トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ホトトギス

2010-10-16 | 樹木 草花
          

ホトトギスと言っても鳥ではない 花の話

我が家の近くの小さな公園にひっそりと一つだけ咲いていた
何年か前は公園の入り口や奥の小さな池に沢山咲いていたのだが急に見えなくなった
ここで見るのは久し振りだった ヤー元気で居たかいという感じ

形の変わった花で会うたびにしげしげと見てしまう
花びらの真ん中にある黄色の斑紋からにょっきり塔が立っており
その上からオシベとメシベが出ている

メシベは花びらと同じような紅紫色の斑点があり深く3裂し更に先端が2裂している
オシベは6個で紫色の葯をつけている

花びらの紅紫色の斑点を鳥のホトトギスの胸の斑に見立てたのが名前の由来と言う事だが 想像力不足なのかどう見てもホトトギスの胸には見えなくていつも違和感を感じる

ヘクソカズラ

2010-10-15 | 樹木 草花
          

ひどい名前の植物は結構ある ハキダメギク ママコノシリヌグイ
三頭山の麓を歩いて居たら 堂々とした大木にヨグソミネバリと名札が付いていて仰天した事が有る 
ミズメと言うステキな名前もあるのに面白がって名札を付けたようだ

ヘクソカズラ
この酷い名前の故にか知らない人は居ないと言ってもいいほど名を馳せている
葉や茎を切ると名前のようなむっとした臭いがするのが由来
しかし名前からは想像も出来ない白と赤の可憐な花が咲く

別名・ヤイトバナ(花の先端がヤイト(お灸)のように見えるから 又はサオトメカズラ(田植えの女性が被る愛らしい帽子に見立てた)
心優しいご婦人は「サオトメカズラと呼んでます」と言っていた

晩夏にはヒスイ玉 秋冬には黄金色に変わる果実の色も素晴らしい
写真は近くの公園で花とヒスイ玉と黄金色(の少し前)3つの見所が一緒に撮れた

ソバ

2010-10-14 | 樹木 草花
          

縹渺とした蕎麦畑

ソバ大好き人間としては目の前に広がるソバそば蕎麦の花盛りには目を奪われる
中を転がりまわったらいい気持ちだろう

花はミツバチの蜜源 
実はもちろんそば粉 たんぱく質 炭水化物はもちろん高血圧や動脈硬化を防ぐルチンも多く含まれていると言う優れもの

自分でも残念なのだが信州で食べても 東京の有名店でお高いそばを食べても ほんとに美味いと思ったことが無い
ツユはだっぷりつけるなとか あまり咬まずに飲み込むときの鼻に抜ける香りを楽しめとかいろいろウンチクを聞いてやっては見たが 値段ほどではない

信濃では月と仏とおらがそば (一茶)
信州信濃の新そばよりもわたしゃあんたの傍がいい(都々逸かな)

リンドウ

2010-10-13 | 樹木 草花
              

山路を歩いていたらリンドウが藪からを突き抜けて可憐に咲いていた
賑やかに花の咲く春と違って秋の花々はひっそりした感じがあって目に染みる
独りぽっちじゃないな とホッとする花だ

花は日が当たっている間だけ咲く
根を乾燥したものが漢方で竜胆(りゅうたん)と言って使われている
リンドウ(竜胆)はこの漢方の名前から転じたもの
長野県と熊本県の花

道理で見た場所は長野県に近い山であった

山の紅葉

2010-10-12 | 樹木 草花
          

紅葉は秋と冬との橋渡し 今年の異常気象で遅れてるとか 紅葉を愛で目にできる日を心待ちにしている

少し高い山を歩いていたら思いがけなく紅葉して居る木にであった
何か話かけられている気がして 暫くじっと見ていたら少し冷たい風が葉を揺らした

何も居ぬ紅葉おのれをにぎやかに (飯田 竜太)
わが旅の紅葉いよいよ濃かりけり (高浜 牛尾)

キビタキ メス

2010-10-11 | 野鳥
          

7月頃にキビタキのオスの写真をアップしたのだが子育ても終わった今 今度はオスに比べれば随分と地味なメスに出会った
今頃の渡りの季節には市街地の公園でも出会う
これから南方へ長い渡りが始まるのだ 頑張れ!

