(1)独裁者の最期は悲しみではない、哀れみ、憎しみで覆(おお)われる。今年は「中東の春」と呼ばれる「市民革命」で中東、北アフリカの長期独裁政権がスパイラル(spiral)に崩壊した。
ひとり、市民を絶対服従に支配して世界と隔絶した絶対主義独裁者崇拝(adore the autocracy)国家の北朝鮮の指導者金総書記が、それではと市民革命ではなくて「病魔」(北朝鮮報道)に倒されて、象徴的な結末の最期となった。
後継者は、同総書記の「三男」で経歴は不明で20才後半とも言われて若く、後継指名から1年有余の突然(たぶん、そこまでの予測もなく)の総書記の死亡で、後継基盤も盤石でない段階での世襲となった。
北朝鮮国内報道によると、人民軍兵士が「三男後継者の指導を受けることを誓った」と言われているが、三男の後継者としての経歴が浅く、同国はしばらくは「先軍政治」の継承、軍部指導層が台頭して国内の独裁の下、引き締めを強めて、さらに内向きに保護主義を強め市民の目を外国敵視化に向けることが予測される。
当面は国内外に一層、対決姿勢を鮮明にしてくるのではないのか。そこでは、北朝鮮を物心両面でサポートしてきた中国の意向も重要な要素だ。経済成長がひとり顕著なアジアにあって、北朝鮮以外のアジア諸国、アジア・太平洋地域に照準をシフトしてきた米国のどこもがアジア経済圏の安定化を目指しており、同じ利益を共有して北朝鮮に影響力を持つ中国との日米韓の緊密な接触(意見交換)が大切だ。
(2)当面は、北朝鮮の後継支配体制の確立、国内引き締めのためにさらに「内向き」、独裁保護志向に向かうことが確実視されているので、核開発問題、拉致問題などの対外懸案事項の進展は見込めないだろう。
他国のように前指導者の「理念」を後継者が否定することなど有り様もなくて、今までのようにひたすら中国の経済力、政治力に頼って自らは「内向き」に国内独裁体制固めを進めるはずだ。
過去の経過から3年間は喪に服して国内独裁体制固めを敷くものと見られ、その後に後継指導者(層)がどのような対外国戦略を展開するのかによって、諸外国の新しい対北朝鮮政策の方向性が決まってくる。
ミャンマー独裁政権のように、ひとりアジア経済成長圏から取り残された危機感による民主化、開放政策シフトなどは期待も出来ない、世界から隔絶した絶対主義独裁者崇拝国家・北朝鮮だ。
たとえこれからの3年の間に仮に権力闘争が繰り返されたとしてもそれは軍部の力の範囲内でのもので、指導者層の新旧交代に限られて市民革命など起こりようもなくて、独裁国家体制そのものには変容はあり得ないと見るのが順当だ。
(3)一部には、独裁者崇拝ではない集団指導体制にシフトしての北朝鮮支配体制に「変化」を期待する向きもある。もちろん国内事情が完全に見通せない国情で、すべての可能性として残されたひとつの「変化」ではあるが、それはまたすべての可能性を否定できないだけの未知の理論上の範囲のことだ。
万、万が一にも仮にその可能性があって、北朝鮮に影響力を持つ中国が自国に有利にその芽を摘まないことを願うばかりだが、次の強権ステップとして考えられる中国の行動規範でもある。
こうして二重の「重し」のかかった北朝鮮の国内事情だが、そこではやはり中国の動静が注目される。
ひとり、市民を絶対服従に支配して世界と隔絶した絶対主義独裁者崇拝(adore the autocracy)国家の北朝鮮の指導者金総書記が、それではと市民革命ではなくて「病魔」(北朝鮮報道)に倒されて、象徴的な結末の最期となった。
後継者は、同総書記の「三男」で経歴は不明で20才後半とも言われて若く、後継指名から1年有余の突然(たぶん、そこまでの予測もなく)の総書記の死亡で、後継基盤も盤石でない段階での世襲となった。
北朝鮮国内報道によると、人民軍兵士が「三男後継者の指導を受けることを誓った」と言われているが、三男の後継者としての経歴が浅く、同国はしばらくは「先軍政治」の継承、軍部指導層が台頭して国内の独裁の下、引き締めを強めて、さらに内向きに保護主義を強め市民の目を外国敵視化に向けることが予測される。
当面は国内外に一層、対決姿勢を鮮明にしてくるのではないのか。そこでは、北朝鮮を物心両面でサポートしてきた中国の意向も重要な要素だ。経済成長がひとり顕著なアジアにあって、北朝鮮以外のアジア諸国、アジア・太平洋地域に照準をシフトしてきた米国のどこもがアジア経済圏の安定化を目指しており、同じ利益を共有して北朝鮮に影響力を持つ中国との日米韓の緊密な接触(意見交換)が大切だ。
(2)当面は、北朝鮮の後継支配体制の確立、国内引き締めのためにさらに「内向き」、独裁保護志向に向かうことが確実視されているので、核開発問題、拉致問題などの対外懸案事項の進展は見込めないだろう。
他国のように前指導者の「理念」を後継者が否定することなど有り様もなくて、今までのようにひたすら中国の経済力、政治力に頼って自らは「内向き」に国内独裁体制固めを進めるはずだ。
過去の経過から3年間は喪に服して国内独裁体制固めを敷くものと見られ、その後に後継指導者(層)がどのような対外国戦略を展開するのかによって、諸外国の新しい対北朝鮮政策の方向性が決まってくる。
ミャンマー独裁政権のように、ひとりアジア経済成長圏から取り残された危機感による民主化、開放政策シフトなどは期待も出来ない、世界から隔絶した絶対主義独裁者崇拝国家・北朝鮮だ。
たとえこれからの3年の間に仮に権力闘争が繰り返されたとしてもそれは軍部の力の範囲内でのもので、指導者層の新旧交代に限られて市民革命など起こりようもなくて、独裁国家体制そのものには変容はあり得ないと見るのが順当だ。
(3)一部には、独裁者崇拝ではない集団指導体制にシフトしての北朝鮮支配体制に「変化」を期待する向きもある。もちろん国内事情が完全に見通せない国情で、すべての可能性として残されたひとつの「変化」ではあるが、それはまたすべての可能性を否定できないだけの未知の理論上の範囲のことだ。
万、万が一にも仮にその可能性があって、北朝鮮に影響力を持つ中国が自国に有利にその芽を摘まないことを願うばかりだが、次の強権ステップとして考えられる中国の行動規範でもある。
こうして二重の「重し」のかかった北朝鮮の国内事情だが、そこではやはり中国の動静が注目される。