いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

象徴の皇室。 symbolistic the imperial family

2011-12-16 19:44:38 | 日記
 (1)万世一系の系図、歴史、伝統、文化の特殊性、その長さから「皇室(imperial house)」は一般社会とはまるで隔絶された世界だから、パラドックス(paradox)として一般市民の未知への興味、関心は高い。

 日本と同じ立憲君主制国家の英国では、開かれた王室を目指して社会への露出も多く、自然と皇族に対する報道スクープ(scoop)も過熱気味で、パパラッチというそれ専門の追っかけメディアも存在して何かと話題を提供し、時には行き過ぎた人権侵害報道にも発展することがある。

 (2)日本でも毎回と言っていい程、皇太子一家の行状、とりわけ皇太子妃の行状について週刊誌が取り上げないことがない過熱ぶりだ。一般市民の興味、関心の高さを逆手に取っての商業主義、利益主義のターゲットになっている。
 内容はもちろん社会一般の仕組みとのかかわりでもなくて、皇室、天皇、皇太子一家の個別の事情にかかわること、皇太子妃の極めて個人的な人格、人権にかかわるスクープ、限定的なものである。

 (3)最近は、これに皇室の万世一系の継続性にかかわり、女性(系)天皇制、女系宮家の創設にかかわる話題が加わる。天皇の皇位継承、宮家存続(女性皇族は一般人との結婚で皇籍離脱ー皇室典範)問題で、現在の皇室にかかわる地位に女性の多いことにより、男系により受け継がれてきた天皇、皇室の万世一系の系図、宮家(皇室典範規定)が将来的に途絶する可能性を危惧するものだ。

 この問題は、歴史、伝統、文化、立憲君主制国家論にかかわる皇室典範の重要な問題だから専門家(会議)による検討の対象になるもので、世間一般が興味本位で殊更(ことさら)騒ぎ立てる問題ではない。もちろん、皇室体系の予算は国民投資(税)との関係もあり、宮家が増えることによる投資増加には国民の理解を得ることも前提だ。

 (4)天皇は、憲法第1条で「象徴(symbolistic the imprerial family」としての地位が規定されている。天皇の国事行為、公務は、首相の助言と承認のもとに行われて、政治的な権限、影響力は及ばないことになっている。

 そういう地位にある天皇、皇室に対して最近は事あるごとに(そういう問題露出の機会も多くなってきたこともあり)政治にからめたメディアの取り上げ方も目に付くようになってきた。
 天皇の社会情勢に対する率直な思い、発言のメディア発信、直接的な問題のかかわりではないが外国皇族の接待にかかわる大臣の欠席(もちろん非礼、非常識ではあるが)問題を政治責任問題に結び付けるのは、考えさせられる事例だ。

 (5)天皇、皇室、皇族が日常どんな思慮、思いなのか知りたいのが隔絶された一般市民の気持ちではあるが、そもそも「象徴」としての立場(symbolization)の皇室のことをあまり「内情」にまで立ち入って詮索することではない。
 まして露骨な興味本位の皇室個人の人格、人権問題にまで立ち入って話題にし、発信するのは皇室の「立場」を複雑に曲解させて、あってはならないことだ。

 皇室問題は政府、専門家が、そして何よりまず皇室の人たち、当事者が真剣に将来を見据えて考えることだ。最近も、天皇の公務についての日頃の考え、自由な発言も皇族から聞かれた。

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