goo.ne.jp/nangtalung/e/4d532792747f130248197e5948eee151
Pのブログで紹介した「バンバン!ケンバン♪はままつ」の出演団体 :ロバの音楽座
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