いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

NHKおおさか。  k . zaitsu concert 2010

2010-03-29 19:37:14 | 日記
 満月の夜です。午後7時40分。NHK大阪に来ています。財津和夫コンサートツアー
2010。今、ダブルアンコールの「二人だけの夜」が終って、大阪のNHKホールから出
て来たところです。満月が南口広場の東大寺大仏の半身像のイミテーション(imitation)
を映し出しています。

 NHKホールは、多分放送用の多目的ホールとしての多様な設計になっているのでしょう、
音の質が少々硬質で、淡泊質に響いてきます。
 財津さんは、以前、ホールというのは、観客の入っていないリハーサル(rehearsal)の時
の音と、観客が入ったホールとでは、極端に音質が違うことがある、と言っています。
 コンサート用ホールは、音が広域に反響する設計になっていますが、講演会、話し言葉に
使用するには、音は反響してはかえって聞きづらい訳です。

 しかし、音が硬質で淡泊質な響きのホールでは、財津和夫さんの歌のうまさがかえってよ
くわかります。今日も、音符ひとつひとつ、言葉ひとつひとつを丁寧に踏んで、しっかり歌う音
程の良さが際立った財津和夫さんです。

 午後5時40分、グレーのシルキーシャツの財津さんがブルーライトに映し出されたセンター
マイクに登場してきました。桜の季節、今週の水曜あたりが見ごろと話して、ステージがパ
ッと桜が咲いたような満開の照明の中、「wake up」でコンサートはオープニング。

 「メルティング」。シンプルにシンプルに、どちらかと言うと情感を押さえたメロディアス
(melodious)な美しい曲に仕上げました。すばらしいアレンジ(arrange)の出来栄えです。
 映画のワンシーンを映像として切り取って感じてほしい、と言うニューアルバム「二人が
眺めた窓の向こう」の「こもれび」から80年代チューリップの「たった一人のオーディエンス」
への流れは、ゆったり、ゆっくりしとしたメロディアスの曲調から、段々とリズムを駆け上るよ
うに高めていく高揚感の曲への流れは、いいですね。

 最近のコンサートでは、財津さんのキーボード1本で歌うシンプルな「僕がつくった愛のうた」
をつなぎの歌というよりは、とても大切に歌うスタンスが見えます。
 印象的な言葉(lirics)とメロディを多彩なピアノコードで構成演奏する、むずかしい演奏スキ
ルを自由自在にこなして楽しんでいるのが見事です。最近のこの歌での観客の拍手がしばら
く鳴り止まず、今日も鳴り止みません。

 「あの星に戻ろう」の間奏で、財津さんの「ダダダダダー」のスキャット(scat)と同じカット音
の柳澤くんのギターとのアドリブ(ad lib)掛け合いも、息があってます。
 大阪NHKホールをいっぱいに埋め尽くした観客にダブルアンコールの「二人だけの夜」
で応えて、最後はちょっと財津さんお疲れ気味でもフルスロットル(full throttle)にサービス
満載のコンサートが終わりました。

 来週は、ヨーロッパオペラハウス仕様の本格的なコンサートホールの愛知県芸術劇場ホール
でのコンサートです。深みのある、メロウ(mellow)で包み込むような財津サウンドが楽しみで
す。

 満月が朧(おぼろ)月になって、大仏のイミテーション(imitation)を映し出す午後7時40分、
NHK大阪でした。

 ミュージシャン
  財津和夫(V G Pf)
  柳澤二三男(G) 3月25日からのプライベートライブを含めて4日間連続の勤務、でした。
  山内和義(B)
  小泉信彦(Pf)
  田中トオル(Dr)

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