キビタキは鳴き声・姿共に綺麗で人気の鳥である
英名はNarcissus Flycatcher で洋の東西を問わず美しさを認めている鳥
木の中ほどに止まり飛んでいる虫を飛び立って捕らえる

エゾビタキ

2010-10-10 | 野鳥
          

葛西臨海公園で渡り途中のエゾビタキに会った

蝦夷(北海道)の方から来る「ひたき」と言うことで名付けられたのだろうが 繁殖地は千島列島・サハリン以北で 北海道では本州と同じで旅鳥
勘違いしそうなネーミングだ

サメビタキ属3種(コサメビタキ・サメビタキ・エゾビタキ)は典型的なヒタキ類だと思う 
いずれも目がクリッとして可愛いしエゾビタキは胸に縦斑が明瞭で分かり易い 

3種の中でエゾビタキだけが旅鳥で北方で繁殖も終わり南へ渡る途中にチョッと立ち寄ったと言うところだが 都心では春より秋の方が多く目にする感じだ 渡りのルートが春と秋とでは違うのかも?

ミズキの実が好きで観察にはミズキの近くで待つといい

ノビタキ

2010-10-09 | 野鳥
          

高原でノビタキが畑の仕切りの鉄線に何羽も止まっていた
すっかり冬羽になっており オスメスの区別が付きにくい

スズメ目(ほとんどの小鳥が含まれる)の小鳥は年に一度夏から秋にかけて換羽する
ノビタキも換羽して写真のような薄茶色になる

その後オスは夏には頭と上面が黒くなる
これは羽の付け根の部分が黒く 見える先端部は茶色が被っていて この茶色の冬羽先端が擦り切れて下地の黒が現れるからだそうだ

夏鳥として本州中部以北の草原高原に渡来する

南へ渡る心準備だろうか 大勢並んで南の空を見つめていた

フヨウ

2010-10-08 | 樹木 草花
          

フヨウの大きな花が艶やかに咲いている
花は一日花で朝咲いて夕方にはしぼんでしまう

木はあまり大木にはならないでせいぜい3~4m
葉は手のひら大で結構大きいのだが葉柄が長いせいかヒラヒラしている

フヨウの八重咲き品がスイフヨウで これも一日花だが朝は白でだんだん色がつき夕方には濃いピンクになってしぼむ
だんだん赤くなるのをお酒を飲んで顔が赤くなる様子に例えて「酔芙蓉」

フヨウ(芙蓉)の名は漢名の木芙蓉の省略

花も大きいし葉も大きくて立派なのにどこか儚げな感じがしてならない

イヌマキ

2010-10-07 | 樹木 草花
          


イヌマキの実が生っていた
串刺しの団子状で形が変わっていて面白い

赤い部分が花床で 花の時期にはオシベやメシベなど花を支えていたところで
今は肥大して熟している ここは甘くて結構美味しい
リンゴやナシも花床の部分が肥大して実になると聞く

その先の白っぽい部分の皮を剥くと黄色っぽいタネが出てくる

昔スギを真木(本当の木の意)と呼びスギより劣るからイヌマキと呼ばれた 
と言う説がある

団子姉弟と言うところか もちろん下で赤くなって頑張っているのが姉様

クサギ

2010-10-06 | 樹木 草花
          
          クサギ 花

          
          クサギ 実


夏に出会ったクサギの花がステキなブローチみたいな実をつけていた
赤い星型の部分は萼 
藍色の玉が実で熟すと青みが強くなり最後は黒藍色になる

日本では雑木扱いだが欧米では日本生まれの美しい園芸種として親しまれている 英名はHarlequin grorybower

葉は触ると独特の臭い臭いがするのでクサギ
だが花はとてもよい香りがするし 白い花びらと下の薄紅色の萼の取り合わせも魅力的

蜜も美味しいと見えて揚げ羽蝶の仲間がやってくる
揚げ羽蝶の仲間に会いたかったらクサギの花の傍に居ればよい

鮮やかな赤と藍色のツートンカラーは鳥の目にもステキに映るのか良く食べに来る つまりはタネを運んでくれて子孫繁栄 あちこちで出会うことになる

           

