いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

17%(低迷),65%(支持),92%(不安),54%(反対) public opinion

2011-12-05 19:36:48 | 日記
 (1)政党支持率が民主、自民がともに17%(10人のうち2人も支持しない)の低迷、頭打ち状態で、支持政党なしが49%と半数に及び、地域政党の大阪維新の会には65%が魅力を感じると言う既成政党不信(we have no credit with the party)がさらに増した直近の世論調査結果だ。
 政治理念、政党思想が否定された訳ではなく、実行力、交渉力、突破力の「力不足」が政治、政党離れの要因だ。

 「大阪都」構想で大阪ダブル選挙に勝利した大阪維新の会には、自然に市民の「関心」、支持は高く、政策能力の密度の高いスキルと言うよりは、大枠のグランドデザイン力、政策設計力により政治に風穴を開ける、突破力への強い願望だ。

 熟成した民主主義政治の基盤ではなく、原始的な単体なヒロイズム(heroism)政治の願望志向は政治のダイナミズム(dynamism)ではあるが、その分、首長個人の識見、資質、責任力が国民影響評価の最大公約数政治には重要なファクターであり、しかし、現在の自らの地域政党を背景にした「数的優位」主導の首長政治には、市民の支持を背景にしただけの強権政治が目につく。

 突破力を期待した市民の大枠「概念」支持に、政治が具体的な構想、設計、政策を示して「概念」を埋める密度の高い政策対効果の高い政治力、責任が必要だ。
 政治は「支持」の中身を、意味を解明する能力、適切に取り上げる能力が必要だが、ある意味都合よく支持の「大枠概念(うわべ)」を利用している安易で手っ取り早さだけが目について、現在政治に欠けているのは「支持の概念」パズルを具体的に埋める能力、努力だ。
 市民の選択に問題がある訳ではなく、市民の選択に応えられない政治の力不足に問題がある。

 (2)日本の1000兆円に届こうかという財政赤字に92%と大半が不安を感じている。子ども手当でも受給者から財源に不安を感じられながらも、政策に反映されなかった。そこで92%は、どうするかだ。

 過去の失政の検証は置いといても、税制改正は避けられないところまで来て政府は消費税増税を検討中だが、これに反対が54%と過半数を占めている。日本の所得構造が2極化したとは言え、92%が財政赤字に不安を抱えている中、それでは増税反対過半数の54%がどこに財政健全化政策パズルを埋めようと考えているのか。

 いづれも消費税増税の前に、議員定数・報酬削減など行政改革を徹底して、まず国会自らが優先して財政健全化への方向性、スリム化を示せと言う意思なのだろう。
 財政赤字不安92%と増税反対54%のクロスする政策パズル解明の当然の背景だ。消費税増税反対一辺倒ではない。

 (3)東日本大震災の復旧、復興を前にしながらも、国会は非生産的な審議に終始して、一向に成果を求めないでいる。衆院解散総選挙を今すぐ実施10%を含めて60%余りが来年中に実施すべきと回答した。
 1票の格差是正は解散総選挙の前提条件だが、国会という利害当事者による同協議は思惑どおり具体化しない。
 政治不信の国民意思を背景に、震災復旧、復興、円高対策の緊急課題を念頭に置いた与野党危機管理内閣で当面の政局を打開すべきであった。政治の質を変えるインパクトが必要だ。

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