オオカマキリ

2010-10-05 | 虫類
カマキリは気が強く挑戦的だ
カメラを近づけるとカメラ目線で睨んでくる
右に動かせば右に左に動かせば左に首を振る 首の構造がかなり柔軟に出来ているらしい
更に緑色の大きな複眼の中に黒い点がありこちらの動きに合わせて動くように見える
偽瞳孔と言うらしい 
構造上動いているように見えるが蟷螂の意思で動かしているのではないらしい
蟷螂の目は夜には目の奥に散らばっていた色素が個眼の表面に集って黒くなるらしい
未だ見たことが無いので一度見てみたいもんだ

肉食の昆虫は顎が強く例えばトンボだって咬まれれば少しは痛い 
がカマキリはその何倍も痛い
更に前足の鎌についている棘と棘の間に挟まれると結構効く

カマキリと言えば「カマキリ夫人」
クモなどもそうだか体の大きいメスはオスだって食べる
獲物の動きは良く見極めるが形などに対する認識が薄く 動くもの=餌と感じて食べてしまうと言うのが私説なのだがどうだろうか

オンブバッタ

2010-10-04 | 虫類
一見親子のように見えるが 大きなメスの背中に乗って楽をしているオスと言う構図
メスがほとんどいつもオスをおんぶしているのでオンブバッタ

バッタ(だけではないが)は交尾のときにオスがメスの背中の乗るが オンブバッタは交尾の一ヶ月以上も前から背中に居る
後ろ足が短くて遠くへの移動が出来ないためメスを探すのが難しい
そこで出会ったが最後 しゃにむに背中に乗ってしまい交尾の準備が整うのを待っている

オスは2cm程だろうかメスはその倍はある とは言え重たいだろうしオスの食事はどうなってるのか ほとんど何も食べられないだろう・・楽しているばかりじゃない

写真は緑色だが茶色の個体も居る
緑のメスに茶色のオスが乗っているのを見たことがある 彼らにとって色は関係ないらしい

ナナフシ

2010-10-03 | 虫類
細長い体に更に細長い脚 不思議な虫だ ナナフシギ(オジン駄洒落です)と言っても良い

節が7つあるからナナフシなのだが実際数えてみると7つ以上の関節がある
あまり素早くは無くどちらかと言うとユッタリユッタリしている
翅が無いから飛べないし牙があるわけでも釜が有るわけでもない

食べ物はサクラやコナラの葉で草食系の優女
メスだけで卵を産んで増えオスはめったに居ない

唯一の武器?は枝や茎にそっくりでなかなか見つけ難いこと
英名ではwalking stick(歩く枝)とか言う

多少工夫しているのは前足の内側が「く」の字型に凹んでいて 真っ直ぐに伸ばすと丁度頭が凹みに納まるようになっている

体は7cmほどもあったろうか 生存競争の激しい自然界でこんな大きな虫がノッタリノッタリ生きている・・自然の懐の深さかな

アオダイショウ

2010-10-02 | 小動物 他
ヤモリに出合ったばかりなのに今度はアオダショウが近くの公園に居た
見た感じ1m位はありそう
本土産では一番大きいのがアオダイショウだそうだ

むかし むかし子供の頃 近くの農家の屋根裏に大蛇が巣食って退治したのを見たことがあるが大きさは大人が肩の棒に二つ折りにしてぶら下げて先端が地面に着くほどだった
多分3m近かったと思っているがそんなに大きなアオダイショウが居るものだろうか

アオダイショウは木登り上手で真っ直ぐに直登するのを見たことがある
腹板の両端に側稜と呼ばれる強い鱗があってこれを引っ掛けて登るということだ

ネズミを良く獲るので農家では割合大事にされていたようで捕まえる事は無かったが 捕まえても肉は臭くて食べられないそうだ

シロヘビを見たことがある アオダショウのアルビノ(白化)で岩国市のものは天然記念物になっているとか聞く

蛇とかトカゲなど爬虫類を嫌う人が多い 
その昔人間の祖先が恐竜の餌になっていた頃の恐怖がDNAに組み込まれているから 鱗模様を見るとゾッとする というのが自説なのだがどうだろうか